名古屋港駅 (JR貨物)
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名古屋港駅(なごやみなとえき)は、愛知県名古屋市港区熱田前新田中川東町にある日本貨物鉄道(JR貨物)の貨物駅である。東海道本線貨物支線(通称:名古屋港線)の終着駅である。
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[編集] 取扱貨物
[編集] 駅構造
小規模な操車場から数本側線が分岐しているのみである。駅構内は北側半分だけが残り、線路は県道金城埠頭線の陸橋の下で途切れており、南側の駅跡地は遊園地名古屋港シートレインランド・シートレインランド駐車場・アルカンシェル名古屋ウェディングビレッジ・名古屋港管理組合の月極駐車場に再利用されている。
かつては、ナゴヤ球場正門前駅への野球観戦者輸送を行うための車両留置場となっていたこともあった。
駅構内にジェイアール東海物流名古屋営業所が併設され、JR東海向けのレールの発送がある。そのため週に3往復、当駅と稲沢駅との間にレール輸送貨物列車が設定されている。
[編集] 歴史
1907年に名古屋港が開港場の指定を受け、貨物を鉄道輸送するために港に最初に開設された貨物駅である。開業以来港における車扱貨物輸送の拠点の一つとなっていたが、コンテナの登場により車扱貨物輸送は衰退し、当駅の役割も小さくなっていった。現在は名古屋貨物ターミナル駅に駅業務のほとんどを移譲している。
かつて駅構内は現在のガーデンふ頭一帯に広がり、東陽倉庫や現在「名古屋港水族館」や「名古屋港イタリア村」となっている場所にあった倉庫群へ専用線や構内側線が続き、船舶との提携輸送を行っていた。また駅北側にある東邦理化港工場や東邦ガス港明工場(1998年閉鎖)への専用線もあり、貨物輸送を行っていた。
2000年頃までは日産化学工業の荷役線があり、化学薬品輸送タンク車が乗り入れ、タンクローリーを横付けしての荷役作業が行われていた。化学薬品はタンクローリーで駅の中川運河を挟んで対岸にある同社名古屋工場へ輸送されていた。到着する化学薬品は、速星駅発送の希硝酸、神岡鉱山前駅発送の濃硫酸であった。
また開業時からしばらく旅客営業を行っていたこともあったが、名古屋電気鉄道(後の名古屋市電)が併走していたため廃止になった。
- 1911年(明治44年)5月1日 - 開業。当時は貨物駅。
- 1911年(明治44年)6月28日 - 旅客営業を開始。
- 1915年(大正4年)2月24日 - 旅客営業を廃止。
- 1928年(昭和3年)1月19日 - 堀川口駅への路線が開業。当時は現在のガーデンふ頭の東端にあった。
- 1954年(昭和29年)1月1日 - 堀川口駅が移転。旧駅を併合し当駅構内扱いとする。
- 1980年(昭和55年)10月1日 - 堀川口駅への路線が廃止。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化によりJR貨物の駅となる。
[編集] 駅周辺
[編集] 隣の駅
- 東海道貨物支線(名古屋港線)