静岡車両区
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
静岡車両区(しずおかしゃりょうく)は、静岡県静岡市葵区柚木にある東海旅客鉄道の車両基地である。静岡支社管内の路線を走る車両の多くが所属している。
東海道本線東静岡駅~静岡駅間の北側に位置し、静岡駅を介して出入庫が行われる。東静岡駅のホームからは同区の様子がよく見える。
目次 |
[編集] 所属車両の車体に記される略号
- 旅客車「静シス」・・・静岡支社を意味する「静」と、静岡を意味する「シス」から構成される。なお、民営化直後3ヶ月ほどは「海シス」表記であったが、すぐに現行表記に改められている。
- 機関車「静」・・・静岡を意味する「静」から構成される。
[編集] 歴史
- 1961年10月1日 静岡運転所が開設される。
- 1986年3月3日 沼津機関区所属の御殿場線・身延線用車両の配置が静岡運転所に移管される。
- 1988年3月13日 豊橋運輸区所属の飯田線用車両の配置が静岡運転所に移管される。
- 2001年4月1日 静岡運転所が静岡車両区(車両基地)と静岡運輸区(乗務員基地)に分割される。
- 2002年3月 119系の配置が大垣車両区に移管される。
- 2006年8月~2007年2月 313系が大量に増備、配置される。
- 2006年10月 大垣車両区から211系5000番台が転属される。
[編集] 所属車両
[編集] 電車
2007年4月現在の所属車両は以下の通り。113系・115系・123系全廃後は、特急形電車15編成49両、近郊形電車90編成238両、その他20両、合計105編成+その他で307両になる見込み。
- 371系電車
- 373系電車
- 211系電車
- 313系電車
- 2300番台2両編成(W3-W9編成)7本、2350番台2両編成(W1-W2編成)2本、2500番台3両編成(T1-T17編成)17本、2600台3両編成(N1-N10編成)10本、3000番台2両編成(V1-V12編成)12本、3100番台2両編成(V13-V14編成)2本、計50本127両が配置されている。2006年8月から2007年2月にかけて、大幅な増備が進められ、103両が追加された。
- 2300・2350番台は東海道線(熱海~浜松)・御殿場線・身延線で使用されている。車内はロングシート。全編成にワンマン準備工事が施されている。また、後者はパンタグラフを2基搭載している。
- 2500番台は東海道線(熱海~豊橋)・御殿場線(御殿場~沼津)、2600番台は東海道線(熱海~豊橋)・御殿場線・身延線で運用されている。車内はロングシート。後者は発電ブレーキを搭載している。
- 3000・3100番台は御殿場線・身延線の普通列車で運用されている。ただしごく一部は東海道線(沼津~静岡間)に乗り入れ運行される。車内はセミクロスシート。ワンマン運転に対応しており、全編成にパンタグラフが2基搭載されている。なお、両者は共通運用となっている。
- 2006年度製造車両(3000番台以外)は行先表示器がフルカラーLEDになっており、前照灯に白色LEDとHIDを採用するなど、3000番台とは違いがある。
- 165系電車
- 113系電車
- 3両編成(C編成)2本、4両編成5本(L編成3本、T100編成2本)が配置されている。
- 東海道線(熱海~豊橋)・御殿場線(御殿場~沼津)の普通列車で運用されていた。T100編成(旧T編成)は2004年10月15日まで東京駅や伊豆急行線伊豆急下田駅にも乗入れていた。
- 国内では最後までオリジナルの113系が多く残っていたが、老朽化が進み、2005年以降、急速に廃車が行われている。現在、313系増備車と名古屋地区から転属された211系による置換えが完了し、全車が引退している。
- なお、2006年10月29日をもって6両固定のLL100編成は運行を終了し、一部の編成は中間車を抜き4両編成に短縮・L編成に転用の上運用されていたが、こちらは既に廃車されている。編成替が行われなかった車両も順次廃車となっている。
- 2007年3月17日を最後に引退し、オリジナルの113系が主力となる線区はなくなった。
- クハ111-545、646(546)、547、549、557、738(238)、741(241)、747(247)、2733(2133)、251及びモハ112・113-688(288)、296、297、298、602(302)、607(307)、2045は新製時から当区(←静岡運転所)所属である(以上、括弧内は旧車番)。
- 115系電車
- 3両編成6本(S編成1本・B編成5本)が配置されている。クハ115-188(S8編成の先頭車・2006年12月に廃車、解体)はJR東海115系の中で唯一、最後まで現役の原型ライト車であった。
- 東海道線(熱海~豊橋)・身延線・御殿場線・飯田線の普通列車で運用されていた。飯田線用の車両については1往復のみ、長野駅まで「快速みすず」として乗り入れていた。
- 2006年10月10日から東海道線での運用のほとんどが211系に変更され、同時に静岡以西での運用を終了した。また2007年2月13日には御殿場線、2007年2月14日には東海道線(熱海~沼津・富士~静岡)、2007年3月17日には東海道線(沼津~富士)・身延線・飯田線での定期運用をそれぞれ終了し、引退した。
- 123系電車
- クモヤ145形電車
[編集] 機関車
- ED18形電気機関車
- 1両(2号機)が配置されている。「トロッコファミリー号」の牽引車両だったが、現在は浜松工場で保管されている。
- EF58形電気機関車
- 1両(157号機)が配置されている。「トロッコファミリー号」の牽引車両である。主に豊橋運輸区に常駐している。
- EF64形電気機関車
- 3両(2・35・66号機)が配置されている。JR東海の工事用貨車を牽引する。35・66号機は元「ユーロライナー」牽引機で「ユーロライナー」塗装が施されている。
[編集] 貨車
- チキ5500形貨車
- 13両が配置されている。レール輸送用長物車。
カテゴリ: 鉄道関連のスタブ項目 | 東海旅客鉄道 | 車両基地 | 静岡市