京葉道路

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』

京葉道路（けいようどうろ）は、東京都墨田区の両国橋から千葉県千葉市中央区浜野町へ至る道路（墨田区両国橋～穴川ICは国道14号、穴川IC～千葉市中央区浜野町は国道16号バイパス）の名称。

靖国通りより連続する両国橋～江戸川大橋間の一般道路の東京都通称道路名および東京都江戸川区一之江一丁目～千葉市中央区浜野町館山自動車道連結部間の東日本高速道路管理の一般有料道路の営業路線名である。

なお、『京葉道路』の名称は東京都内では一般国道のことを示すのに対し、千葉県内では高速道路に限定して使われているといった違いがある。

目次 1 一般道路の区間 1.1 概要 1.2 交差する道路など 2 有料道路の区間 2.1 概要 2.2 インターチェンジなど 2.3 料金 2.4 沿革 3 関連項目 4 外部リンク

[編集] 一般道路の区間

東京都通称道路名の京葉道路の起点は両国橋だが橋上に起点を示す標識は無く橋の西の「浅草橋」交差点にある。両国橋から西に向かう靖国通りの標識も同様である。江戸川区松島「東小松川」交差点で国道14号＜千葉街道＞（現道）と分岐して、有料道路の区間に接続する、基本的には本線片側2車線の道路である。終点は江戸川大橋だが高速道路になっているため終点を示す標識は無い。

[編集] 概要

• 起点：東京都墨田区（両国橋）
• 終点：東京都江戸川区（江戸川大橋）

[編集] 交差する道路など

施設名	接続路線など	最高速度	本線車線数（片側）	所在地		管理
東京都道302号新宿両国線＜靖国通り＞へ直通
両国橋	隅田川	60km/h	4(2.5)	東京都	墨田区	国土交通省 関東地方整備局 首都国道事務所
緑一丁目	東京都道463号上野月島線＜清澄通り＞
緑三丁目	東京都道319号環状三号線＜三ツ目通り＞
江東橋	大横川
錦糸町駅前	東京都道465号深川吾嬬線＜四ツ目通り＞		6(3)
松代橋	横十間川
					江東区
亀戸駅前	東京都道306号王子千住南砂町線＜明治通り＞		8(4)
亀戸七丁目	東京都道476号南砂町吾嬬町線＜丸八通り＞
亀戸九丁目	東京都道477号亀戸葛西橋線		6(3)
中川新橋	旧中川
					江戸川区
小松川橋	荒川
	中川
	東京都道450号新荒川葛西堤防線 （千葉・船橋方面のみ接続）
			4(2)
東小松川	国道14号＜千葉街道＞ 東京都道308号千住小松川葛西沖線＜船堀街道＞
			4(2.5)
一之江一丁目	東京都道318号環状七号線＜環七通り＞
			4(2)
一之江橋	新中川					東日本高速道路 関東支社 千葉管理事務所
	東京都道307号王子金町江戸川線＜柴又街道＞
			6(3)
篠崎IC	京葉道路（専用部） （小松川橋方面のみ接続）
			専用部8(4) 側道部2(1)
江戸川大橋	江戸川		8(4)
京葉道路成田・千葉方面へ直通

[編集] 有料道路の区間

東日本高速道路管理の一般有料道路としての京葉道路は東京都江戸川区一之江一丁目の一之江橋西詰が起点である。 そのため、一之江橋西詰に0キロポストと、「有料道路　京葉道路」の起点標識、終点標識があり、篠崎ICまで歩道・信号を備えた平面交差の一般道路に高速道路規格のキロポストがあるという見慣れない景色が広がる。なお、この区間の歩道は一之江橋を除き江戸川区道である。

高速道路（自動車専用道路）としての京葉道路の起点は京葉口である。成田・千葉方面から本線を走行すると篠崎ICで2車線を分けた後、路肩などの幅員が狭くなったように感じ（実際には江戸川大橋が片側4車線化してから路肩は無くなっている）あたかも首都高速道路に入ったかのように感じるが、キロポストはまだ続いており、側道として並走してきた国道14号と分かれるあたりに、0キロポストと「京葉道路終点」と書かれた標識が側壁にある。ここから首都高速道路7号小松川線になり左にカーブして国道14号から離れていく。また、成田・千葉方面には0キロポストと「ここから　京葉道路」と書かれた標識がある。

