村上龍
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村上龍 | |
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生誕 | 1952年2月19日 長崎県・佐世保市 |
職業 | 小説家、映画監督 |
文学 |
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村上 龍(むらかみ りゅう、1952年2月19日 - )は長崎県佐世保市出身の日本の小説家、映画監督。本名は、村上 龍之助(- りゅうのすけ)。
[編集] 来歴
- 佐世保市立御船小学校卒業。
- 佐世保市立光海中学校卒業。
- 1970年、長崎県立佐世保北高等学校卒業。
- 1972年、武蔵野美術大学造形学部基礎デザイン科入学。
1976年に、デビュー作『限りなく透明に近いブルー』で第19回群像新人文学賞を受賞。無気力な青年・リュウが乱交と麻薬に明け暮れる日常を激しくやる瀬無く描く。『限りなく透明に近いブルー』は2005年現在までに単行本131万部、文庫本を含めると350万部以上の大ベストセラーになった。
同年7月に同作で、第75回芥川龍之介賞を受賞。
- 選考会では2時間に渡る侃々諤々の大論戦が勃発。丹羽文雄、井上靖、吉行淳之介、中村光夫が支持、永井龍男と滝井孝作が猛反発。安岡章太郎は半票を投じ 4.5対2 で過半数を獲得した村上が受賞した。なお、井上靖は当初反対票を入れようと考えていたが、息子に提言され、支持することになったらしい。ちなみに、井上靖が反対票を入れていると、過半数を獲得できなかった村上の受賞はなくなっていた。
1980年に、コインロッカー乳児遺棄事件をモチーフにした書き下ろし作品『コインロッカー・ベイビーズ』を発表。
1980年代には村上春樹と共に「W村上」と称されたこともあるが、もとより2人は縁戚関係に無く、仕事の上でも世間で一般的に言われるほどには共通点もない。こうした呼称が出てきた背景には、双方のファンを刺激して著作に対する需要を拡大したいという出版者側の思惑があったようである。
1999年より、金融・経済を中心に論議し本質的な疑問を提示するための新たなメディアとして、メールマガジンのJMMを主宰・編集長を務める。同年、バブル景気の対応を批判した絵本『あの金で何が買えたか』を発表。
2004年に『13歳のハローワーク』を発表。大人の入口であり自由と可能性を持つ「13歳」に向け、現実世界への入口となる「仕事・職業」に好奇心を持ち探求に向かうことを意図。折しも「ニート」なる新しい労働経済学的な社会問題が指摘されていた。
親交の深い中上健次、坂本龍一、中田英寿との対談集・共著も多い。
[編集] 評価・批評
[編集] 限りなく透明に近いブルー
埴谷雄高、井上光晴両選考委員に激賞された。奥野健男は「全く新しいスタイルの文学の登場。エモーショナルな感覚は流石」と好意的な批評。対して江藤淳は「現代日本文学のサブカルチャー化、即ち退廃の象徴。絶対に認めないし許さない」と批評し厳しく非難した。それとは別に江藤は古典的な文壇から酷評された、田中康夫の『なんとなく、クリスタル』を賞賛したが、こちらも日本文学が「サブカルチャー化」する上での起爆剤となった。江藤が田中の作品を支持したのは、村上の作品に著しく欠落していた日本的情緒を評価したからであると、社会学者の宮台真司などは指摘している。要するに村上作品の文学的特徴は一切の情緒を排除した記号性に象徴されるというわけである。別の観点からすると、江藤は何の恥じらいもなく「アメリカに尻尾を振る犬」を村上作品の中に見たとも言える。一方、芥川賞選考委員だった吉行淳之介は「因果なことに才能がある」と作品そのものよりも、村上の将来を買ったような名文句を残している。
ただし論壇や文壇の評価を別とすれば、当時の評価は二点でまとめられる。一つは当時としては過剰な性的表現である。ほとんどグロに近いポルノ的な表現が話題を呼んだ。もう一つは清新な詩的表現である。99%は退屈な表現でも、1%のみずみずしい表現が、若々しい詩的な感動を呼んだ。作品を支持する読者は、作者がこの方面で才能を伸ばすことを期待した。[要出典]
