加古川グリーンシティ防災会
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加古川グリーンシティ防災会(かこがわぐりーんしてぃぼうさいかい)は、兵庫県加古川市にある加古川グリーンシティというマンションの住民によって組織化された自主防災組織である。
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[編集] 概要
マンション7棟・584世帯の全住民(約2,000人)が参加する防災組織。広報誌やコミュニティ放送等の情報提供設備を構築、住民参加型の防災活動行事など、子供から大人まで参加した多彩な取組、連絡体制の整備や防災井戸設置など地域防災力の向上、防災意識の普及活動を行う。
[編集] 沿革
加古川グリーンシティに入居した住民は管理組合を結成、自衛消防隊を組織し消防計画を作成し消火器等消防設備の点検を行った。また後に管理組合内に防犯委員会を設け、迷惑駐車の取り締まりや青少年健全育成のための数かずの方策を実行。夜回り巡回も行い安全で安心な団地生活を目指した。阪神・淡路大震災を受けて「防災会」の誕生は、1995年1月17日の阪神・淡路大震災がきっかけとなっている。この大震災で兵庫県は大打撃受け、加古川市も死者2名、半壊家屋13棟の被害を出した。「ボランティア元年」と言われた被災後の救援や復旧活動におけるボランティアの高まり受けた兵庫県では、災害ボランティア支援方針のもと県下に自主防災組織の結成を呼びかけた。加古川グリーンシティ管理組合もこの呼びかけに応え、それまでの自衛消防隊を編入した防災会を設立したのは1998年6月のことである。
[編集] 加古川グリーンシティ
加古川駅で降りてJRの高架線沿いに東へ徒歩10分という近距離に、14階建てを中心とした7棟の高層住宅群(管理棟は別に1棟)がそびえ立つ。南側には国道2号線、北側にはJR山陽本線が走る。行政機関、公共施設、各種医療施設、幼小中高など各種学校園にも近く、加古川市役所まで徒歩約10分、近隣には多くの医療施設もあり、兵庫県立加古川病院へは徒歩20分、加古川市立氷丘南小学校・加古川市立氷丘南幼稚園へは徒歩約15分、加古川市立氷丘中学校へは徒歩約20分、また駅周辺の商業エリアにも近く、大手百貨店のヤマトヤシキや駅前ベルデモールなど気軽にショッピングが楽しめる。この高層住宅群が開発されたのは1983年(昭和58年)11月、当時は国鉄(現JR西日本)高砂線がすぐ前を走っていたが、すでに2年前に廃止は決まっており、翌1984年12月1日を持って同線は廃止され、線路跡は鶴林新道という市の道路となった。加古川グリーンシティと名付けられたこの住宅団地最初の棟が完成したのは1985年6月、翌1986年までには、ほぼ現在の棟むねが完成し入居が開始される。これは加古川市内では初期に属する団地である。現在は法人格を取得し「団地管理組合法人加古川グリーンシティ」と称する。
[編集] 事例の内容
<経緯> 加古川グリーンシティ防災会は、平成7年の阪神淡路大震災後にクローズアップされた「マンションの災害対策」に取り組む。マンションはプライバシーが守られる反面、近所付き合いが薄いのが最大の問題とされる。この問題を如何に解決し、どうすれば仲間を増やし、みんなが防災活動に取り組むことができるようになるかを考え、楽しくなければ防災の輪は広がらない「楽しく防災活動をやろう」というテーマで、住民の方々に対し多彩なアイデアを仕掛けたことで乗り越え、仲間づくりをすることに大成功している。
<内容> 防災におけるソフト面及びハード面の両方を整備している。
- ソフト面として
- 「ひとづくり、ひとのつながり」をテーマとした運営
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- 地域コミュニケーションを重視し、「あいさつ運動」、「小さな親切運動」、及び「ふれあい餅つき大会」等を実施している。
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- 「自分たちのまちは、自分たちで守る」をテーマとした運営
