加賀乙彦
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加賀乙彦(かが おとひこ(本名は小木貞孝)、男性、1929年4月22日 - )は日本の小説家で精神科医。
1929年、東京市芝区三田に生まれた。小学校5~6年の頃、新潮社の世界文学全集を耽読したことが、後年長篇作家になる素地を培ったという。東京府立六中を経て、1944年、100倍の倍率を突破して名古屋の陸軍幼年学校に入学するも、在学中に敗戦を迎えたため軍人への道が絶たれ、東京大学医学部を卒業。
東京拘置所医務部技官を経た後に、フルブライト奨学金を獲得してフランス留学を果たす。パリ大学サンタンヌ病院、北仏サンヴナン病院に勤務し、1960年帰国。同年医学博士号取得。東京大学附属病院精神科助手、東京医科歯科大学助教授、1969年から上智大学教授。
1979年から文筆に専念。1987年のクリスマス(58歳)に遠藤周作の影響でカトリックの洗礼を受ける。室生犀星とは7親等の血縁。 現在、『新潮』にて『雲の都 第3部 城砦』を連載中。
[編集] 受賞歴
- 1968年『フランドルの冬』 芸術選奨新人賞
- 1973年『帰らざる夏』 第9回 谷崎潤一郎賞
- 1979年『宣告』 日本文学大賞
- 1986年 『湿原』 第13回 大佛次郎賞
- 1998年『永遠の都』 第48回 芸術選奨文部大臣賞
[編集] 主な作品
- 『宣告 上巻』新潮社(新潮文庫) ISBN 4101067147
- 『宣告 中巻』新潮社(新潮文庫) ISBN 4101067155
- 『宣告 下巻』新潮社(新潮文庫) ISBN 4101067163
- 『帰らざる夏』講談社(講談社文芸文庫) ISBN 4061962353
- 『永遠の都 1―夏の海辺― 』新潮社(新潮文庫) ISBN 4101067074
- 『永遠の都 2―岐路― 』新潮社(新潮文庫) ISBN 4101067082
- 『永遠の都 3―小暗い森― 』新潮社(新潮文庫) ISBN 4101067090
- 『永遠の都 4―涙の谷― 』新潮社(新潮文庫) ISBN 4101067104
- 『永遠の都 5―迷宮― 』新潮社(新潮文庫) ISBN 4101067112
- 『永遠の都 6―炎都― 』新潮社(新潮文庫) ISBN 4101067120
- 『永遠の都 7―異郷・雨の冥府― 』新潮社(新潮文庫) ISBN 4101067139
- 『湿原』
- 『死刑囚の記録』中央公論新社
- 『ドストエフスキイ』中央公論新社
- 『雲の都 第1部 広場』新潮社 ISBN 4103308109
- 『雲の都 第2部 時計台』新潮社 ISBN 4103308117
- 『ザビエルとその弟子』講談社 ISBN 4062124637
- 『錨のない船【英語】』(普及版)講談社インターナショナル ISBN 4770028563
- 『高山右近』講談社(講談社文庫) ISBN 4062736381
- 『高山右近』講談社 ISBN 4062098318
- 『夕映えの人』小学館 ISBN 4093872414
- 『聖書の大地』日本放送出版協会 ISBN 4140053305
- 『フランドルの冬』新潮社(新潮文庫、1999年に改版) ISBN 4101067015
- 『野上弥生子短篇集』野上弥生子と共著;岩波書店(岩波文庫) ISBN 4003104900