中国語版の出版に際し、序文の中で村上本人は作品のテーマを、近代化の達成という大目標を成し遂げた後に残る「喪失感」であると述べている。また同文中にて、この作品がその後の作品のモチーフを全て含んでいる、ということが述べられている。
[編集] あの金で何が買えたか
福田和也は「1990年代最後の年になって、今更バブルの告発本を出して何になるのだ」と厳しく批評。しかし、本書はバブルをネタにした童話であり、文学の一種である。
[編集] 受賞歴
- 1976年 - 『限りなく透明に近いブルー』で第19回群像新人文学賞、第75回芥川龍之介賞。
- 1981年 - 『コインロッカー・ベイビーズ』で第3回野間文芸新人賞。
- 1996年 - 『村上龍映画小説集』で平林たい子文学賞。
- 1998年 - 『インザ・ミソスープ』で読売文学賞小説賞。
- 2000年 - 『共生虫』で第36回谷崎潤一郎賞。
- 2005年 - 『半島を出よ』で第58回野間文芸賞、第59回毎日出版文化賞(文学・芸術部門)W受賞
[編集] 著作
小説は太字(絵本などの企画物は除く)
[編集] 1976
- 『限りなく透明に近いブルー』, 講談社, 1976年7月14日初版.
[編集] 1977
- 『海の向こうで戦争が始まる』, 講談社, 1977年6月24日初版.
- 『中上健次vs村上龍 俺たちの船は、動かぬ霧の中を、纜を解いて』(対談), 角川書店, 1977年6月30日初版(共著:中上健次).
文庫版刊行時に『ジャズと爆弾』と改題(角川文庫, 1982年1月)
[編集] 1978
[編集] 1979
- 『真昼の映像・真夜中の言葉 』(シナリオ・撮影日誌) , 講談社, 1979年1月31日初版.
[編集] 1980
- 『コインロッカー・ベイビーズ』, 講談社, 1980年10月28日初版.
[編集] 1981
- 『ウォーク・ドント・ラン』(対談), 講談社, 1981年7月20日初版(共著:村上春樹).
[編集] 1982
- 『芥川賞全集 第11巻 (11) 』, 文藝春秋, 1982年12月.
[編集] 1983
- 『だいじょうぶマイ・フレンド』, 集英社, 1983年2月10日初版.
- 『絵本 だいじょうぶマイ・フレンド』(絵本), 集英社, 1983年3月(絵:吉田カツ).
- 『メイキング オブ だいじょうぶマイ・フレンド』(シナリオ、撮影日誌ほか), CBSソニー出版, 1983年4月10日初版.
[編集] 1984
- 『悲しき熱帯』(短篇集), 角川書店(文庫), 1984年9月10日初版.
1988年8月単行本化の際に『Summer in the city』と改題
- 『ビートルズってなんだ?―53人の"マイ・ビートルズ"』(エッセイ・アンソロジー), 講談社(文庫), 1984年9月.
[編集] 1985
- 『テニスボーイの憂鬱』, 集英社, 1985年3月25日初版.
- 『アメリカン★ドリーム』(エッセイ集), 講談社(文庫), 1985年10月15日初版.
- 『EV.Cafe 超進化論』(鼎談集), 講談社, 1985年11月28日初版(共著:坂本龍一).
[編集] 1986
- 『American road show』(鈴木英人イラストレーション), 東宝出版事業室, 1986年1月.(ショート・ストーリーを寄稿)
- 『POST(ポップアートのある部屋)』(短篇集), 講談社, 1986年3月27日初版.
- 『走れ!タカハシ』(短篇集), 講談社, 1986年5月20日初版.
- 『ニューヨーク・シティ・マラソン』(短篇集), 集英社, 1986年10月25日初版.
[編集] 1987
- 『すべての男は消耗品である。』(エッセイ), KKベストセラーズ, 1987年8月1日初版.
- 『69 sixty nine』, 集英社, 1987年8月10日初版.
- 『愛と幻想のファシズム』, 講談社, 1987年8月20日初版.
