サイカブト
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?サイカブト | ||||||||||||||||||||||
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分類 | ||||||||||||||||||||||
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サイカブト(タイワンカブト、学名:Oryctes rhinoceros)は、沖縄県に生息するカブトムシの一種。サイカブト族 (Oryctini) の総称でもある。サイのような角をしている。若い個体は腹側に赤味が見られる。 日本にはもう1種ヒサマツサイカブト(o.hisamatui)が大東島に産する。 東南アジアからインド、中国、ハワイにまで分布している。
[編集] 農作物への被害
もともとは日本には生息しておらず、台湾などから輸入植物に紛れて持ち込まれたと考えられている。ヤシやパイナップル、サトウキビの害虫で、成虫が茎頂部にトンネルを掘って潜り込み、摂食活動を行うため、少数の個体でヤシの樹を枯死にまで追い込んでしまう。繁殖力が強く、沖縄本島や八重山諸島で定着し、その後1987年に沖永良部島、1988年に与論島、1991年に奄美大島と徳之島にそれぞれ確認され、最近では九州南部でも被害が確認されている。現地の熱帯性農作物に被害が出ているほか、既存のカブトムシの固有亜種などの生存を脅かしている。
[編集] 生活環
もともとは熱帯のカブトムシであり、日本のほかのカブトムシと違い、季節によって生活史が決定されるわけではないので、成虫、幼虫共に通年見られる。
- 卵 - 1週間
- 1齢幼虫 - 2週間
- 2齢幼虫 - 3週間
- 3齢幼虫 - 2ヶ月弱
- 蛹 - 2週間
- 成虫 - 半年強