識別信号
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識別信号(しきべつしんごう)とは、無線局を識別するための、重複しない一意の文字列である。日本においては総務省(窓口は所轄の総合通信局。沖縄の場合は沖縄総合通信事務所)から指定され、電波法施行規則第6条の5によると次のものを指している。
- 呼出符号(標識符号を含む)
- 呼出名称
- 無線通信規則第二十条に定める第七A表の前文に規定する船舶局識別及び海岸局識別
- 無線通信規則第二十条に定める第七A表の前文に規定する船舶局選択呼出番号及び海岸局識別番号
目次 |
[編集] 標識符号
- 無線標定移動局(救難ブイなど)で用いる。
[編集] 呼出名称
[編集] 放送局
[編集] 日本放送協会(NHK)
- 親局(放送対象地域ごとの放送系のうち最も中心的な機能を果たす放送局)・中継局共通: 「NHK」の文字、設置場所の地名(演奏所の所在地を示す地名、または放送しようとする地域内の主要都市名を含む)の次に、放送系別に「だいいちほうそう」(中波)・「だいにほうそう」(中波)・「テレビジョン(デジタル放送については「デジタルテレビジョン」)」(総合テレビ)・「きょういくテレビジョン(デジタル放送については「きょういくデジタルテレビジョン」)」(教育テレビ)・「エフエムほうそう」(超短波放送)のいずれかを付したもの。
- 例: 「NHKとうきょうだいいちほうそう」、「NHKとうきょうきょういくデジタルテレビジョン」、「NHKおおさかエフエムほうそう」
[編集] 一般放送事業者(民間放送)
[編集] 中波放送
- 親局: 放送事業者(申請者)の名称または略称(以下、名称等と略記)。
- 中継局: 放送事業者の名称等、設置場所の地名の次に「ほうそうきょく」の文字を付したもの。
- 例: 「ちゅうぶにっぽんほうそう」、「てぃいびいえすらじお」、「ABCきょうとほうそうきょく」
[編集] テレビジョン放送
- 親局: 放送事業者の名称等の次に、「テレビ」または「テレビジョン」(デジタル放送については「デジタルテレビ」または「デジタルテレビジョン」)の文字を付したもの。ただし、放送事業者の名称等に「テレビ」または「テレビジョン」の文字が使用されているとき、テレビジョン放送(デジタル放送を除く)については、「テレビ」または「テレビジョン」の文字を省略することができ、デジタル放送については、放送事業者の名称等の次に「デジタル」の文字を付すことにより「デジタルテレビ」または「デジタルテレビジョン」を省略することができる。
- 中継局: 放送事業者の名称等、設置場所の地名の次に「テレビ」または「テレビジョン」(デジタル放送については「デジタルテレビ」または「デジタルテレビジョン」)の文字を付したもの(以下は親局と同様)。
[編集] 超短波放送(FM放送)
- 親局・中継局共通: 放送事業者の名称等、設置場所の地名(必要があると認められる場合に限る)の次に「エフエム」または「エフエムほうそう」の文字を付したもの。ただし、放送事業者の名称等に「エフエム」または「エフエムほうそう」の文字が使用されているときは、「エフエム」または「エフエムほうそう」の文字を省略することができる。
[編集] 短波放送
- 放送事業者の名称等の次に「たんぱほうそう」の文字を付したもの。ただし、放送事業者の名称等に「たんぱ」または「たんぱほうそう」の文字が使用されているときは、「たんぱほうそう」の文字を省略することができる。
[編集] 放送試験局
- 末尾に「ほうそうしけん」を付す。
[編集] 業務局など
- 無線標定陸上局では機械読取なので8進数字列が指定される、など目的により様式は異なる。
[編集] 呼出符号
コールサイン(call sign、今日ではcallsignと一語にする方が一般的)と呼ばれることも多い。呼出符号に用いる先頭文字列は国際電気通信連合が各国に割り当てており、日本にはJA-JS、7J-7N、8J-8Nが割り当てられ、次のような原則で各無線局に割り振られる。
他国の例については、世界のコールサイン割り当て一覧を参照。
[編集] 放送局
[編集] 中波放送・超短波放送(コミュニティ放送を除く)・テレビジョン放送
"JO"+アルファベット2文字に続き、付加記号として"-"とアルファベット2文字ないし3文字が後ろに付加される。このアルファベットは放送の種類によって決まっている。以下は放送の種類と識別信号をまとめたものである。
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ラジオ | 中波放送(AM放送) | "JO**" |
