六ヶ所村核燃料再処理施設
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
六ヶ所村核燃料再処理施設 (ろっかしょむらかくねんりょうさいしょりしせつ) は全国9つの電力会社により設立された日本原燃の所有する核燃料再処理工場。
1993年から約2兆1,900億円の費用をかけて青森県上北郡六ヶ所村弥栄平地区に建設が進められている。2007年夏に操業開始予定。
目次 |
[編集] 概要
茨城県東海村に日本原子力研究開発機構が所有する再処理工場を置換する施設とされている。同一敷地内には高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター、ウラン濃縮工場、低レベル放射性廃棄物埋設センターが併設して建設されている。
最大処理能力はウラン800トン/年、使用済燃料貯蔵容量ウラン3,000トン。
[編集] 運営
2006年3月31日に日本原燃は六ヶ所村に隣接する三沢市など合計5市町村とアクティブ試験についての安全協定を締結した。同日中に開始されたアクティブ試験(試運転)では、17ヶ月をかけて本物の使用済核燃料からプルトニウムを抽出し、施設の安全性および環境へ放出される放射性物質の量を確認する。430トンを処理して4トン前後のプルトニウムを抽出する予定。
[編集] 事故関連
2006年6月24日:作業をしていた作業員1名が内部被ばくの可能性があると発表した [1]。
2006年7月3日:日本原燃は「再処理工場分析建屋における作業員の内部被ばくに係る調査結果について」という公式文書を発表した [2]。この調査結果によると、作業員から放射性物質は検出されず、作業員の内部被ばくは無かった。
日本原然は、2007年1月22日、低レベル廃棄物処理屋内で、放射能物質を含む洗浄水約20リットルが漏れたと発表した。ウランやプルトニウムは検出されず、作業員の被爆はなかった。