ピカイア
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ピカイア (Pikaia) は、古生代カンブリア紀(約5億4500万年前~約4億9千万年前)に生息していた海棲生物。バージェス動物群に属する。原始的な脊索動物。ピカイアの存在は、脊索動物が他の多く動物門と同様、カンブリア爆発の時期に登場したことを示唆している。
スティーヴン・ジェイ・グールドの著書『ワンダフル・ライフ』や、それをもとにしたTV番組「NHKスペシャル・生命40億年はるかな旅」では「脊椎動物の祖先」と見なされていたが、その後、バージェス動物群より古い澄江動物群から、脊椎動物亜門に属するハイコウイクティスやミロクンミンギアが発見されたため、ピカイアは脊椎動物の直接の祖先ではなく、単にカンブリア紀に生存していた脊索動物とみなされるようになった。
現生する脊索動物頭索動物亜門のナメクジウオに良く似ているが、呼吸器や摂食器官はナメクジウオに比べ、原始的である。体の先端には一対の触覚があり、背中には脊索がある。尾は鰭状になっている。目を持たず、筋節を持ち、体をくねらせて泳いでいたと思われる。ただし、この復元図は、前後逆である可能性が指摘されている。(復元図では体の細い方が前になっているが、ナメクジウオのように太い方が前で、後は先細りになっている可能性がある)