吉岡海底駅
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吉岡海底駅(よしおかかいていえき)は、北海道渡島支庁松前郡福島町にある北海道旅客鉄道(JR北海道)海峡線の駅。日本で最も低い位置にある鉄道駅である。
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[編集] 駅構造
- 相対式2面2線の構造であり、列車の待避などはできない。
- 元々は「吉岡定点」として設置されたものであり、駅として機能させる目的では造られていないので、駅舎は存在しない。
- ホームの幅はたったの84cmと非常に狭く、ホームと連絡誘導路でつながっている作業坑及び先進導坑が実質的なホームとして機能している。
- 列車の運行が一本もない長期休止駅であるが、これはあくまでも北海道新幹線建設に伴う暫定的な措置であるため、臨時駅の扱いを受けていない。但し、交通新聞社発行「JR時刻表」では(臨)と表示されている。
[編集] その他の特徴
もともと青函トンネルの北海道側の定点として非常時の旅客待避所及び保線基地、トンネルの維持に必要な各種機械類が設置された機械室などの目的に設置された駅のため、非常時と通常の係員以外、地上への出入り等、一般旅客の利用は出来ない。
2006年8月27日までは、海底駅見学整理券を持った見学客のみが乗降できる特殊な駅であったが、北海道新幹線の工事に伴い、海底駅が資材基地となるため、2006年3月18日のダイヤ改正をもって吉岡海底駅への定期列車の停車を中止し、イベント開催時の臨時列車のみの停車となった(JR北海道平成18年3月ダイヤ改正について)。2006年8月27日の臨時特急ドラえもん海底列車運転終了によって、吉岡海底駅見学コースも全面休止された。
松前線の渡島吉岡駅があった所付近にできた駅で、隣の知内駅と同じく鉄道が廃止されてからもう一回鉄道路線ができた稀な例である。ただし一般旅客の取り扱いがないため、一概に知内駅と同様とは言い難い。
[編集] 駅周辺
[編集] 横取基地
- 保守用車の待避・留置場所及び資材の搬入口として造られた。
現在は線路が敷設されていないが、新幹線建設に伴い、整備される予定である。
[編集] 避難所
- 列車火災や停電などの際に旅客が一時的に避難する場所。
- 約1000人が座れるベンチがある。また簡易トイレも設置されている。
[編集] 歴史
- 1988年3月13日 - 海峡線開業時に新設された。
- 2006年3月18日 - 北海道新幹線工事のため、定期列車の停車がなくなる。
- 2006年8月28日 - 臨時特急列車ドラえもん海底列車が運行終了し、全ての列車が停車しなくなる。