スズキ・DR-Z400
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DR-Z400(ディーアールゼットよんひゃく)とは、スズキが製造している排気量400ccの水冷4ストロークDOHC単気筒エンジンを搭載したオートバイ。モトクロス仕様のDR-Z400Sが2000年に発売され、後にスーパーモタード仕様のDR-Z400SMが2004年に追加された。また、競技専用車両としてDR-Z400も販売されている。
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[編集] DR-Z400S
DR-Z400Sは、2000年4月1日に発売された。市販レーサーRMをベースに開発され、新開発された4サイクル水冷単気筒DOHC4バルブエンジンは、2ストロークマシンにも匹敵するパワーを持ち、排ガス規制によって2ストロークマシンの生産が終了していく中で人気を博した。
[編集] DR-Z400SM
DR-Z400SMは、2003年に行われた第37回東京モーターショーにてコンセプトモデルとして参考出品された「DR-Z400S スーパーモタード」[1]を商品化したものである。2004年12月1日に発売された。
その名の通りDR-Z400Sをスーパーモタード仕様に改良したもので、エンジン等の基本設計はDR-Z400Sと変わらないが、足回りを中心にオンロード向けに大幅に改良しており、カタログスペックに現れないポテンシャルが高く評価され、スーパーモタードの枠に囚われずジムカーナなどのオンロードスポーツにも使用され、ベースとなったDR-Z400Sを超えヒット車種となった。
2006年にはレンサル製のハンドルバーと、前後にアクスルスライダーが追加された。
[編集] 主な特徴
- 倒立フロントフォーク
- 市販レーサーRM譲りの前後サスペンションを装備。RMと基本的に同一構造の分離加圧式を採用している。アウターチューブ表面には、カシマコートを施している。これにより、表面硬度と潤滑性を両立させ、フリクション低減を実現している。
- フロントに310㎜の大径ディスクを採用。ハードブレーキに対して、高い制動力を発揮する。リヤディスクには、市販レーサーRMの240㎜大径サイズを採用。
- スーパーモタードモデルならではの、17インチを採用。タイヤは、ダンロップのラジアルタイヤD208をベースに、モタードの軽量な車体に合わせた仕様の専用タイヤD208SMを履いている。チェーンアジャスターはロードモデルや、レーサーに使用されている、スライダー式となっている。
[編集] DR-Z400SMZ
DR-Z400SMの限定モデル。2007年1月30日に300台の限定販売された。車体色に「グランブルーNo.2/ミスティックシルバーメタリック」を採用。国内二輪車で初めて、ラジエーターシュラウド全体にフルラッピング工法を採用し、シルバーとブルーの専用グラフィックを施し、前後ホイールのアルミリムとハンドルバーにブルーのアルマイト処理を施している。