上記一般区間以外に篠崎IC⇔市川IC間も無料開放されていて、江戸川を渡る江戸川大橋として利用されることもあるため交通量が多い。

千葉県内は全線が高速道路となる。 自動車専用道路部分の京葉道路は時速80km/hの走行を想定して設計されているが、国道14号区間は制限速度は60km/hである。これは30年以上前に騒音を巡って周辺住民とトラブルが起きた経緯があったからである。このような事情のためか、オービスが1台も設置されていない。実際にはほとんどの車両が90km/h以上の速度で走行している。

宮野木JCTで東関東自動車道、千葉東JCTで千葉東金道路、終点で館山自動車道と接続しており、それぞれ成田、東金、木更津方面への交通も便利である。 宮野木JCT以南は東関東自動車道館山線に並行する一般国道の自動車専用道路（いわゆるA'路線）として扱われる。

国道16号区間は側道として一般道路（国道16号千葉バイパス）が併設されている。

京葉道路と、千葉東金道路、東京湾横断・木更津東金道路（東京湾アクアライン・東京湾アクアライン連絡道、首都圏中央連絡自動車道）の3路線で料金プール制（通称、千葉プール）が採用されている。

[編集] 概要

• 起点　東京都江戸川区一之江町
• 終点　千葉市中央区浜野町
• 全長　36.7km
• 車線数　4車線（一部6,8車線）
• 償還完了予定　2047年10月28日

[編集] インターチェンジなど

IC番号	施設名	施設間 km	累計 km	接続路線	最高速度	車線数	所在地		路線名	管理
首都高速道路7号小松川線へ直通
	京葉口		0.0	首都高速道路7号小松川線	60km/h	4	東京都	江戸川区	国道14号	東日本高速道路 関東支社 千葉管理事務所
		1.1
1	篠崎IC		1.1	国道14号（一般部） （成田・千葉方面のみ接続）
		3.0				8
2	市川IC		4.1	千葉県道6号市川浦安線		6	千葉県	市川市
		0.6
	（京葉JCT）			（東京外環自動車道）
PA	鬼高PA		4.7
		1.9
3	原木IC		6.6	千葉県道179号船橋行徳線
		1.3
4	船橋IC		7.9	市道→国道14号＜千葉街道＞ （成田・千葉方面からの出口無し）				船橋市
		3.6				4
TB	船橋料金所			（本線料金所）
5	花輪IC		11.5	国道296号 千葉県道8号船橋我孫子線
		3.7
6	幕張IC		15.2	国道14号＜千葉街道＞				千葉市 花見川区
		1.7
PA	幕張PA		16.9
		0.9
7	武石IC		17.8	千葉県道57号千葉鎌ケ谷松戸線
		3.5
(5)	宮野木JCT（東京方面）		21.3	東関東自動車道 （成田・鹿嶋方面）				千葉市 稲毛区
TB	千葉西料金所			（本線料金所）
(5)	宮野木JCT （東金・木更津方面）	1.6		東関東自動車道 （京葉道路東京方面と東関東道東京方面の接続無し）
						6
8	穴川IC		23.7	国道16号 千葉バイパス 国道126号
		3.6			80km/h	4			国道16号	東日本高速道路 関東支社 市原管理事務所
8-1	穴川中IC			国道16号千葉バイパス （八千代方面→東金・木更津方面のみ）
8-2	穴川東IC			国道16号千葉バイパス （東金・木更津方面→八千代方面のみ）				千葉市 若葉区
9	貝塚IC		27.3	国道16号千葉バイパス （東京・成田方面のみ接続）
		2.4
10	千葉東JCT		29.7	千葉東金道路 （千葉東ICは利用できない）				千葉市 中央区
		1.3
11	松ヶ丘IC		31.0	国道16号千葉バイパス
		2.8
12	蘇我IC		33.8	国道16号千葉バイパス （東京・成田方面のみ接続）
		1.8
	千葉市中央区浜野町		35.6	館山自動車道
		-
館山自動車道へ直通

