ウラン
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一般特性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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名称, 記号, 番号 | ウラン, U, 92 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | アクチノイド | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
族, 周期, ブロック | 3, 7 , f | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
密度, 硬度 | 19050 kg·m−3, no data | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
単体の色 | 銀白色 |
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原子特性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
原子量 | 238.02891 amu | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
原子半径 | 175 pm | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
共有結合半径 | no data | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
VDW半径 | 186 pm | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
電子配置 | [Rn] 7s2 5f3 6d1 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
電子殻 | 2, 8, 18, 32, 21, 9, 2 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
酸化数(酸化物) | 5 (弱塩基性酸化物) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
結晶構造 | 六方最密構造 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
物理特性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
相 | 固体 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
融点 | 1405 K (1132 ℃, 2070 °F) |
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沸点 | 4018 K (3745 ℃, 6773 °F) |
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モル体積 | 12.49 × 10−3 m3·mol−1 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
気化熱 | 477 kJ·mol−1 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
融解熱 | 15.48 kJ·mol−1 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
蒸気圧 | no data | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
音の伝わる速さ | 3155 m·s−1 (293.15 K) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
その他 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
クラーク数 | 0.0004 % | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
電気陰性度 | 1.38 (ポーリング) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
比熱容量 | 120 J·kg−1·K−1 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
導電率 | 3.8 × 106 m·Ω | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
熱伝導率 | 27.6 W·m−1·K−1 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
イオン化エネルギー | 第1: 597.6 kJ·mol−1 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
第2: 1420 kJ·mol−1 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(比較的)安定同位体 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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注記がない限り国際単位系使用及び標準状態下。 |
ウラン(Uranium)は、原子番号 92 の元素。元素記号は U。ウラニウム。
天然に3種類の同位体が存在し、いずれも長い半減期(数億年~数十億年)を持つ。地球上で最も多く存在するのはウラン238(存在比 99.275 %)であるが、原子力発電の燃料に使われるのはウラン235(同 0.72 %)である。ウラン235は、唯一天然に産出する核分裂核種として、原子力利用において極めて重要である。命名は、同時期に発見された天王星の名に由来する。
目次 |
[編集] 性質
単体では銀白色の金属で、常温常圧での安定構造は斜方晶構造(α型)であるが、668 ℃ で正方晶構造(β型)へ、775 ℃ で立方晶構造(γ型)へ相転移する。比重 19.05(25 ℃)、融点 1132 ℃、沸点 3745 ℃。地球上で産出される元素のうち最も原子番号・原子量の大きい元素であるが、原子半径も大きいため比重は白金やイリジウムなどより小さい。
常温の水やアルカリに不溶。ほとんどの酸に溶ける。塩素などのハロゲンや、高温の水素・窒素と反応する。化合物の原子価は+2価から+6価をとりうるが、一般に+6価が最も安定である。+6価のウランは一般に黄色を呈するため、イエローケーキと呼ばれる。
[編集] 歴史
酸化ウランの利用は紀元後79年にさかのぼる。イタリアのナポリ付近で製造されていたセラミックには1%程度の酸化ウランが混合されており、黄色の美しい色彩を有していた。19世紀にこのガラス製品が再発見された時点ではウラン源としてはボヘミアのハプスブルク銀鉱のみが知られており、ナポリの地元のガラス工は成分を秘密にしていた。
元素としてのウランはクラプロート(M.H.Klaproth)が1789年に発見した。1781年にウィリアム・ハーシェルにより発見された天王星Uranusが語源となっている。1841年に金属単体として分離に成功し、1850年にはイギリスでガラスの成分としての利用が始まった。1896年になり放射性元素であることが発見された。
[編集] 生産と利用
ウランは地殻や海水中に微量ながら広く分布している元素であり、存在量はスズと同程度である[1]。現在までに知られているウランの70%はオーストラリアに埋蔵されており、なかでもオーストラリア南部のオリンピックダム鉱山が世界最大とされる。一方、輸出量としてはカナダが世界最大で、サスカチュワン州とアルバータ州の北部にまたがるアサバスカ堆積盆地で高品質のウランが産出されている。他、ウラン鉱山としてはコンゴ民主共和国のシンコロブエ鉱山やニジェールのアクータ鉱山などがある。日本では唯一人形峠に鉱床がある。精錬に関しては天然ウランを参照。
ウランの多くは核燃料として原子力発電に利用されるが、核兵器への転用が可能であるため国際原子力機関によって流通等が制限されている。また、トリウムを原料としてウラン233を作成し、核燃料とする研究も進められている。(核燃料としてのウランや副生物の劣化ウランについては記事 ウラン濃縮・劣化ウランに詳しい)
[編集] ウランガラス
極微量のウランを着色材として加えたガラスをウランガラスと呼び、美しい蛍光緑色を呈する。ヨーロッパが発祥で、食器やさまざまな日常雑貨が作成された。現在では民間でウランを扱うことが難しいため、新たなものは極少量が生産されているに過ぎないが、骨董・アンティークとしてファンも多く、高値で取引されている。詳しくはウランガラスを参照。
[編集] ウランの化合物
Category:ウランの化合物を参照。
[編集] その他
[編集] 関連項目
- 天然ウラン(ウラン鉱石)
- 濃縮ウラン
- 劣化ウラン
- フィッショントラック法
[編集] 参考文献