新御三家
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新御三家(しんごさんけ)とは、日本で1970年代にトップアイドル歌手として爆発的な人気を得て大活躍した郷ひろみ・西城秀樹・野口五郎の3人を指す総称。それ以前に橋幸夫・舟木一夫・西郷輝彦が『御三家』と呼ばれていた事に倣った名称であり、略して『御三家』と呼ばれることもある。
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[編集] 概要
- 先輩である元祖『御三家』の3人は年齢やデビューの時期に隔たりがあるが、『新御三家』は1955年~1956年(昭和30年~昭和31年)生まれとほぼ同年齢(学年は3人とも同じ)で、デビューも1971年~1972年(昭和46年~昭和47年)とほぼ同時期のライバル同士である。
- 郷ひろみは女の子に間違えられる程の可愛らしさ、西城秀樹は男らしさの中に秘められたセクシーさ、野口五郎は気品のある大人の優しさと、ルックスから放たれる魅力も三者三様で、全国の若い女性の人気を独占した。
- 俳優としてデビューした歌って踊れるジャニーズ・アイドル系の郷ひろみ、ロック系のポピュラー音楽を中心にしたダイナミックなステージングの西城秀樹、演歌歌手としてデビューした音楽的に繊細な神経を持つギタリストの野口五郎と、スタイルも様々であった。
- レコードセールスでは常にヒットチャート上位を3人の曲が占め、コンサートやテレビ、ラジオの音楽番組はもとより、テレビドラマ、CM、映画、舞台、各種(文化、スポーツ、娯楽)イベントなどでも、圧倒的な支持を得て大活躍した。
- 郷ひろみと西城秀樹は、ブロマイド売上実績、演技力(ダンスとアクション)、ヒーロー性、一般性、運動神経の良さなど人気面でトップの座を争った。体形的に足の長いことで共通している。
- 野口五郎と西城秀樹は、歌唱力、音楽性(ギターとドラム)、カリスマ性、専門性、音楽賞の受賞経歴など本格派歌手として実力面で競い合った。体形的に背の高いことで共通している。
- 郷ひろみと野口五郎は、ソフトで甘い雰囲気のする穏健保守派のアイドル的色彩が強いのに対し、西城秀樹は、ハードでホット(辛口)な印象がある強硬改革派のスーパースター的色彩が強いため、グループ・サウンズ時代からロックシンガーとして活躍していた沢田研二と対比されることもあった。
- 後継の1980年代アイドル『たのきんトリオ』の田原俊彦が郷ひろみ、近藤真彦が西城秀樹、野村義男が野口五郎の路線をそれぞれ受け継いでいる。
- ファンの熱狂ぶりも凄まじく、会場で声援を送るのにも創意工夫を凝らす様になり、この頃から『親衛隊』と称される様になった。
[編集] 代表曲
[編集] 初のオリコンベスト20入り曲
郷ひろみ
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西城秀樹
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野口五郎
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[編集] 初のオリコンベストテン入り曲
郷ひろみ
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西城秀樹
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野口五郎
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[編集] オリコン第1位獲得曲
郷ひろみ |
西城秀樹 |
野口五郎
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[編集] ベストヒット10曲(1970年代 - 1980年代)
郷ひろみ |
西城秀樹 |
野口五郎 |
(※以上はオリコンのヒットチャートの調査による。)
[編集] 受賞経歴(日本レコード大賞、日本歌謡大賞)
- 1972年
- 郷ひろみ:レコード大賞新人賞(男の子女の子)
- 1973年
- 郷ひろみ:歌謡大賞放送音楽賞(裸のビーナス)
- 西城秀樹:レコード大賞歌唱賞(ちぎれた愛)
- 1974年
- 西城秀樹:レコード大賞歌唱賞、歌謡大賞放送音楽賞(傷だらけのローラ)
- 1975年
- 野口五郎:レコード大賞歌唱賞、歌謡大賞放送音楽賞(私鉄沿線)
- 1976年
- 郷ひろみ:レコード大賞大衆賞(あなたがいたから僕がいた)
- 西城秀樹:レコード大賞歌唱賞(若き獅子たち)
- 野口五郎:レコード大賞歌唱賞、歌謡大賞放送音楽賞(針葉樹)
- 1977年
- 野口五郎:歌謡大賞放送音楽賞(風の駅)
- 1978年
- 西城秀樹:レコード大賞金賞、歌謡大賞放送音楽賞(ブルースカイブルー)
- 野口五郎:レコード大賞金賞、歌謡大賞放送音楽賞(グッドラック)
- 1979年
- 西城秀樹:レコード大賞金賞(勇気があれば)、歌謡大賞(YOUNG MAN)
- 野口五郎:歌謡大賞放送音楽賞(青春の一冊)
- 1980年、1981年、1982年、1983年
- 西城秀樹:レコード大賞金賞、歌謡大賞放送音楽賞
- (サンタマリアの祈り、センチメンタルガール、聖少女、ギャランドゥ)
- 1999年
- 郷ひろみ:レコード大賞最優秀歌唱賞(GOLDFINGER '99)
[編集] 紅白歌合戦出場曲
郷ひろみ
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西城秀樹 |
野口五郎 |