北陸鉄道能登線
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能登線(のとせん)は、石川県羽咋市の羽咋駅から同県羽咋郡富来町(現・志賀町)の三明駅の間を結んでいた北陸鉄道の鉄道路線である。北陸鉄道の経営合理化のため、1972年(昭和47年)6月25日全線廃止となった。
能登線は北陸鉄道の鉄道線で唯一の非電化路線であった。
廃線後、廃線跡のほとんどの区間は自転車道(石川県道293号羽咋巌門自転車道線)として整備されている。
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[編集] 路線データ
- 路線距離(営業キロ):25.5Km(最盛期)
- 駅数:13駅(起終点駅含む)
- 軌間:1067mm
- 複線区間:なし(全線単線)
- 電化区間:なし(全線非電化)
- 閉塞方式:タブレット式
- 列車交換可能駅:能登一ノ宮、柴垣、能登高浜
[編集] 運行形態
車両基地は羽咋駅構内にあり、1969年時点で気動車5形式7両とディーゼル機関車1両が所属していた。列車は羽咋~三明間に14往復(1往復は急行)、羽咋~能登高浜間に4往復が設定されていた。ラッシュ時には2両編成が走るが、その他の時間帯は単行での運転であった。
また、夏季には海水浴客のために能登高浜まで、正月には初詣客のために能登一ノ宮まで、金沢からの直通臨時列車が乗入れていた。それに備えて、両駅のプラットホームはかなり長いものであった。
[編集] 車両
- 旅客車両
- ハフ1501
- ハフ3001
- 元は芸備鉄道の小型ガソリンカー。車体が非常に細い。同型車が小湊鉄道に存在した(ハフ50)。廃車後、漁業用に海に沈められた。
- キハ5001
- キハ5102
- キハニ5151
- 元国鉄キハ40014。転入後バケットが設けられた。
- キハ5162
- 三岐鉄道から購入。ハフ3001と同様、廃車後は海に沈められた。
- キハ5201
- 元国鉄キハ41043。転入後バケットが設けられた。廃車後はラーメン屋として使われたが、老朽化が激しく、この車両での営業をやめたものの放置され、平成に入ってもその姿をとどめていた(撤去済み)。
- キハ5210形(5211~5213)
- 遠州鉄道を経て転入。
- キハ5301
- 当初は客車(コハフ5301)として製造され、後にエンジンを取り付けてキハ5301となった。この時期の車両としては珍しくバケットが設置されている。廃止後は筑波鉄道キハ541となった。
- 蒸気機関車
- B30形(1)
[編集] 歴史
- 1925年(大正14年)3月3日 - 能登鉄道が羽咋駅~能登高浜駅間を開業。
- 1926年(昭和元年)8月1日 - 滝駅開業。
- 1927年(昭和2年)4月5日 - 甘田駅開業。
- 6月30日 - 能登高浜駅~三明駅間を開業。
- 1931年(昭和6年)1月18日 - 大島駅開業。
- 1934年(昭和9年)1月1日 - この日、国鉄七尾線からの直通初詣列車が能登一ノ宮まで乗入れ。
- 1939年(昭和14年)1月1日 - 堀松駅開業。
- 1943年(昭和18年)10月13日 - 北陸鉄道が能登鉄道を吸収合併し、同社の能登線となる。
- 1950年(昭和25年)4月11日 - 直海駅開業
- 1953年(昭和28年)4月1日 - 末吉駅開業。
- 1960年(昭和35年)5月6日 - 大笹駅開業。
- 1969年(昭和44年)7月1日 - 末吉駅を志賀町駅に改称。
- 1972年(昭和47年)6月25日 - 全線廃止。
[編集] 駅一覧
(廃止時のもの)
羽咋駅 - 能登一ノ宮駅 - 滝駅 - 柴垣駅 - 甘田駅 - 大島駅 - 能登高浜駅 - 志賀町駅 - 堀松駅 - 大笹駅 - 米町駅 - 直海駅 - 三明駅
[編集] 接続路線
[編集] 関連項目
- 廃線
- 石川県道293号羽咋巌門自転車道線(羽咋県民自転車道)
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