[編集] 料金

篠崎・市川IC⇔船橋IC・船橋→花輪→幕張間は均一料金100円（大型車150円、特大車350円）、武石IC⇔穴川IC間は均一料金200円（大型車300円、特大車700円）。

インターチェンジにより料金所設備がない場合があるため、結果として無料で走行できる区間が存在する。篠崎IC⇔市川IC間・花輪←幕張⇔武石間は料金所がない。幕張⇔武石間は路線バスも走る。

船橋ICと宮野木JCTにはそれぞれ本線上に料金所が設置されており、全線走行の場合は船橋料金所で200円（大型車300円、特大車700円）、千葉西料金所で東金・木更津方面は通行券受け取り、東京方面は精算をすることになる。
各区間の料金については下の表を参照。

京葉道路の料金早見表

京葉口からの距離	33.8	31.0	27.3	23.7	17.8	15.2	11.5	7.9	6.6	4.1
IC名	12.蘇我	11.松ヶ丘	9.貝塚	8.穴川	7.武石	6.幕張	5.花輪	4.船橋	3.原木	2.市川
1.篠崎	600 900 2100	600 900 2100	500 700 1750	400 600 1400	200 300 700	200 300 700	200 300 700	100 150 350	100 150 350	-
2.市川	600 900 2100	600 900 2100	500 700 1750	400 600 1400	200 300 700	200 300 700	200 300 700	100 150 350	100 150 350
3.原木	600 900 2100	600 900 2100	500 700 1750	400 600 1400	200 300 700	200 300 700	200 300 700	100 150 350
4.船橋	500 750 1750	500 750 1750	400 600 1400	300 450 1050	100 150 350	100 150 350	100 150 350
※5.花輪	400 600 1400	400 600 1400	300 450 1050	200 300 700	-	-
6.幕張	400 600 1400	400 600 1400	300 450 1050	200 300 700	-
7.武石	400 600 1400	400 600 1400	300 450 1050	200 300 700
8.穴川	200 300 700	200 300 700	100 150 350
※9.貝塚	-	-
11.松ヶ丘	100 150 350

上段：軽自動車等・普通車・中型車、中段：大型車、下段：特大車。

※花輪IC→蘇我方面は入口で100円（軽・普通・中型車）、150円（大型車）、350円（特大車）支払い。

※貝塚ICは篠崎方面のみ接続。

[編集] 沿革

• 1960年4月29日：一級国道14号のバイパスとして一之江（東日本高速道路管理区間起点）～船橋ICが開通
• 1961年8月15日：一之江～船橋ICが全国初の自動車専用道路に指定される
• 1964年10月10日：船橋IC～花輪IC開通（一級国道14号）
• 1965年4月1日：一級国道14号から一般国道14号に変更
• 1966年4月9日：花輪IC～幕張IC開通（一般国道14号）
• 1969年4月25日：幕張IC～殿台町（穴川東料金所）開通（一般国道14号）
• 1971年1月10日：一之江～谷河内の自動車専用道路指定が解除される
• 1971年3月：首都高速道路7号小松川線と接続
• 1971年3月21日：京葉口～市川IC6車線化
• 1971年10月27日：市川IC～船橋IC6車線化、宮野木JCTで新空港自動車道（現在の東関東自動車道）と接続
• 1979年11月21日：一般国道16号千葉東JCT～浜野町（終点：館山道接続部）開通（一般国道16号）、千葉東金道路と接続
• 1980年10月1日：殿台町～千葉東JCT開通（一般国道16号）により全線開通
• 1982年4月27日：宮野木JCTで東関東自動車道（市川方面）と接続
• 1982年8月31日：穴川IC～殿台町を一般国道14号から一般国道16号に変更
• 1987年3月31日：蘇我IC開通
• 1995年4月26日：館山自動車道と接続
• 2001年7月17日：千葉南IC閉鎖

[編集] 関連項目

• 日本の道路一覧
• 日本の高速道路一覧
• 関東地方の道路一覧

[編集] 外部リンク

• 国土交通省関東地方整備局
  • 首都国道事務所
• 東日本高速道路株式会社
  • 関東支社の事業所