ラジオ | 超短波放送(FM放送) | "JO**-FM" |
ラジオ | 超短波文字多重放送 | "JO**-FCM" |
テレビ | 地上アナログテレビジョン放送 | "JO**-TV" |
テレビ | 地上デジタルテレビジョン放送 | "JO**-DTV" |
テレビ | 音声多重放送 | "JO**-TAM" |
テレビ | 文字多重放送 | "JO**-TCM" |
テレビ | データ多重放送 | "JO**-TDM" |
NHKの基幹局の場合、総合放送(総合テレビ・ラジオ第1放送・FM放送)では末尾がK、教育放送(教育テレビ・ラジオ第2放送)では末尾がBの呼出符号が与えられている(その他の例についてはNHKの項を参照)。
放送大学による放送は商業放送ではなく公共放送であるため、その放送局にはNHKの教育放送と同様の呼出符号(JOUD-DTV、JOUD-TV、JOUD-FM)が与えられている。
民間放送では、中波放送・テレビ兼営または中波放送単営の場合、親局には末尾がR(主に先発局)またはF、支局には親局の末尾がRであればO、E、W、Sの順、親局の末尾がFであればL、M、N、Sの順で呼出符号が与えられている(例外あり)。テレビ単営の場合はX(主に先発局)、H、I、L、M、Y、FM放送(単営のみ)の場合はU(主に先発局)またはV、W(外国語放送)が与えられている。なお、テレビ単営局のうち沖縄テレビ(JOOF-TV)にはFが、テレビ埼玉(JOUS-TV)にはSが与えられており、例外的な割り当てとなっている。
また、イベント放送局や臨時災害放送局(臨時目的による期間限定のFM放送)の場合、
- "JOYZ"+アラビア数字1文字+アルファベット1~2文字+"-FM"
(数字の意味はコミュニティ放送参照)
が与えられている(以前は"JO*Z-FM"(*=アルファベット1文字)であったが、1995年頃から"JOYZ"で始まるものに変更された)。
(例)
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中波放送 | NHK東京第一放送 | JOAK |
中波放送 | NHK東京第二放送 | JOAB |
中波放送 | TBSラジオ | JOKR |
中波放送 | 文化放送 | JOQR |
中波放送 | ニッポン放送 | JOLF |
FM放送 | NHK東京FM放送 | JOAK-FM |
FM放送 | TOKYO FM | JOAU-FM |
地上アナログテレビ | NHK東京総合テレビジョン | JOAK-TV |
地上アナログテレビ | NHK東京教育テレビジョン | JOAB-TV |
地上アナログテレビ | 日本テレビ | JOAX-TV |
地上アナログテレビ | 東京放送 | JORX-TV |
地上アナログテレビ | フジテレビ | JOCX-TV |
地上アナログテレビ | テレビ朝日 | JOEX-TV |
地上アナログテレビ | テレビ東京 | JOTX-TV |
地上デジタルテレビ | NHK東京デジタル総合テレビジョン | JOAK-DTV |
地上デジタルテレビ | NHK東京デジタル教育テレビジョン | JOAB-DTV |
地上デジタルテレビ | 東京放送 | JORX-DTV |
地上デジタルテレビ | 日本テレビ | JOAX-DTV |
地上デジタルテレビ | フジテレビ | JOCX-DTV |
地上デジタルテレビ | テレビ朝日 | JOEX-DTV |
地上デジタルテレビ | テレビ東京 | JOTX-DTV |
その他、放送関係の業務局、実験局、実用化試験局に対して、JOの後に数字+アルファベットが与えられたことがある。
(例)
- NHK UHFテレビ実験局~放送試験局(14チャンネル、1970年~1975年)
- 東京 - JO2W
- 大阪 - JO4W
- NHK衛星テレビ(実用化試験局時代、1984年~1986年)
- 第1 - JO2A-BS-TV
- 第2 - JO2B-BS-TV
- 放送関係の実験局には末尾にXの付いた呼出符号が与えられることもある。
- JOAK-TVX (NHK東京テレビジョン実験局、NHKカラーテレビジョン実験局)
- JOBK-TVX (NHK大阪テレビジョン実験局)
- JOCK-TVX (NHK名古屋テレビジョン実験局)
- ラジオきらっと - JO2C
※1985年のつくば科学万博のイベント情報ラジオ局。開催期間中、中波855kHz、出力1kWで放送されていたが、当時イベント放送局の規定がなく、放送試験局として開設された。 - FMてんぱく - JO4L-FM
