名鉄知多新線
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知多新線(ちたしんせん)は、愛知県知多郡武豊町の富貴駅から愛知県知多郡南知多町の内海駅までを結ぶ名古屋鉄道の鉄道路線。
知多半島の先端西側の山地を通る。そのため名古屋鉄道の路線の中では最もトンネルが多く7箇所ある。行楽路線として建設され、沿線には海水浴場を始め、南知多ビーチランドなどの行楽地が多い。
運賃計算区分はC(運賃計算に用いる距離は営業キロの1.25倍)。さらに、建設費回収のための加算運賃が適用される。2007年度にトランパスの導入が予定されている。
なお、豊田線や羽島線も開業時は「豊田新線」「羽島新線」と称していたが現在は改称されたため、「新線」を名乗る唯一の路線となっている。
目次 |
[編集] 路線データ
- 路線距離(営業キロ):13.9km
- 軌間:1067mm
- 駅数:6駅(起終点駅含む)
- 複線区間:なし(全線単線・複線用地が確保されている)
- 電化区間:全線電化(直流1500V)
- 閉塞方式:自動閉塞式
- 交換可能駅:美浜緑苑駅を除く全駅・信号場
- 最高速度:100km/h
[編集] 運行形態
昼間以降は毎時概ね4本運転され、うち1本が特急、1本が急行、2本が普通である。特急と急行は線内折り返し列車はなく、全て河和線・常滑線および津島線・尾西線・犬山線・広見線・各務原線方面と直通する。また、普通は1本は富貴駅折り返し、1本は佐屋駅折り返しで、河和駅発着の特急・急行に接続している。特急以外の全列車は線内すべての駅に停車する。特急については名鉄特急も参照のこと。
[編集] 利用状況
愛知県の統計によれば一日平均、2004年度は4,880人(1キロあたり351人)の利用があった。
[編集] 歴史
- 1974年(昭和49年)6月30日 富貴~上野間間が開業。
- 1975年(昭和50年)7月6日 上野間~知多奥田間が開業。
- 1976年(昭和51年)4月4日 知多奥田~野間間が開業。
- 1980年(昭和55年)6月5日 野間~内海間が開業し全通。
- 1986年(昭和61年)3月18日 別曽池信号場開設。
- 1987年(昭和62年)4月24日 美浜緑苑駅が開業。
[編集] 加算額
新線であるため、キロ程で算出された運賃に加えて、加算額を加算する。大人の普通運賃への加算額は、利用区間の営業キロを下の表に照らし合わせて算出する。
営業キロ | 加算額 |
---|---|
0.1キロ~ 2.9キロ | 20円 |
3.0キロ~ 4.9キロ | 30円 |
5.0キロ~ 7.9キロ | 40円 |
8.0キロ~ 8.9キロ | 50円 |
9.0キロ~11.9キロ | 60円 |
12.0キロ~13.9キロ | 70円 |
[編集] 駅一覧
駅名 | 営業キロ | 普通 | 急行 | 快速急行 | 特急 | 接続路線 | 所在地 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
富貴駅 | 0.0 | ● | ● | ● | ● | 名古屋鉄道:河和線(太田川方面直通あり) | 愛知県 | 知多郡武豊町 |
別曽池信号場 | 3.0 | | | | | | | | | |||
上野間駅 | 5.8 | ● | ● | ● | ● | 知多郡美浜町 | ||
美浜緑苑駅 | 6.7 | ● | ● | ● | ▲ | |||
知多奥田駅 | 8.1 | ● | ● | ● | ● | |||
野間駅 | 9.8 | ● | ● | ● | ▲ | |||
内海駅 | 13.9 | ● | ● | ● | ● | 知多郡南知多町 |
●:全ての列車が停車 ▲:一部の列車が停車
尚、当初の計画では野間~内海間に「小野浦」という駅が設けられる予定で、それにあわせた開発も行われていたが、開業当時には需要もあまり見込めず、開発もあまり進んでいなかったこともあり、結局未設置となった。現在でも、その遺構が残されており、車窓から相対式ホームの名残を見ることができる。