副島隆彦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
副島 隆彦(そえじま たかひこ、1953年5月1日 - )は、福岡県福岡市生まれの評論家、常葉学園大学教育学部特任教授。
目次 |
[編集] 人物概要
明治期の政治家副島種臣の傍流の子孫。早稲田大学法学部卒業。小室直樹・岡田英弘を師と仰ぎ、政治思想・法制度論・経済分析・社会時事評論の分野で評論家として活動。日米の政財界・シンクタンクに独自の情報源を持つとのことで、「民間人・国家戦略家」として、「日本は国家として独自の国家戦略を持つべきだ」と主張している。また、著書『属国・日本論』より「日本はアメリカの同盟国ではなく属国になっている」としている。副島国家戦略研究所(SNSI)主宰。
以前、代々木ゼミナールで英語講師を務めていたこともあり、英文法関連の著作がある他、研究社刊行の英和辞典は間違いだらけであるとする著作を発表。その出版元であるJICC出版局(現宝島社)に対して、研究社は出版の差し止めと名誉毀損による損害賠償を求めて東京地裁に訴えを起こした。判決では出版の差し止めは退けられたが、損害賠償に関しては研究社の主張が一部認められ400万円の賠償が宝島社に命じられた。その後、宝島社の控訴が棄却されて判決は確定した。
また、2004年には人類月面着陸を論考した『人類の月面着陸は無かったろう論』(徳間書店)を出版した(アポロ計画陰謀論も参照)。この本は、主要新聞紙上の書評、そしてと学会から数多くの論理的、科学的誤りを指摘されており(同会会長の山本弘いわく、「ツッコミどころ(間違い)のないページの方が少ない」)、インターネット上でも同様の指摘が数多くなされ、話題をよんだ。その他の著作にも反米思想からの陰謀論、陰謀史観にもとづくものがある。
[編集] 主な研究分野・著書
[編集] 現代政治思想の研究
- 『世界覇権国アメリカを動かす政治家と知識人たち』(講談社 +α文庫)ISBN 4062563347
- 『日本の秘密』(弓立社)ISBN 4772703616
- 『決然たる政治学への道』(弓立社)ISBN 4896672089
- 『ハリウッド映画で読む世界覇権国アメリカ〈上〉』(講談社 +α文庫)ISBN 4062568438
- 『ハリウッド映画で読む世界覇権国アメリカ〈下〉』(講談社 +α文庫)ISBN 4062568446
- 『現代の予言者・小室直樹の学問と思想』(橋爪大三郎との共著)(弓立社)ISBN 4896672631
- 『リバータリアニズム入門』(訳書)(洋泉社)ISBN 4896913442
- 『金儲けの精神をユダヤ思想に学ぶ』(編著)(祥伝社)ISBN 4396612346
- 『共産中国はアメリカがつくった』ジョセフ・マッカーシー(著), 本原俊裕(訳), 副島隆彦(監修・解説)(成甲書房)ISBN 4880861928
- 『次の超大国は中国だとロックフェラーが決めた 上 [技術・諜報]篇』(翻訳・責任編集)(徳間書店)ISBN 4198621535
- 『次の超大国は中国だとロックフェラーが決めた 下 [謀略・金融]篇』(翻訳・責任編集)(徳間書店)ISBN 4198621543
[編集] 政治・経済分析
- 『悪の経済学』(祥伝社)ISBN 4396610742
- 『逆襲する日本経済』(祥伝社)ISBN 4396610882
- 『墮ちよ!日本経済』(祥伝社)ISBN 4396611080
- 『金融鎖国』(祥伝社)ISBN 4396611587
- 『預金封鎖』(祥伝社)ISBN 4396611943
- 『預金封鎖 実践対策編』(祥伝社)ISBN 4396612036
- 『老人税』(祥伝社)ISBN 4396612265
- 『日本の危機の本質』(講談社)ISBN 406209262
- 『アメリカの大嘘』(講談社)ISBN 4062099969
- 『悪賢いアメリカ、騙し返せ日本』(講談社)ISBN 4062105705
- 『日本壊死』(ビジネス社)(船井幸雄との共著)ISBN 4828411755
- 『昭和史からの警告』(ビジネス社)(船井幸雄との共著)ISBN 4828412816
- 『ジャパン・ハンドラーズ』(日本文芸社)(中田安彦との共著)ISBN 4537252855
- 『アメリカに食い尽くされる日本』(日本文芸社)(森田実との共著)ISBN 4537254068
- 『戦争経済(ウォー・エコノミー)に突入する日本』(祥伝社)ISBN 4396612761
[編集] 属国日本史の研究
- 『属国・日本論』(五月書房)ISBN 4772703616
- 『思想劇画 属国日本史 幕末編』(早月堂書房)ISBN 4907838220
[編集] 言語研究、用語辞典編纂
- 『欠陥英和辞典の研究』(宝島社)
- 『英語辞書大論争!』(宝島社)
- 『英文法の謎を解く』(筑摩書房)ISBN 4480056416
- 『続・英文法の謎を解く』(筑摩書房)ISBN 4480057064
- 『完結・英文法の謎を解く』(筑摩書房)ISBN 4480057714
- 『ネイティヴ・スピ-カ-が教えるシンプル英文法』(DHC)(パトリシア・T.オコナー著 副島隆彦訳)ISBN 4887243014
- 『Be と Have からわかる英語のしくみ』(日本文芸社)ISBN 4537204362
[編集] その他
- 『人類の月面着陸は無かったろう論』(徳間書店)ISBN 4198618747
- 『法律学の正体』(洋泉社)ISBN 4896916425 (山口宏との共著)
- 『裁判の秘密』(洋泉社)ISBN 4896917065 (山口宏との共著)
- 『私は税務署と闘う 恐ろしい日本の未来』(ビジネス社) ISBN 4828412042
[編集] 参考文献
- 読売新聞(2004年8月15日)
- 『人類の月面着陸は無かったろう論』の書評を掲載した。これは、「夏バテにはドリンク剤とトンデモ本が一番」という件で始まる。
[編集] 外部リンク
- 副島隆彦の学問道場 - 副島隆彦の公式サイト
- 副島国家戦略研究所(SNSI) - 副島隆彦の主宰するサイト
- 山岸勝榮 英語辞書・教育研究室 英語辞書論考 - 英和・和英辞典について述べたサイト。副島隆彦の英語辞書批判に対する詳細な反論あり。