サンリブ・マルショクグループ
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サンリブ・マルショクグループとは、株式会社サンリブを中核とする企業グループである。業態は、「総合スーパー」のチェーンである。
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[編集] グループ概要
- サンリブ・マルショクグループは、共同事業体を志向して、創業者6人が、弱者の個人店舗が総員団結して共同事業体を起業化したことから由来している。その6人とは、菊池済冶、菊池照市(済冶の弟)、菊池有、野村勇冶、佐藤和七、三村政一(順不同)の6名である。
- その経営共同体の提案者は、一説では菊池有氏が呼びかけたと聞き及んでいる。創業の地は、戦後間もない山口県下関の唐戸市場であり、それぞれ露天商の零細店が共同して、大型業者に勝とうという弱者共同体理論によるものであった。もともと、創業の業態は、そのほとんどが零細な漬物店を経営していた。なかでも、一番の年長者の菊池済冶氏は、そのトップ・リーダーとしてまとめ役となって共同体を起こした。菊池済冶氏も、その当時、漬物店では山口県下関市の「三浦漬物店」の大番頭として修行してきたが、1947年、大分県別府市で別府漬物佃煮有限会社(後に別府丸食)を設立して漬物業を企業化していたこともあり一番の技術集積も蓄積していたことから、1949年4月1日に山口県下関市で設立した創業会社関門食品株式会社には、創業者六人のリーダーとして、資本的、技術的にリーダーシップを発揮した。別府漬物佃煮は菊池済冶氏の個人会社であったが、一番の企業力を有しており、創業会社関門食品設立には起爆的、基幹的な力を発揮した。
- このことから、創業の年月日については、創業者の6人をはじめとして、1947年説と、1949年説の両論が社内にあるが、創業史の作成時点で、創業史作成委員会の表決で、1947年説と決定し、2006年には、創業60年祭が大分で開催された。しかし、下関を発祥の地として、共同経営体は発祥したことから、「関門食品」が協業企業体の創業会社であるという説を否定はできない。この企業体は、共同企業体であることから、徹底した「合議制」を企業体の基本理念としている。そして、六人で団結して創業を為した関門食品が母体となり、各地でスーパーマーケットの運営会社を設立した。いわゆる地域法人化を図った。つまり、資本金は、社員の社内貯金による社員持株が主体となって資本を増やし、しかも、店舗は社員の持分所有により多店舗化を図ってきた。
- つまり、「丸食」(発祥の地である下関市)、「別府丸食」、「宇部丸食」、「広島丸食」、「北九州丸食」、「福岡丸食」、「中津丸食」、「佐伯丸食」、「大分丸食」、「中央丸食」、「宮崎丸食」、「熊本丸食」等々と、地域法人が沢山できた。
- そして、創業者6人が、その地域会社の代表者を数年ごとに交代して回るという方式で、連鎖方式による出店で規模を拡大した。特に、この地域会社方式を採用した理由は、地域単位で利益を上げるという方式であり、1社が1円でも利益を出すように頑張るという事業採算方式である。しかも、社員一人一人が株主であることから、社員がすなわち経営者であるということを理念として、社員一人一人が「一商店」であるという基本的な意識があった。したがって、現場に全権限が委譲されており、店舗によって地域に合致した経営を行う地域密着主義を基本として、当時の消費者に支持され店舗の拡大につながった。元来、当社は、店舗第一主義であり流通センターも設置せず、しかし、全国に先駆けて、「サンリブ」の第1号店では、POSシステムを導入し、EOSシステムも連動することにより売れ筋商品の提案に努めてきた。
- しかし、各社の経営状態に格差が生じたため1997年からの大再編成で北九州市に本社を置く株式会社サンリブと大分県大分市に本社を置く株式会社マルショクの2社に、数年にわたり徐々に集約された。その後、経営方式の近代化が行われ、「商品部」を設立し流通の「本部一括仕入れ方式」が導入され問屋の整理統合が行われた。いま、企業の経営形態は大きく変化を遂げている。
- 当社は、顧客第一主義のを貫くために、現場至上主義、合議による社員共同経営主義、等々と「共同経営事業方式」により起業し、繁栄してきたことから、今後の、地域密着主義がどこまて貫徹され、顧客の支持を受けるかが、注目されている。九州の地元スーパーとして、「サンリブ・マルショクグループ」が、生き残れるかどうかが当面の課題であることから、一方では、創業タイプの店舗としてまるしょく屋という店舗を展開もしつつ、地域密着店舗の現代でのあり方を求め続けている。
- サンリブ・マルショクグループ本部は、株式会社サンリブ本社に置く。
[編集] グループ沿革
[編集] グループ企業
[編集] グループが運営する店舗
- サンリブ(GMS)
- 生活提案型の店鋪。食品・日用雑貨・家電・衣料などの売場、各種専門店のテナント、文化情報サービス設備を展開している。5,000㎡以上規模の大規模店舗。
- マルショク(SM)
- 生活密着・地域密着を重視する店舗。食品、衣料品や日用雑貨、書籍などの生活必需品をそろえる。1,000~3,000㎡規模の中規模店舗、商圏は半径2km内外。
- エル(EDLP)
- 「every day low price」を掲げたローコストオペレーション型の店鋪。従来のディスカウントストアの安さと広さに、快適なショッピング環境とサービスを兼ね備える。店舗の規模の違いによってサンリブ・エルタイプとマルショク・エルタイプの展開をしている。
- サンク(CVS)
- 小型店鋪。生鮮三品(青果・精肉・鮮魚)と、日用雑貨もそろえる。商圏は半径1km程度、広さは1000㎡以下の小型店鋪。FC展開も進めている。
- まるしょく屋
- 小型店舗。創業当時をイメージして作られている店舗。
- サンリブシティ(SC)
- 情報ステーション FROM
車と旅行を中心に、各専門有資格者がきめ細かなサービスを行っている。車は、全メーカー・全車種、新車・中古車を取り扱う。 現在、サンリブシティ小倉・サンリブ久留米・サンリブ折尾・サンリブ高須・サンリブ若松・サンリブ木屋瀬・サンリブ三ヶ森・サンリブ古賀・サンリブ宗像・エル苅田の各店で展開中。
[編集] CM
消費者の印象に残るコマーシャルを打つ企業として知られる。地元では、会社よりも「あのCM」と言う知られ方をされることも多い。
[編集] 主な特徴
- 不思議な映像に印象的なコピーを被せる。
- 日用品を扱うスーパーでありながら、商品、安さ、店の存在を前面に打ち出さない。
- 一見して理解できない内容で注意を引く。
- 1つのCMを何年にも渡って続ける。
- 会社名は最後に一瞬出すだけである。
- Date of Birthの曲をよくつかう。
[編集] 代表作
- 『生活は、生もの。』
- このフレーズはグループのキャッチコピーであり、以前は通常CMとしてよく放送されていたが、現在は後述のポイントカード兼用クレジットカードのCMに置き換わっており、放送されていない。
- 『女の一生。バレンタイン。』
- バレンタインデー催事売り出しの宣伝。
- 『人は、知らず知らずのうちにもったいないことをしているものだ。』
- 熊の親子が登場する各種催事大売出し告知
など。