千代保稲荷神社
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千代保稲荷神社(ちよぼいなりじんじゃ)は、岐阜県海津市平田町三郷1980にある稲荷神社である。京都の伏見稲荷、愛知の豊川稲荷とともに、日本三大稲荷の一つともいわれている。地元の岐阜県西濃地方など中京地方ではお千代保稲荷(おちょぼいなり)と呼ばれることが多く、通称おちょぼさんとして親しまれている。
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[編集] 由来
平安時代、源八幡太郎義家の六男の義隆が分家する際、森の姓をもらいうけ、義家より「先祖の御霊を千代に保て」と祖神と共に宝剣と義家の肖像画を受け賜わったのが始まりと伝えられる。千代保稲荷神社の名も、この言葉からきている。
後に室町時代の文明年間(1469年~1486年)、子孫の森八海公がこの地に祖神を祀ったのが開祖となり、現在は19代目という。
[編集] 特徴
祭神は大祖大神、稲荷大神、祖神。 商売繁盛、縁結び、合格祈願などにご利益がある。 伏見稲荷や豊川稲荷と比べるとかなり小規模だが、年間250万人が参拝している。特に正月三ヶ日や月末月始の月並祭、15日は大変混雑する。商売繁盛の神社という特色上、同じ西濃地方の南宮大社などに比べ、税理士などの専門職も含め自営業者の参拝が多い。
「先祖の御霊を千代に保て」という教えより、現在でも境内ではお札やお守り等は一切出していない。ただし角柱形の御神籤箱によるおみくじは置かれている。お供えとしては、稲藁で結んだ油揚げと蝋燭が使用される。
[編集] 門前町
約70店が軒を連ねる。境内ではお札やお守り等は一切出していない為、この門前町には縁起物を扱う店が多い。又、名物としては草餅、川魚料理(鰻・鯰・モロコの甘露煮・鮒味噌など)、串カツと土手煮、漬物等がある。
[編集] 交通
名神高速道路大垣インターチェンジより南東方向へ車で約15分。
最寄の公共交通機関は非常に少ない。しいて挙げるのなら、
1:名鉄岐阜駅より、名古屋鉄道竹鼻線羽島市役所前駅下車。羽島市円空バス(旧竹鼻線代替バス)に乗り換えて大須下車。さらに「広域バス」お千代保稲荷線に乗り換えて千代保稲荷前バス停下車。
2:近畿日本鉄道養老線で駒野駅下車。駅よりタクシーで約10分。