名古屋観光日急
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
名古屋観光日急(なごやかんこうにっきゅう)は、名神ハイウェイバスなどの高速バスや、愛知県・三重県で貸切バスを運行している名鉄グループのバス会社。本社は名古屋市中村区名駅4丁目4番8号にある。
目次 |
[編集] 沿革
[編集] 名古屋観光自動車
名古屋観光自動車は1951年名古屋鉄道株式会社の全額出資の観光バス会社として発足。グループ企業にドラゴンズツアーや日本急行バス(下記)があった。
[編集] 日本急行バス
1964年に開通した名神高速道路を走る高速バス路線を国鉄(現JR東海バス・西日本JRバス)以外に数多くの会社が計画し混乱したため、運輸省(現国土交通省)による調整の上、国の交通政策を体現する国鉄バスと、名神高速道路に隣接するバス路線網を持つ名鉄・京阪・阪急・近江鉄道が中心となって出資した日本急行バス(以下日急バス)の2社体制で名神ハイウェイバスの運行を行うことになった。この日本急行バスは全国各地にハイウェイバス路線網を張り巡らせるべく、政府主導で事実上の「国策会社」として設立されたため、上記の4社以外にも全国各地の私鉄・路線バス会社318社からの出資によって発足した。
しかし、近鉄をはじめとする他の関西私鉄各社は、名鉄が最大出資となる日急バスへの参加(出資)に納得せず、同様の不満を抱えた阪神・南海と3社で独自に日本高速自動車(出資割合は近鉄50%、阪神・南海25%)を立ち上げ、運輸省に対して2社独占に対する弊害と不公平な資本参加を訴え、運輸省もその主張に同調する形で3社に対し高速バス免許を交付する事となった。 また、その後に勃発した建設省・日本道路公団(共に当時)側と、運輸省・国鉄側の高速バス運行(主導権)争いに建設省側が負けたため、同省が設立に関わっていた日急バスは、結局、名神高速道路の運行に留まっている。
そもそも名阪間の旅客輸送はあまり大きな需要がなく、ほぼ同時期には速達性で太刀打ちできない新幹線も開通し、近鉄特急も高速バスと頻度・到着時間・運賃ともに遜色ない運行が行われていた。その上トリプルトラック (3社運行)では、開業当初から熾烈な旅客の争奪戦が始まり、相次ぐ運賃の値下げ・サービス拡充による採算性の悪化と、その後のマイカー普及などで乗客は著しく低迷し、3社ともかなりの赤字を出す路線となった。このため1971年には、日急バスの経営に最も深く関わっていた名鉄が責任を取る形で他社の出資を肩代わりし、名鉄グループ内に収容して経営の立て直しを図った。1979年にはこの一環として、名鉄傘下の大手観光バス会社・名古屋観光自動車へ運行委託を行い、更に2002年には同社と合併させて名古屋観光日急となった。
なお、日本高速自動車も同様に近鉄が子会社化し、1983年には名古屋近鉄バスと合併して名阪近鉄高速バス(現名阪近鉄バス)となっている。
1999年には、名鉄(バス部門)が運行していた夜行高速バス路線の一部(長崎線・熊本線)が移管された。
[編集] 名古屋観光日急
2002年4月に名古屋観光自動車とグループ企業のドラゴンズツアー・日本急行バスが合併して「名古屋観光日急」となった。
[編集] 路線
- 名神ハイウェイバス・京都線
- 名神ハイウェイバス・大阪線
- 区間 名鉄バスセンター-なんばOCAT・ユニバーサル・スタジオ・ジャパン
- 名神ハイウェイバス・神戸線
- 長崎線(グラバー号)
- 熊本線(不知火号)
- 大宮線
[編集] 営業所
- 名古屋営業所
- 刈谷営業所
- 春日井営業所
- 四日市営業所
- 松阪営業所
[編集] 廃止
- 栗東営業所(日本急行バス)
- 茨木営業所(日本急行バス)
[編集] 外部リンク
カテゴリ: バス関連のスタブ記事 | 中部地方の乗合バス事業者 | 中部地方の貸切バス事業者 | 名鉄グループ | 愛知県の企業