- 『テニスボーイ・アラウンド・ザ・ワールド』(エッセイ), 講談社, 1987年9月26日初版.
[編集] 1988
- 『トパーズ』(短篇集), 角川書店, 1988年10月5日初版.
- 『村上龍料理小説集』(短篇集)集英社, 1988年10月10日初版.
- 『Ryu's Bar 気ままにいい夜』(同TV番組での対談集), 講談社, 1988年11月.(著:村上龍&Ryu's Barスタッフ)
- 『快楽のテニス講座』(テニス解説書), 講談社, 1988年11月.
[編集] 1989
- 『友達のラ リ ル レ ロ』(絵本), 角川書店, 1989年2月.(イラスト:安井須磨子)
- 『十七粒の媚薬』(アンソロジー), マガジンハウス, 1989年4月.(「クリーム色」収録)
- 『ビッグ・イベント』(エッセイ), 講談社, 1989年5月6日初版.
- 『ラッフルズホテル』, 集英社, 1989年9月13日初版.
- 『シナリオ ラッフルズホテル』(シナリオ、撮影日誌), 集英社(文庫), 1989年9月.(著:村上龍、野沢尚)
[編集] 1990
- 『すべての男は消耗品である。Vol.2』(エッセイ), KKベストセラーズ, 1990年5月5日初版.
- 『贅沢な恋愛』(アンソロジー), 角川書店, 1990年9月.(「ムーン・リバー」収録)
[編集] 1991
- 『コックサッカーブルース』, 小学館, 1991年5月1日初版.
- 『恋はいつも未知なもの』(短篇集), 朝日新聞社, 1991年5月1日初版.
- 『村上龍全エッセイ 1976~1981』(エッセイ集), 講談社(文庫), 1991年5月15日初版.
- 『村上龍全エッセイ 1982~1986』(エッセイ集), 講談社(文庫), 1991年8月15日初版.
- 『超電導ナイトクラブ』, 講談社, 1991年9月30日初版.
- 『シボネイ-遥かなるキューバ』(CDブック), 主婦の友社, 1991年10月.
- 『世界をボクらの遊び場に』(対談集), 講談社, 1991年11月28日初版.
- 『村上龍全エッセイ 1987~1991』(エッセイ集), 講談社(文庫), 1991年12月15日初版.
[編集] 1992
- 『トパーズの誘惑』(シナリオ、対談ほか), 角川書店, 1992年2月.
- 『イビサ』, 角川書店, 1992年3月5日初版.
- 『長崎オランダ村』, 講談社, 1992年3月25日初版.
- 『龍言飛語』(エッセイ), 集英社, 1992年4月.
- 『友よ、また逢おう』(往復書簡), 角川書店, 1992年8月.(共著:坂本龍一)
- 『すべての男は消耗品である。Vol.3』(エッセイ), KKベストセラーズ, 1992年10月15日初版.
- 『セビロとルージュと秘密の手紙』(短篇+ポストカード), 角川文庫, 1992年11月.
[編集] 1993
- 『エクスタシー』, 集英社, 1993年1月25日初版.
- 『フィジーの小人』, 角川書店, 1993年3月25日初版.
- 『贅沢な失恋』(アンソロジー), 角川書店, 1993年4月.(「マナハウス」収録)
- 『368Y Par4 第2打』, 講談社, 1993年5月15日初版.
- 『「普通の女の子」として存在したくないあなたへ。』(エッセイ), マガジンハウス, 1993年6月.
- 『音楽の海岸』, 角川書店, 1993年7月4日初版.
- 『新世界のビート 快楽のキューバ音楽ガイド』(キューバ音楽ガイド), 新潮社, 1993年7月.
[編集] 1994
- 『村上龍+椹木野衣 最新対論 神は細部に宿る』(対談), 新浪漫社, 1994年1月10日初版.(共著:椹木野衣)
- 『昭和歌謡大全集』, 集英社, 1994年3月23日初版.
- 『五分後の世界』, 幻冬舎, 1994年3月27日初版.
- 『贅沢な恋人たち』(アンソロジー), 幻冬舎, 1994年4月.(「白鳥」収録)
- 『ピアッシング』, 幻冬舎, 1994年12月15日初版.