※1987年の天王寺博覧会のイベント情報ラジオ局。この時も放送試験局扱いで開設された。超短波89.1MHz。最初の正式なイベントFM局は1989年のアジア太平洋博覧会(福岡県福岡市)からである。 - FM東海(現・TOKYO FM)は放送局以外の団体によって開設された実験局あるいは実用化試験局であったので、JO**ではなくJS2AOあるいはJS2Hが与えられた。同様の例としては、静岡大学テレビジョン実験局(JJ3A-TVX)などがある。
- 特定失踪者問題調査会による北朝鮮向けの短波放送「しおかぜ」には、JO**ではなくJSRが与えられた(日本国内からの送信分のみ)。名目上は放送局ではなく広報業務用の特別業務の無線局で、通信事項は国外に在住する日本人向けの広報に関する事項である。
この呼出符号中の数字は放送局などが設置されている地域を表すとともに、管轄する総合通信局(旧・電気通信監理局)を示すものでもある(下表を参照のこと)。
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JO0*-** | 欠番 |
JO1*-** | 欠番 |
JO2*-** | 関東、信越 |
JO3*-** | 東海、北陸 |
JO4*-** | 近畿 |
JO5*-** | 中国 |
JO6*-** | 四国 |
JO7*-** | 九州 |
JO8*-** | 東北 |
JO9*-** | 北海道 |
[編集] 短波放送・陸上固定業務・海岸局
コールサインはアルファベット3文字プラス最大2数字。
日本において、国内向けに短波放送を行う放送局は日経ラジオ社(ラジオNIKKEI)のみであり、以下の呼出符号が割り当てられている。
- JOZ, JOZ2~JOZ7
標準周波数局:短波帯での運用もかつて行なわれていた。
無線電報局:電電公社管轄。船舶相手の公衆通信を行なっていた。GMDSSの運用開始・衛星通信の発達により廃止。
- JOC(北海道落石),JJT(小樽),JHK(函館),JCS・JCT・JCU・JDC(銚子),JCF(新潟),JMA(舞鶴),JOS・JOR・JOU・JDB(長崎),JIT(大分),JCG(下関),JCX(那覇),JCK(神戸),JSM(潮岬),JCY(横浜),JDA(鹿児島)
以上の局が、一般の無線電報を取扱っていた。
その他、銚子には南極昭和基地と通信を行うJOF(周波数によってJOF20・JOF25・JOF38・・・というように下2ケタの数字が変わる)、小笠原諸島父島と通信を行うJEB20(父島はJEB21)、南極観測船「しらせ」と通信を行うJDX、南氷洋捕鯨通信用としてJCS2,JCS3,JCS4,JCS5があった。 そして長崎にも、南氷洋捕鯨通信用として、JOS2,JOS3,JOS4,JOS5があった。
またNTT管轄ではないが、港務通信用としてJHY(名古屋)、JGQ(清水)があった。このうちJHYは、NTTの委託を受けて、無線電報も取扱っていた。
現在モールス信号による無線電報は全くなくなってしまったわけではなく、漁業通信関連で、JFC(三崎)やJHA(茨城県)、他複数の無線局が無線電報を取扱っている。
[編集] コミュニティ放送
"JOZZ"+アラビア数字1文字+アルファベット2文字+"-FM"
例
- JOZZ3AX-FM = 中央エフエム(RADIO CITY 84.0)
数字は管轄の総合通信局・総合通信事務所を表す。以下の通り。
- 1 北海道
- 2 東北
- 3 関東
- 4 信越
- 5 北陸
- 6 東海
- 7 近畿
- 8 中国
- 9 四国
- 0 (ø) 九州・沖縄(0ゼロとOオーを区別するために、斜線を入れる習慣がある)
[編集] VICS
VICSは財団法人道路交通情報通信システムセンターによる道路交通情報提供サービス。NHK-FM放送の電波に重畳して放送されている。
"JOVS-FCM"+数字
例
- JOVS-FCM = 東京
- JOVS-FCM13 = 札幌
数字は地域を表す。以下の通り。
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[編集] 放送衛星局
[編集] BSアナログ放送
- JO21-BS-TV - NHK BS1
- JO22-BS-TV - NHK BS2
- JO23-BS-TV - WOWOW
- JO23-BS-TAM - WOWOW
- JO23-BS-TAM1 - WINJ
- JO23-BS-TDM1 - WINJ
