クイズ殿様の野望
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ジャンル | クイズゲーム |
対応機種 | アーケード[AC] PCエンジン(CD-ROM²) メガドライブ(MEGA-CD) PC-9801 |
開発元 | カプコン |
発売元 | [AC] カプコン [PCE] ハドソン [MD] シムス [PC-98] システムソフト |
人数 | 1~2人 |
メディア | [PCE・MD]CD-ROM [PC-98]5インチ/3.5インチFD |
発売日 | [AC] 1991年1月16日 [PCE] 1992年10月10日 [MD] 1992年12月25日 [PC-98]1993年4月24日 |
その他 | MD版タイトルは「カプコンのクイズ殿様の野望」、PC-98版は「クイズ殿様の野望 全国版」 |
『クイズ殿様の野望』( - とのさまのやぼう)は、1991年に登場したカプコンのアーケードゲームシリーズ。ジャンルはクイズゲーム。
目次 |
[編集] 特徴(カプコンクイズ全般)
カプコンはアーケードにおけるクイズゲームに関して画期的な操作系を実現した。それまでのクイズゲーム「レバー+ボタン」が当たり前だったのに対し、カプコンは「4ボタン」システムを確立し低迷気味だった「クイズ」というジャンルを一般化することに成功。これにより、クイズがゲームジャンルとして確立された功績は大きい。
以後、各社から発売された作品のほとんどがこの「4ボタン」方式を採用している。
[編集] クイズ殿様の野望(第1作)
[編集] 内容
ゲーム内容は言うまでも無く信長の野望シリーズ(光栄)のパロディで、特に東北・九州地方が入っていないあたりは第3作『戦国群雄伝』の影響が色濃く感じられる。
プレイヤーは戦国大名8人(各々、異なる特殊能力を持つ)から1人を選択し、自国の領地を増やしながら最終的に38国全ての統一を目指す。
敵国へ攻め込み、国ごとに設定されているノルマ回答数をクリアする事で領地を獲得できる。ノルマは1~8問で、その領地を守っている武将の能力と領地にある城の強度で決定される。お手つき(獲得した得点・イベントで回復する)が全てなくなるか、10問以内にノルマを達成できなければゲームオーバー。お手つきがなくなった場合のコンティニューは、正当数はそのままで1問目からのスタートとなり、ノルマ未達成の場合は「退却」となり、攻め込む敵国の選択からやり直しとなる。また、攻め込んだ領地が複数の領地を持つ武将の本拠地だった場合、その武将を退却させずに攻め落とすとその武将が持っていた全ての領地を一度に獲得することができる。
敵国から攻め込まれることもある。この場合ノルマ未達成だと攻め込まれた領地を獲られてしまう。
この流れは、続編の『クイズ殿様の野望2 全国版』及び姉妹作の『クイズ三國志 知略の覇者』も全く同じである。
[編集] 登場大名 ~天下統一を目論む8人の漢たち~
- 特殊能力:鉄砲隊が何問か3択クイズにしてくれる。
- 特殊能力:他の武将よりお手つき数が増えやすい(お手つき数が増えるのに必要な得点が少ない)。
- 特殊能力:武田の騎馬隊が何問か2択クイズにしてくれる。
- 特殊能力:車懸りの陣を敷くとジャンルセレクトが出来る。
- 特殊能力:夜襲を仕掛けるとジャンルセレクトが出来る。
- 特殊能力:毛利水軍が何問か2択にしてくれる。
- 特殊能力:三好三人衆が10問全て3択にしてくれる。ジャンルセレクトになることもある。
- 特殊能力:奇襲を仕掛けるとジャンルセレクトが出来る。
徳川家康以外の特殊能力の発動は戦闘ごとに判定され、発動した場合クイズに入る前に「~~の準備ができましたぞ」等のメッセージがある。
[編集] イベント
ゲームを進めていく中で、さまざまなイベントが発生し、良いアクセントになっている。
- 豊作・凶作
- 豊作は回答時間が長くなり、凶作は短くなる。
- 大雪
- 次回ノルマが-1される(0にはならない)。
- 陣中見舞い
- 奥方が登場し、お手つき数を1回復させてくれる。
- 宣教師
- 次ターンの問題が全て3択に。
- 南蛮商人
- 領地を獲得した際に現われ、次回2択・3択・ジャンルセレクトのいずれかが発動する。お手つき数を1回復させてくれる場合もある。
- 兵法書
- 次ターンのジャンルセレクトが可能に。
- 影武者
- お手つきが0になっても一度だけ復活する。
- 暗殺