[編集] 1995
- 『「超能力」から「能力」へ 宇宙的な未知の力を、身近なソフトウェアに』(対談), 講談社, 1995年5月(共著:山岸隆).
- 『村上龍映画小説集』(短篇集), 講談社, 1995年6月30日初版.
- 『すべての男は消耗品である。Vol.4』(エッセイ), KKベストセラーズ, 1995年9月.
- 『KYOKO』, 集英社, 1995年11月20日初版.
- 『世紀末を一人歩きするために』(自作小説・エッセイからの引用集), 講談社, 1995年12月.
[編集] 1996
- 『あなたがいなくなった後の東京物語』(エッセイ), 角川書店, 1996年1月.
- 『KYOKOの軌跡 神が試した映画』(シナリオ、撮影日誌ほか), 幻冬舎, 1996年3月.
- 『モニカ-音楽家の夢・小説家の物語』(短篇集), 新潮社, 1996年3月15日初版.(著:坂本龍一、村上龍)
- 『或る恋の物語 エキゾチズム120%』(CDブック), ソニー・ミュージックエンタテインメント, 1996年4月.
- 『Se fue彼女は行ってしまった ロマンチシズム120%』(CDブック), ソニー・ミュージックエンタテインメント, 1996年4月.
- 『わたしのすべてを エロチシズム120%』(CDブック), ソニー・ミュージックエンタテインメント, 1996年4月.
- 『ヒュウガ・ウイルス 五分後の世界Ⅱ』, 幻冬舎, 1996年5月8日初版.
- 『メランコリア』, 集英社, 1996年5月22日初版.
- 『すてきなジェニファー』(絵本), 新書館, 1996年10月.(絵:山本容子)
- 『ラブ&ポップ』, 幻冬舎, 1996年11月18日初版.
- 『はじめての夜 二度目の夜 最後の夜』, 集英社, 1996年12月10日初版.
[編集] 1997
- 『白鳥』(短篇集), 幻冬舎, 1997年3月6日初版.
- 『オーディション』, ぶんか社, 1997年6月1日初版.
- 『村上龍自選小説集1 消費される青春』, 集英社, 1997年6月.
- 『村上龍自選小説集3 寓話としての短篇』, 集英社, 1997年6月.
- 『村上龍自選小説集4 破壊による突破』, 集英社, 1997年7月.
- 『ストレンジ・デイズ』, 講談社, 1997年7月28日初版.
- 『RYU'S倶楽部-「仲間」ではなく友人として』(対談集), 毎日新聞社, 1997年8月.
- 『イン ザ・ミソスープ』, 読売新聞社, 1997年10月16日初版.
- 『村上龍自選小説集2 他者を探す女達』, 集英社, 1997年10月.
[編集] 1998
- 『寂しい国の殺人』(エッセイ), シングルカット社, 1998年1月.
- 『バイオテック・レイヤード』(CG画集), ピー・エヌ・エヌ, 1998年2月.
- 『群像日本の作家29 村上龍』, 小学館, 1998年4月.
- 『夢見るころを過ぎれば 村上龍vs.女子高生51人』(インタビュー集), メディアファクトリー, 1998年6月.
- 『ライン』, 幻冬舎, 1998年8月20日初版.
- 『憂鬱な希望としてのインターネット』(インタビュー), メディアファクトリー, 1998年9月.
- 『すべての男は消耗品である。 Vol.5』(エッセイ), KKベストセラーズ, 1998年10月.
- 『ワイン一杯だけの真実』(短篇集), 幻冬舎, 1998年12月10日初版.
- 『フィジカル・インテンシティ '97-'98season』(エッセイ), 光文社, 1998年12月.
[編集] 1999
- 『寂しい国から遥かなるワールドサッカーへ』(エッセイ集), ビクターエンターテインメント・ビクターブックス, 1999年4月.
- 『村上龍対談集 存在の耐えがたきサルサ』(対談集), 文芸春秋, 1999年6月(中上健次、他との対談).
- 『あの金で何が買えたか バブル・ファンタジー』(絵本), 小学館, 1999年8月.(絵:はまのゆか)
- 『JMM Vol.1 プロローグ 日本の選択した道』, NHK出版, 1999年11月.