- JO24-BS-HDTV - NHK BShi (アナログハイビジョン)
[編集] BSデジタル放送
BSデジタル放送は受託放送事業者である放送衛星システムに以下の呼出符号が割り当てられている。
- JO20-BS-HDTV
- JO20-BS-TV
- JO20-BS-PCM
- JO20-BS-DAT
[編集] 東経110度CS放送
東経110度CS放送は受託放送事業者である宇宙通信とジェイサットの2社に呼出符号が割り当てられている。
宇宙通信
- JO81-CS-HDTV
- JO81-CS-TV
- JO81-CS-PCM
- JO81-CS-DAT
ジェイサット
- JO82-CS-TV
- JO82-CS-DAT
[編集] 東経124度CS放送
東経124度CS放送はSKY PerfecTV!のスカイサービス。受託放送事業者であるジェイサットに割り当てられている。
- JO70-CS-TV
- JO70-CS-DAT
[編集] 東経128度CS放送
東経128度CS放送はSKY PerfecTV!のパーフェクTV!サービス。受託放送事業者であるジェイサットに割り当てられている。
- JO40-CS-TV
- JO40-CS-PCM
- JO40-CS-DAT
[編集] アマチュア局
一般的には、アルファベットまたは数字2文字+管轄の総合通信局をあらわす数字“0”~“9”+アルファベット2~3文字である。
例:JA1GY、8J1RL、JR3AAAなど
先頭のアルファベットまたは数字2文字は、日本では”JA”~“JS”、“7J”~“7N”、“8J”~“8N”が1947年~1959年に割り当てられた。7Jは、当初、在日外国人局に割り当てられていた(現在は、新規に免許申請する場合、在日外国人であっても日本人と同様のコールサインが割り当てられる)。8で始まるものは日本アマチュア無線連盟直轄の特別局に割り当てられる。JDは小笠原諸島及び南鳥島のみJD1として割り当てられている(本土より200km以上離れた離島は別地域とする規定のため、沖ノ鳥島に第三のコードである7Jが割り当てられたことがあったが、“小笠原の一部”とする異議が認められ消滅した)。JBは電気通信事業用に割り当てられたためアマチュア局では使用されていない。JCで始まる呼出符号は、かつてプロアマ問わず割り当て保留(銚子無線電報局のJCSなど一部の業務用無線局では例外的に使用)とされていたため使用されず、現在もアマチュア局では使用されていない。
1912年から大国には1文字が割り当てられていた(日本は“J”)。1959年から戦勝国には引き続き1文字が割り当てられたが、ドイツと日本は敗戦国として現在の2文字に変更された(イタリアが枢軸側だったにも拘らず“I”一文字を許されたのは、ダンバートン=オークス会議で切った期限通りに降伏させた、米英の差し金だったという。無線通信の先駆者となったイタリア人のマルコーニに敬意を表したものという説もある。)。Jのうち日本に割り当てられた残りはJT~JVがモンゴル、JW~JXがノルウェー(現在はJT~JVがモンゴル、JW~JXがノルウェー、JYがヨルダン、JZがニューギニア)に、DのそれはDN~DQがコンゴ、DR~DTが旧ソ連・ベラルーシ、DU~DZがフィリピン(現在はDS~DTが韓国、DU~DZがフィリピン)に割り当てられている。
この最初の数字で終わるアルファベットまたは数字3文字の部分を「プリフィックス」と呼ぶ。プリフィックスにより、アマチュア局の国籍、地域、資格などが解る。ただし、日本の場合は、資格とプリフィックスの関連性はない。また、海外には、2文字または4文字のプリフィックスも存在する。
後のアルファベット2~3文字は「サフィックス」と呼ばれる。戦後再開されたアマチュア無線初期(1952年前後)に開局した個人局では、2文字のサフィックスが割り振られたが、2文字のサフィックスが払底すると、3文字のサフィックスに移行している。個人局における2文字のサフィックスは、プリフィックスがJAまたはJR6(沖縄)に限られる。
“Y”,“Z”で始まる3文字のサフィックスのものは社団局(クラブ局)に割り当てられる。ただし、Q符号やSOSなどの、各種の通信符号にも使われる事がある3文字は原則として欠番となっている。JR+数字+2文字サフィックス、およびJP+数字+“Y”で始まる3文字サフィックスは社団局ではなく中継局(リピータ局)に割り当てられる。
また、海外では、サフィックスの文字数、最初の文字と資格を関連づけているケースが多い。しかし日本ではプリフィックス同様、サフィックスも資格と関連性がない。