- ランダムで仕官してくる軍師がいる場合のみ、他国の武将を忍者を放って暗殺することがある。
暗殺された武将のいる統治国は空白地となる。
- 病死
- 武将が病死する(後継者を指名してプレイ継続)。
又、相手武将の気まぐれ(?)でノルマ1減・ジャンルセレクトをさせてくれる場合もある。
[編集] 移植版
- クイズ殿様の野望(PCエンジン・CD-ROM²、ハドソンより1992年10月10日発売)
- カプコンのクイズ殿様の野望(メガドライブ・メガCD、シムスより1992年12月25日発売)
- クイズ殿様の野望 全国版(PC-9800シリーズ、システムソフトより1993年4月24日発売)
- ゲームシステムはそのままに東北・九州地方を拡張。2年後にアーケードへ『クイズ殿様の野望2 全国版』のタイトルで「逆移植」される。
[編集] クイズ殿様の野望2 全国版
ジャンル | クイズゲーム |
対応機種 | アーケード[AC] |
開発元 | カプコン |
発売元 | カプコン |
人数 | 1~2人 |
メディア | CPS-1 |
発売日 | 1995年1月 |
1995年リリース。PC-9801版をベースに東北・九州地方を拡張。北条氏康・三好長慶が選べなくなり、伊達政宗・島津義久が新たに選択可能になっている。
また、ゲームシステムも細部が変更された。特殊能力はどの大名も2種類持っており、お手つきの札に連動して発動する。これにより、例えばお手つき札が「鉄砲隊」なら間違えない限り3択問題が続き、連続正解が狙いやすくなっている。但し、特殊能力札には時間制限があり、残り効果時間が少なくなると画面上のキャラが点滅を始め、やがてはノーマルカードへと戻ってしまう。
[編集] 登場大名(新規追加分)
[編集] イベント
イベントの種類は大幅に増加している。豊作・凶作・大雪は前作と同じだが、大雪(東北・北陸地方で起きやすい)以外に地震(東海地方で起きやすい)・津波(四国・九州地方で起きやすい)も追加されている。地震のみ対象国のノルマが2減、その他は対象国のノルマが1減。
[編集] 国内イベント
- 反乱
- 統治国内で反乱が発生。ノルマ2~4のクイズに答えて鎮圧することになる。
- 裏切り
- 他国の武将が寝返り、仕官を申し出る。ノルマ1で正解すれば統治国に。
- 軍師
- 軍師が敵国を計略に陥れ、ノルマ半減かジャンルセレクトが発動。
[編集] 内政イベント
ゲーム中で「内政」イベントが発生する場合があり、難易度が低めの問題を制限時間内に5問回答すると様々な効果がある。 春に発生することがあり、配下武将が「殿、今年は政策を行いましょう」と進言することにより発生する。
- 築城
- 統治国の防御力が全て1上がる。
- 訓練
- 2ターンの間、敵国のノルマが1下がる。
- 結婚
- お手つきが1回復する(クイズをクリアした場合のみ)。ゲーム中1度しか選択することができない。
- ちなみに、クイズに答えられなくても結婚することは出来るが、その場合、異様に醜い姫と強制的に結婚することになってしまう。結婚以降、得点でお手つき数が回復すると必ず、「殿、私のお気持ちをお受け取り下さい」と言って姫が出現するのだが、醜い姫と結婚してしまっていると、そのたびに醜い姫の顔を見ることになり、著しくプレイ意欲が減退しかねないので注意が必要だ。
- 茶会
- お手つき札にノーマルカードがある場合、それが特殊能力に変わる(どちらの特殊能力に変わるかはランダム)。
- 暗殺
- 忍者が隣国の大名を暗殺し、暗殺された大名の統治国が全て手に入る。
- 貿易
- ボーナス得点2万点。
- 灌漑
- 2ターンの間、得点が1.5倍に。
- 叙位
- 次ターンのノルマが半減(端数切り上げ)。
[編集] 合戦イベント
大名によっては相手武将が自国へ攻め込んだ際に桶狭間の戦いや川中島の戦いなどの史実に基づいたイベントが発生する。その際のクイズは通常のクイズと以下の点が異なる。
- 特殊能力が発動しない。
- 敵大将である「大名」の所に行き着くまでに、2段構え、もしくは3段構えの配下部隊を攻略しなければならない。
配下部隊には、足軽(ノルマ2)、鉄砲隊(ノルマ3)、騎馬隊(ノルマ4)、副将(ノルマ5)の4種類が存在する。 これら4種類の配下部隊のクイズではジャンル選択が可能。大名の部隊は一律ノルマ6で、ノンジャンルの4択問題となる。
[編集] 関連項目
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