- 『JMM Vol.2 雇用問題を考える 景気と個人の幸福感』, NHK出版, 1999年11月.
- 『奇跡的なカタルシス フィジカル・インテンシティ2』(エッセイ), 光文社, 1999年12月.
- 『最前線 THE FRONT LINE』(対談集), ラインブックス, 1999年12月.
[編集] 2000
- 『JMM Vol.3 通貨を語る 美しき為替市場の魔力』, NHK出版, 2000年1月.
- 『誰にでもできる恋愛』(エッセイ), 青春出版社, 2000年2月.
- 『共生虫』, 講談社, 2000年3月20日初版.
- 『ストレイト・ストーリー 』(絵本), 集英社, 2000年3月.(絵:はまのゆか)
同名映画(監督:デイヴィッド・リンチ)のノヴェライゼーション
- 『JMM Vol.4 財政危機のゆくえ ケインズの憂鬱』, NHK出版, 2000年3月.
- 『JMM Vol.5 企業経営の未来 システムとコミュニケーションをめぐって』, NHK出版, 2000年4月.
- 『村上龍自選小説集5 戦争とファシズムの想像力』, 集英社, 2000年5月.
- 『村上龍自選小説集7 ドキュメントとしての小説』, 集英社, 2000年5月.
- 『JMM Vol.6 需要が足りない! 景気の循環を越えて』, NHK出版, 2000年5月.
- 『村上龍 失われた10年を問う』(JMM extra issue), NHK出版, 2000年5月.
- 『JMM Vol.7 IT革命のリアリティ 「価値」は「利益」に優先する』, NHK出版, 2000年6月.
- 『世のため、人のため、そしてもちろん自分のため Rie & Ryu,e‐mails』(往復電子メール集), 日本放送出版協会, 2000年6月(共著:藤木りえ).
- 『希望の国のエクソダス』, 文芸春秋, 2000年7月20日初版.
- 『村上龍自選小説集6 快楽と倦怠と死の独白』, 集英社, 2000年7月.
- 『村上龍自選小説集8 増殖し続ける細部』, 集英社, 2000年7月.
- 『JMM Vol.8 教育における経済合理性 教育問題の新しい視点』, NHK出版, 2000年8月.
- 『「希望の国のエクソダス」取材ノート』(インタビュー集), 文芸春秋, 2000年9月.
- 『共生虫ドットコム』(ウェブ・ページ、対談ほか), 講談社, 2000年9月.(著:村上龍、Kyoseichu.com制作班)
- 『JMM Vol.9 少年犯罪と心理経済学 教育問題の新しい視点2』, NHK出版, 2000年10月.
- 『アウェー(敵地)で戦うために フィジカル・インテンシティ3』(エッセイ), 光文社, 2000年12月.
- 『JMM Vol.10 金融の民主化 投資と希望と信頼』, NHK出版, 2000年12月.
[編集] 2001
- 『JMM Vol.11 ベンチャーキャピタル・新しい金融戦略 既得権益層を撃て!』, NHK出版, 2001年1月.
- 『「教育の崩壊」という嘘』(対談集), 日本放送出版協会, 2001年2月.
- 『タナトス』, 集英社, 2001年3月10日初版.
- 『JMM Vol.12 所得再配分≠経済安定化 国家予算は誰のものか』, NHK出版, 2001年3月.
- 『すべての男は消耗品である。 Vol.6』(エッセイ), KKベストセラーズ, 2001年4月.
- 『JMM Vol.13 若年労働者の危機 未来のあるフリータ− 未来のないフリーター』, NHK出版, 2001年5月.
- 『THE MASK CLUB』, メディアファクトリー, 2001年7月13日初版.
- 『ダメな女』(エッセイ), 光文社, 2001年8月.
- 『おじいさんは山へ金儲けに 時として、投資は希望を生む』(絵本), 日本放送出版協会, 2001年8月. (絵:はまのゆか)
- 『最後の家族』, 幻冬舎, 2001年10月10日初版.
