シャープ亀山工場
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シャープ亀山工場 | |
立地 | 2002年(平成14年)4月17日 |
敷地面積 | 330,400m2 |
所在地 | 〒519-0198 |
三重県亀山市白木町幸川464 | |
外部リンク | シャープ事業所アクセスマップ |
第1工場 | |
稼動開始 | 2004年(平成16年)1月8日 |
延床面積 | 241,200m2 |
主な建物 | LCD工場1棟(鉄筋5階建、第6世代) テレビ組立工場1棟(鉄筋5階建) 物流倉庫1棟 |
第2工場 | |
稼動開始 | 2006年(平成18年)8月 |
延床面積 | 279,100m2 |
主な建物 | LCD工場1棟(鉄筋3階建(一部7階建)、第8世代) |
シャープ亀山工場( - かめやまこうじょう)とは、三重県亀山市にある電機メーカーシャープの工場である。
目次 |
[編集] 概要
IT不況下の平成14年2月に、三重県の企業誘致政策により、135億円(三重県90億円+亀山市45億円)の補助金とともに誘致された。その後の景気回復のシンボルとして、また、世界初となる最新鋭の液晶テレビの一貫生産工場として話題を集めた工場である。亀山工場ができるまでは、同じ三重県多気町の多気工場が液晶の主力工場であり、現在でも液晶テレビ向け以外の液晶パネル生産は多気工場が国内主力工場である。
[編集] 立地
シャープ亀山工場は亀山市内の亀山関テクノヒルズ工業団地内に立地する。付近には東名阪自動車道や名阪国道、国道1号などが接続する亀山ICがある。亀山ICからは伊勢自動車道とも、また将来は東名阪自動車道亀山東JCTを介して第二名神高速道路とも接続されるなど、道路交通の便に優れた地域である。また、天理研究所と多気工場との連携も考慮されている。
[編集] 沿革
- 2002年2月14日 - シャープ、三重県亀山市への進出を発表。立地面積は10万坪(33ha)。投資額1000億円(第1工場第1、2期ライン分)。
- 2002年9月10日 - 第1工場の起工式を挙行。
- 2003年5月 - 第1工場建屋完成。試験生産を開始。
- 2004年1月8日 - 第1工場本格稼動。
- 2004年7月28日 - 第1工場第2期ライン稼動。
- 2005年1月7日 - 小泉純一郎前内閣総理大臣が工場を視察。
- 2005年1月12日 - 第2工場の建設が発表される。投資額1500億円。完成予定2006年10月。
- 2005年春 - 第1工場第3期ライン稼動。投資額350億円。
- 2005年7月1日 - 第2工場着工。
- 2006年1月6日 - 第1工場の設備増強を発表。投資額150億円。完成予定2006年4月。
- 2006年1月11日 - 第2工場第2期ライン前倒しを発表。投資額2000億円。
- 2006年3月 - 第1工場及び第2工場屋上に太陽光発電システムを設置。出力は5,220kWで同一エリア内に設置されたものとしては朝霞浄水場の1,200kWを抜いて国内最大(世界第2位)。
- 2006年8月 - 第2工場稼動。
- 2007年1月 - 第2工場第2期ライン稼動。
- 2007年7月 - 第2工場第3期ライン稼動予定。
[編集] 特徴
- シャープ亀山工場の特徴は最新鋭設備による液晶テレビの一貫生産と生産設備のブラックボックス化である。前者はコスト削減に、後者は生産技術の流出防止に大きな効果があるとされる。
- 三重県の誘致手法にも特徴があり、135億円の巨額補助金、計画総面積240haの広大な工業団地のオーダーメードによる造成のほか、当時の北川正恭三重県知事のトップセールスなどが話題となった。こうした手法は、工場立地に伴う知名度の向上や経済的な波及効果を高く評価する意見がある一方、多額の税金投入の是非については論議がある。
- 敷地内に太陽電池パネルを設置したり、製造過程で生じた排水を100%再利用したりするなど、環境に配慮した工場としても注目を集めている。
- 現在では本工場で生産された液晶テレビが「亀山産」と呼ばれ、工場名がひとつのブランドとして成立している。
- この工場の労働者のほとんどが、人材派遣会社からの派遣社員となっている。
[編集] 生産品目
- 大型液晶テレビ
- 大型液晶パネル