ブルペン
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[編集] 概要
投手と捕手(ブルペン捕手)のみが出入りし、主に投手(特にリリーフ)の投球練習の際に使われる。
古くはグラウンド内のファウルゾーンに設置されていることが多かったが、練習中に打球が当たる恐れがあることなどから、近年ではスタンド内、とくにダグアウト(ベンチ)裏に設置されることが多くなっている。
日本のプロ野球の一軍本拠地球場では、神宮球場のみグラウンド内のファウルゾーンにブルペンが設置されている。ただし阪神甲子園球場では、春・夏の高校野球の試合時はファウルゾーンのブルペンを使用している。グッドウィルドーム(西武ドーム)とスカイマークスタジアム(神戸総合運動公園野球場)は内野ファウルゾーンのフェンスと観客席の間にブルペンがある。その他はすべてスタンド内に設置されている。かつて阪神甲子園球場(阪神本拠地)と藤井寺球場(旧近鉄本拠地)では外野のラッキーゾーンに設けられていた。
[編集] その他
阪神甲子園球場の屋内ブルペンは戦前体育館(一塁側)・25mの温水プール(三塁側)であったものを改装したものであり、現在も天井の低さなどその面影を色濃く残している。
横浜スタジアムは公園内にあるために建ぺい率等の制限が厳しく、ブルペンを建物内に設置することができず、横浜公園に面したスタンドの軒下に設置されている。金網とテントで仕切られているだけなので、投球練習中には捕球音や選手の声などが外に聞こえてくる。
ブルペン(bullpen)は英語でもともと「牛を囲う場所」という意味である。そこから現在の野球に関する意味を表すようになった経緯については、闘牛場や屠殺場に送られるのを囲いで待っている牛を投手に見立てたという説、過去球場に遅く着いた観客がファールゾーンで立ち見を強いられた状況を牛の囲い場に見立たという説、また外野フェンスにBull Durham Tobaccoの広告がかつてよく見られたため、などいくつかあるが、はっきりとは分かっていない。