- 『対立と自立 構造改革が生み出すもの』(対談ほか), 日本放送出版協会, 2001年10月.
- 『eメールの達人になる』, 集英社(新書), 2001年11月.
- 『収縮する世界、閉塞する日本 Post September eleventh』(対談), 日本放送出版協会, 2001年12月.
[編集] 2002
- 『だまされないために、わたしは経済を学んだ 村上龍weekly report』(エッセイ), 日本放送出版協会, 2002年1月.
- 『悪魔のパス天使のゴール』, 幻冬舎, 2002年5月10日初版.
- 『文体とパスの精度』(電子メール集), 集英社, 2002年5月(共著:中田英寿).
- 『Mundial 2002世界標準を越えて フィジカル・インテンシティ4』(エッセイ), 光文社, 2002年5月.
- 『円安+インフレ=夜明けor悪夢?』, 日本放送出版協会, 2002年6月.
- 『熱狂、幻滅、そして希望2002 FIFA World Cupレポート フィジカル・インテンシティ5』(エッセイ), 光文社, 2002年8月.
- 『恋愛の格差』(エッセイ), 青春出版社, 2002年10月.
- 『マクロ・日本経済からミクロ・あなた自身へ 村上龍weekly report』(エッセイ), 日本放送出版協会, 2002年12月.
[編集] 2003
- 『自殺よりはSEX 村上龍の恋愛・女性論』(エッセイ選), KKベストセラーズ, 2003年1月.
- 『会社人間の死と再生 ダメな会社と心中しないための戦略とは?』(座談集), 扶桑社, 2003年2月.
- 『啓蒙的なアナウンスメント 第1集(金融・経済)』, 日本放送出版協会, 2003年3月 .
- 『啓蒙的なアナウンスメント 第2集(世界の現状)』, 日本放送出版協会, 2003年3月.
- 『どこにでもある場所とどこにもいないわたし』(短篇集), 文芸春秋, 2003年4月25日初版.
文庫版刊行時に『空港にて』と改題(文春文庫, 2005年5月).
- 『すべての男は消耗品である。 Vol.7』(エッセイ), KKベストセラーズ, 2003年6月.
- 『ポストマン MONOLOGUE OF THE DEAD LETTERS POSTMAN』, NHK出版, 2003年6月.
- 『2days 4girls 2日間で4人の女とセックスする方法』, 集英社, 2003年8月10日初版.
- 『13歳のハローワーク』(絵本), 幻冬舎, 2003年11月.(絵:はまのゆか)
- 『とおくはなれてそばにいて』(短篇選集), KKベストセラーズ, 2003年12月.
[編集] 2004
- 『人生における成功者の定義と条件』, NHK出版, 2004年8月.
[編集] 2005
- 『半島を出よ』, 幻冬舎, 2005年3月25日初版.
- 『ハバナ・モード』(エッセイ、すべての男は消耗品である。 Vol.8), KKベストセラーズ, 2005年6月.
[編集] 2006
- 『村上龍文学的エッセイ集』, シングルカット社, 2006年1月.
- 『シールド(盾)』(絵本), 幻冬舎, 2006年3月.(絵:はまのゆか)
- 『「個」を見つめるダイアローグ』, ダイヤモンド社, 2006年5月.
- 『わたしは甘えているのでしょうか?27歳・OL』(エッセイ), 青春出版社, 2006年9月.
- 『日本経済に関する7年間の疑問』, 日本放送出版協会, 2006年11月.
- 『美しい時間』, KKベストセラーズ, 2006年11月.(村上龍『冬の花火』と小池真理子『時の銀河』の2冊から成る)
- 『はじめての文学 村上龍』, 文藝春秋, 2006年12月.
