シャープ兄弟
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シャープ兄弟は、1950年代~1960年代に活躍したプロレスの外国人兄弟タッグ。カナダ・オンタリオ州ハミルトン出身。1954年に来日して力道山・木村政彦組と対戦し、日本のプロレスブームの火付け役となった。
- 兄:ベン・シャープ(Ben Sharpe、1921年 - )
- 身長197cm、体重112kg。1936年ベルリンオリンピックのボート競技にカナダ代表として出場。力道山に敬意を表して息子をリキ・シャープと命名した。
- 弟:マイク・シャープ(Mike Sharpe、1923年 - 1988年)
- 身長199cm、体重119kg。息子のアイアン・マイク・シャープ(マイク・シャープ・ジュニア)もプロレスラーとなった。1988年に死去。
[編集] 経歴
祖父がレスラー、父がボクサーという格闘技一家に生まれ、1947年にトロントでプロレスデビュー。1949年にカナダからアメリカに渡り、世界タッグ王座を獲得。
1954年2月にチャンピオンとしてボビー・ブランズらと共に来日し、2月19日に力道山・木村政彦組と対戦。この試合が日本初のプロレスの国際試合とされる。日本テレビとNHKが同時中継し、新橋駅西口広場の街頭テレビには2万人の群衆が殺到したという。初来日の際は5回対戦し、王座を保持したまま帰国した。
- 2月19日(東京・蔵前国技館) ノンタイトル61分3本勝負。1-1から時間切れ引き分け。
- 2月20日(東京・蔵前国技館) 3大シングルマッチ。力道山は2-1でベン・シャープに勝利、マイク・シャープは2-1で山口利夫を破り、木村政彦とボビー・ブランズは引き分け。
- 2月21日(東京・蔵前国技館) 世界タッグタイトルマッチ。1-1の引き分けで王座防衛。
- 2月27日(大阪府立体育会館) 2度目の世界タッグタイトルマッチ。1-0のまま時間切れで王座防衛。
- 3月6日(東京・蔵前国技館) 3度目の世界タッグタイトルマッチ。1-0のまま時間切れで王座防衛。
2年後の1956年4月にチャンピオンとして再び来日。5月4日に力道山・遠藤幸吉組にタイトルを奪われるが6日後に奪回し、王座を死守して帰国した。
- 4月24日(東京・蔵前国技館) 力道山・遠藤組とノンタイトルで対戦。61分フルタイム引き分け。
- 4月25日(東京・蔵前国技館) 東富士とベンは両者リングアウトで引き分け、遠藤は2-1でシモノビッチに勝利、力道山はマイクとシングルで対戦し2-1で勝利。
- 4月26日(東京・蔵前国技館) 力道山・遠藤組と世界タッグタイトルマッチ。1-1からドクターストップ引き分けで王座防衛。
- 5月2日~4日(大阪府立体育会館で3連戦) 5月4日、タイトルマッチ時間無制限1本勝負。力道山が39分34秒にベンを体固めで破り世界タッグ王座初奪取。
- 5月10日(札幌中島スポーツセンター) 力道山・遠藤組に挑戦。今度は61分3本勝負で行われ1-0で時間切れ。6日ぶりに王座を奪回。
- 6月7日(東京・蔵前国技舘) 力道山・遠藤組との最終戦。1-1のまま時間切れ引き分けで王座を死守。