なお、イベントに関連した特別な記念局では、サフィックスが数字だけ(例:8J2000/8M2000/8N2000(2000年記念局))、サフィックスがアルファベット1文字(例:8J1C/8M1C/8N1C/8J2C/8J3C/8N3C/8J6C/8J7C/8J8C/8J0C(2002年FIFAワールドカップ記念局)、8J1A(ハムフェア(アマチュア無線フェスティバル)特別記念局))、プリフィックスの数字部分が2文字、もしくは、サフィックスが数字1文字+アルファベット3文字(8J90XPO(国際花と緑の博覧会特別記念局))の割り当ても存在する。さらに、2004年からは、サフィックス4文字も記念局に割り当てられるようになった(例:8J4ARDF)。また、先年のWRC会議で記念局に対しては5文字のサフィックスも割り当てられるようになった。(例:8N1NSSAIなど)。 さらに、日本の南極越冬隊には、8J1のサフィックスが2文字が割り当てられている(例:8J1RL(昭和基地)/8J1RM(みずほ基地)/8J1RF等)。
関東総合通信局管内ではコールサインが払底し、ついに無線局免許状の未更新(更新手続き失念や開設者の物故など)による期限切れのコールサイン(1回目:JH1***から、7K~7Nの割り当てをおいて、2回目:JA1***から)が再割り当てされるようになった。次いで、近畿、東海、九州総合通信局管内(JA6から)でも同様の措置が取られている。コールサインの再割り当てが行われていない通信局管内のプリフィックスは、JA→JH→JR→JE→JF→JG→JI→JJ→JK→JL→JM→JN→JO→JP→JQ→JSの順に発行されている。JHとJRが先行した経緯はHam、Radioの頭文字を取ったためといわれている。
プリフィックスの最後の数字は、本来は管轄の総合通信局を表わすものだが、関東ではアマチュア無線局の数が多く、それでも割り当てられるコールサインが枯渇したため、現在では関東以外の総合通信局のもの(2~4)も先頭が7K~7Nで始まる場合に限り発行している。
- 例:JK2ABCは東海管轄だが、7K2ABCは関東管轄である。
また、プリフィックスが7Jで始まる在日外国人のコールサインの場合、7Jの次の数字は管轄の総合通信局を表すが、7J1RLのみ在日外国人のコールサインではない(JARL局、沖ノ鳥島。存在当時はDXCC上別カントリー(当時)であったが、現在は消滅エンティティーである)。
- 例:7K2ABCは関東総合通信局の管轄であるが、7J2ABCは東海総合通信局の管轄である。
管轄の総合通信局を表わす数字は以下のとおりである。
- 1 : 関東(東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城、群馬、栃木、山梨)(1954年12月以前はJA1AA~JA1VZ、JA1AAA~JA1VZZが関東、JA1WA~JA1ZZ、JA1WAA~JA1XZZが信越。1954年12月以降は再割り当て)
- 2 : 東海(愛知、静岡、岐阜、三重)(1954年12月以前はJA2AA~JA2VZが東海、JA2WA~JA2ZZが北陸。1954年12月以降は再割り当て)
- 3 : 近畿(滋賀、京都、奈良、大阪、兵庫、和歌山)
- 4 : 中国(岡山、鳥取、広島、島根、山口)
- 5 : 四国(徳島、香川、高知、愛媛)
- 6 : 九州(福岡、佐賀、長崎、宮崎、大分、熊本、鹿児島、沖縄)(沖縄の割り当て枠は、一般的なアマチュア局の場合、JR6AA~JR6NZ、JR6QUA~JR6ZZZ、JS6AAA~JS6ZZZ)
- 7 : 東北(青森、秋田、岩手、宮城、山形、福島)
- 8 : 北海道
- 9 : 北陸(福井、石川、富山)(1954年12月以降。1954年12月以前のJA2WA~JA2ZZは、JA9AA~JA9DZに移行)
- 0 (ø): 信越(新潟、長野)(0ゼロとOオーを区別するために、斜線を入れる習慣がある)(1954年12月以降。1954年12月以前のJA1WA~JA1ZZは、JA0AA~JA1DZに、JA1WAA~JA1XZZはJA0E*以降に移行)
常置場所以外から運用する場合には、識別信号の末尾に/(斜線、日本では『ポータブル』、外国では『ストローク』と発音)と管轄の総合通信局を表す数字を付ける(強制でなく慣習なので注意、付けなくても違反にならない)。
- 例: JK2ABC/1は、常置場所は東海管轄、実際の運用地点は関東管轄である。
[編集] 外部リンク
- 放送局コールサイン&歴史資料室
- Untold Facts(アマチュア無線のコールサインに関するTips)