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- 次世代への防災体制の受け渡しを考え、「自警団」の設立、子どもたちと合同の「町内夜回り」、及び「市民救命士の養成」等を実施し、子どもたちから大人までが世代を超えて、一緒に自分たちの住んでいる町をしっかりと理解し、災害発生時の心の準備と心のトレーニングを実施している。
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- 「災害発生時の対策」をテーマとした運営
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- 災害発生時の対策を考え、「防災マップ」、「町内チャンピオンマップ」、「あんしんカード」、及び「DIG(災害図上訓練)」等を実施している。
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- 「楽しく防災活動をやろう」をテーマとした運営
- 「ひとづくり、ひとのつながり」をテーマとした運営
- ハード面として
数々のアイデア事業を通して、守る心、助け合う心、生かされている自分の存在等、災害時における減災を目的として取り組んでいる。
[編集] グリーンシティ防災会が取り組んだソフト面とハード面の事業
[編集] 【防災ソフト面での事業】
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- 町内チャンピオンマップ(自分の持っている特技の登録制度)
- 「ひと声掛けて」登録制度
- あんしん情報登録制度「あんしんカード」製作
- 「グリーンシティ防災マップ」製作
- ふれあい餅つき大会(炊き出し訓練)
- あいさつ運動
- 小さな親切運動
- グリーンシティ安全活動
- 我が家でできる防災訓練実施
- 防犯組織、グリーンシティ自警団の設立
- 子どもたちと合同の夜回りによる防犯防災意識の啓発
- 毎月の広報誌「グリーンだより」発行による住民意識の高揚
- サッカーワールドカップ観戦会の主催
- 「命のライセンス」製作
- 迷惑駐車一掃作戦
- ひったくり防止「かごガード」を全世帯配布
- 応急手当や救急救命法の訓練や資材整備
- 市民救命士資格取得の啓発
- 近隣マンションと非常時防災協力体制の構築
- 防災講演会の実施
- オリジナルDIG(災害図上訓練)マニュアルの作成
- DIGを取り入れた防災訓練の実施
- 「1000円出しの会」楽しくやろう防災会議
- エレベータ緊急時応急手当訓練
- イカ焼き機で炊き出し訓練
- 防災インターネットラジオを開局、防災減災への啓発活動
[編集] 【防災ハード面での事業】
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- 敷地内やエレベータ内に防犯カメラの設置
- マンション運営情報及び緊急情報伝達システム「グリーンネット」導入
- エレベータホールにニューメディアシステム設置
- ニューメディアシステムの各家庭への配信
- 対外向けのホームページ運営による防災意識の啓発
- 携帯電話向け「防災情報ホームページ」運営
- マンション内ネットワークカメラによる防犯防災体制の強化
- オリジナル駐車駐輪シールの作成配布による迷惑車両の追放
- AED(自動体外式除細動器)の設置
- 防災用無線機の設置
- 各種防災資機材の整備
- 防災倉庫の設置
- 各戸玄関扉に災害時役割シールの貼付
- 地震対策として高置水槽を撤去しマンション上部の軽量化を図る
- 防災井戸の設置
- トリアージシステム導入
[編集] 受賞歴
- 2003年1月 兵庫県優良自主防災組織表彰受賞
- 2004年7月 加古川市防犯協会防犯表彰受賞
- 2006年3月 総務省消防庁「第10回防災まちづくり大賞 総務大臣賞」受賞
- 2006年9月 平成18年度「防災功労者 内閣総理大臣表彰」受賞
[編集] メディア出演
[編集] テレビ
- 「難問解決!ご近所の底力」(NHK):お助けで出演
- 「レスQ隊が行く」(テレビ東京系):特殊な取り組みで出演
- 「タウンウィークリー」(BAN-BANテレビ):取り組みでたびたび出演
[編集] ラジオ
- 「ネットワーク1・17」(毎日放送ラジオ):複数回出演
- 「はやみみラジオ!水野晶子です」(毎日放送ラジオ)
[編集] 新聞
斬新なアイデアにより各種新聞に多くの活動が取りあげられている。