マルチェロ・リッピ
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マルチェロ・リッピ(Marcello Lippi、1948年4月11日 - )は、イタリア・トスカーナ州ルッカ県ヴィアレッジョ出身のサッカー監督。
1985年に監督業を始めて以降、イタリア国外のクラブを率いたことがないという稀有な経歴を持つ。ファンタジスタ嫌い(本人はインタビューで「組織を打ち砕けるスターはサッカーに不可欠だ」と述べそう言われることを好んでいないが)としても有名である。
1994年、当時低迷していたユヴェントスの監督に就任すると、ジャンルカ・ヴィアリ、ファブリッツィオ・ラバネッリ、そして当時期待の若手だったアレッサンドロ・デル・ピエロを前線に並べ、高い位置から積極的にプレスをかける攻撃的な戦術を採用。就任1年目でユヴェントスに9シーズンぶりのスクデットをもたらした。その後も指導者キャリアの中であらゆるタイトルを獲得し、名将としての地位を確固たるものにしていった。
EURO2004終了後、ジョバンニ・トラパットーニの後を受けイタリア代表監督に就任。「カテナチオからの脱却」を旗印に、攻撃的な戦術でチーム作りを推進し、2006年のワールドカップドイツ大会でイタリア代表を24年ぶりの優勝に導き、UEFAチャンピオンズリーグとワールドカップの両方を制した史上唯一の監督となった。大会終了後に「私の役目は終わった」として代表監督を勇退。
葉巻きタバコ愛好家として知られる。W杯ドイツ大会の表彰式では葉巻を片手にトロフィーにキスをする場面が観られた。
[編集] 獲得タイトル
- スクデット5回
- 1994-1995、1996-1997、1997-1998、2001-2002、2002-2003
- コッパ・イタリア1回
- 1994-1995
- 1995-1996、1997-1998、2002-2003、2003-2004
- 1995-1996
- 1996-1997
- トヨタカップ1回
- 1996-1997
- 2006
[編集] 指導者経歴
- ポンテデーラ 1985-1986
- ACシエナ 1986-1987
- ACピストイーゼ 1987-1988
- カラレーゼ 1988-1989
- ACチェゼーナ 1989-1991
- ASルッケーゼ・リベルタス 1991-1992
- アタランタBC 1992-1993
- SSCナポリ 1993-1994
- ユヴェントス 1994-1999
- インテル 1999-2001
- ユヴェントス 2001-2004
- イタリア代表 2004-2006
イタリア代表 - 2006 FIFAワールドカップ優勝メンバー(4度目) | ||
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1 ブッフォン | 2 ザッカルド | 3 グロッソ | 4 デ・ロッシ | 5 カンナヴァーロ | 6 バルツァッリ | 7 デル・ピエロ | 8 ガットゥーゾ | 9 トーニ | 10 トッティ | 11 ジラルディーノ | 12 ペルッツィ | 13 ネスタ | 14 アメリア | 15 イアキンタ | 16 カモラネージ | 17 バローネ | 18 インザーギ | 19 ザンブロッタ | 20 ペッロッタ | 21 ピルロ | 22 オッド | 23 マテラッツィ | 監督: リッピ |