ブルーリボン運動
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ブルーリボン運動( - うんどう)は、
- アメリカ合衆国発祥の、インターネット上における言論の自由を守るための反検閲運動。ブルーリボンキャンペーン。ネット上で2.がほとんど同じイメージを使っているため紛らわしいが、両者は無関係である。
- 北朝鮮に拉致された日本人(日本人拉致被害者)を救出するための団体である。日本独特の運動体。
- 1999年にカナダで始まった受動喫煙防止運動。
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[編集] 1.の概要
アメリカ合衆国で1996年2月、改正電気通信法のうち「通信品位法」と言われる第5条が成立した事から、電子開拓財団(Electric Frontier Foundation)によって、直前の1995年から言論の自由を守るための運動が展開された。青は「言論の自由の死」に対する弔意を表す色。ホームページを持つ人達は、法案成立の日、トップページを黒く塗り潰した上にブルーリボン画像を貼って抗議の意を表した。マイクロソフト、アップル・コンピュータも反対を表明。なお、法律は成立直後の6月12日に連邦憲法(修正第1条―言論の自由の保障)違反で成立差し止めの判決が出て無効となっている。その後も、言論の自由を守る運動の象徴として、ブルーリボンは国際的に使われている。
[編集] 言論の自由の権利保護の訴え
電子開拓財団(Electronic Frontier Foundation)は以下の権利の保護を訴えている。
- 匿名でブログを作成する権利の保護。
- ソースを機密に保つ権利の保護。
- 知的財産の公正な使用をする権利の保護
- 読者のコメントを許す権利の保護。但しこれは荒らしの存在を容認するものではない。
- サーバーを政府の没収から守る権利の保護
- 選挙について自由にブログを作成する権利の保護。
- あなたの仕事場についてのブログの権利の保護。
- メディアとしてアクセスを受ける権利の保護。
[編集] 2.の概要
近くて遠い国の関係である日本と北朝鮮で、空と海だけが国境なしにつづいて、拉致被害者とその家族や日本人が空と海を見上げて、同時に再開のときを想定していることを意味して、空と海(青い色=ブルー)のリボンとして由来している。
団体関係者が公共場所で行う街頭署名活動や集会を行うとき、また拉致議連に属する国会議員などが左胸につけている。2004年5月22日、日朝首脳会談で小泉純一郎首相がブルーリボンをつけて金正日総書記と会談を行ったのは話題になった。
北朝鮮による拉致救出活動としては、拉致被害者の家族や親族による『家族会』、国会議員による『拉致議連』、都道府県下内で活動している『救う会』があり、一般庶民による地域内で活動している『ブルーリボンの会』がある。ブルーリボン運動は、ブルーリボンの会と勘違いしやすいが、主に前述で述べた北朝鮮拉致救出活動の全ての団体に関係する。
[編集] 主な活動団体名(一部例)
- 「救う会・(都道府県名)」の組み合わせ。
例:救う会・茨城
- 「(地名)ブルーリボンの会」の組み合わせ
[編集] 3.の概要
1999年カナダのブリティッシュ・コロンビア州リッチモンドにあるHugh Boyd Secondary Schoolが、ブルーのリボンをシンボルとする受動喫煙防止活動を開始。それが周辺に波及し、カナダでは「Breath Air, Not Smoke」というキャッチフレーズを掲げ、保健省が運動を進めるまでとなった。2003年ヘルシンキで行われた「タバコか健康か世界会議」ではブースを出し、参加者にブルーリボンを象ったバッジを配布して、運動の国際的なアピールも行った。