[編集] 映画化・テレビ化・舞台化など
[編集] 映画
- 1979年 - 限りなく透明に近いブルー(監督・脚本:村上龍)
- 1983年 - だいじょうぶマイ・フレンド(監督・脚本:村上龍)
- 1989年 - ラッフルズホテル(監督:村上龍、原案:奥山和由、脚本:野沢尚)
- 1992年 - トパーズ(監督・脚本:村上龍)
- 1996年 - KYOKO(監督・脚本:村上龍)
- 1998年 - ラブ&ポップ(監督:庵野秀明、脚本:薩川昭夫)
- 2000年 - オーディション(監督:三池崇史、脚本:天願大介)
- 2001年 - 走れ!イチロー(原作『走れ! タカハシ』、監督:大森一樹、脚本:丸山昇一・大森一樹)
- 2002年 - 昭和歌謡大全集(監督:篠原哲雄、脚本:大森寿美男)
- 2004年 - 69 sixty nine(監督:李相日、脚本:宮藤官九郎)
※『半島を出よ』が韓国で、『コインロッカー・ベイビーズ』がアメリカにおいて映画化の予定
[編集] テレビドラマ
- 2001年 - 最後の家族(脚本:村上龍)
[編集] ラジオドラマ
[編集] 舞台
- 1997年 - 昭和歌謡大全集(演出:蜷川幸雄、脚本:清水邦夫)
[編集] ゲーム
- 2001年 - PS2「五分後の世界」(原作:村上龍 株式会社メディアファクトリー)
[編集] 出演番組
- 1978年4月 - ルポルタージュにっぽん「ボブ・ディランがやって来た」 NHK
- 1987年10月~1991年3月 - Ryu's Bar 気ままにいい夜 TBS/毎日放送
- 2000年5月 - NHKスペシャル インターネット・エッセイ 村上龍 '失われた10年'を問う NHK
- 2001年1月 - Ryu's Barスペシャル21 TBS/毎日放送
- 2004年1月 - NHKスペシャル 日本再生 ひとりからの出発 〜村上龍とリーダーたちの対話〜 NHK
- 2006年4月 - 日経スペシャル カンブリア宮殿~村上龍の経済トークライブ~ テレビ東京
[編集] インターネットでの活動
[編集] JMM (ジャパン・メール・メディア)
1999年から始まった村上龍が編集長を務めるメールマガジン。2005年10月31日現在、発行部数約13万部。特に経済分野に関して比重が大きい。執筆者は、冷泉彰彦、春具、アン・ヨンヒなど。書籍化もされている。 月曜日の配信は、『村上龍、金融経済の専門家たちに聞く』と題して、一週間前に出された村上からの質問に対する専門家の回答と、村上からの新たな質問が提示される構成となっている。これがJMMにおいて編集長である村上からのコメントが定期的に掲載される唯一の配信である。
[編集] RVR (Ryu's Video Report)
2006年から始まったスポーツ、韓国映画、時事問題をテーマにしたインターネットによる映像配信。
[編集] キューバ音楽との関わり
- キューバのミュージシャンの日本公演をプロデュースしている。(バンボレオ、NG・ラ・バンダ、ロス・ヴァン・ヴァンなど)また、自己レーベル MURAKAMI's を作ってNG・ラ・バンダなどのCDを発売した。
- キューバのミュージシャン「チャランガ・アバネーラ」を追った映画『ポプラル!』 (2005) でエクゼクティブ・プロデューサーを務める。[1]
[編集] エピソード
- 母親は小学校教諭、父親は高校教諭。妹は北海道の農家に嫁ぐ。
- 父親である村上新一郎による、息子に関する著作『龍がのぼるとき』がある。
- 小学校のときに長編童話を丸暗記し、好きな女の子に聞かせて泣かせていた。
- 本名の「龍之助」ではなく「龍」と言うペンネームを用いたのは、芥川龍之介と同じ名前では恐れ多いという理由から。一部で「小説家ロス・マクドナルドのファンで、彼の作品に登場する名探偵リュー・アーチャーにちなんで村上龍のペンネームを使った」という説もあるが、これは誤りである。
- 処女作「限りなく透明に近いブルー」は改名後の作品名である。その前につけられていた作品の名前「クリトリスにバターを」では(露骨な性表現なため)発表できなかった。
- 小説『69 sixty nine』のヒロイン、レディー・ジェーンのモデルは後に景山民夫と再婚した。
[編集] 外部リンク
- Japan Mail Media
- RVR
- 13歳のハローワーク 公式サイト
- 悪魔と天使の瞬間 スポーツ報知のコラム