団子
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団子(だんご)は、米の粉に水やお湯を加えてこねて、蒸したり茹でたりしてできた餅を小さくまるめた菓子である。
砂糖を加えて甘味をつけたものが多いが、醤油で味付けして食べる前提のため砂糖を加えていないものもある。
小豆餡や砂糖醤油餡、黄粉をつけたり、汁粉やみつまめに入れたりして食べる。他にも地方によっては小麦粉やキビなどの穀物粉を使うものもある。
また派生して団子状の丸いもの、もしくは丸まったもののことを団子と呼ぶ場合もある(例、土団子、ダンプリング、ミートボール(肉団子)、クネードル)。これらは形状による分類である。
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[編集] 硬くならない団子
できたての団子はでんぷんが糊化してαでんぷんになっているためやわらかいが、時間がたつにつれてでんぷんが老化してβでんぷんになるため硬くなる。これを予防するには蒸した段階で砂糖を入れることと、よくつくことで日持ちをする団子になる。他にも山芋を入れるとよいとされる。
- 注意 ただし、砂糖を効かせ過ぎると甘い餡をかけた時にはくどい味に、甘くない味付けにした場合にはそれと相反する味になってしまうので、配慮が必要である。
[編集] 主な串団子
3個から4個(地方によっては5個)の団子を串に刺して餡をかける。又は、たれに浸けてから焼く。
[編集] 醤油味の団子
醤油味の団子については、二種類がある。醤油味の団子は、団子を作る際に砂糖を加えない。
[編集] 甘辛い味付けの団子
焼き目をつけた団子に、醤油、砂糖、みりん、片栗粉、水を煮詰めてできた甘辛い餡をつけたもの。みたらし団子・焼き団子・しょうゆ団子・あまから団子等と呼ばれる。(地方や店舗により呼び方が異なる)全国的にはこちらの味付けが一般的。
[編集] 醤油味のみの団子
[編集] それ以外
- 小豆餡 - 練ったこしあんやつぶあんを団子の上に乗せて食べる。蓬団子はこのように食べることが多い。
- 黄粉 - 黄粉に砂糖を混ぜたものを団子にまぶして食べる。
- ずんだ - 枝豆をすりつぶして、砂糖を加えた餡。緑色の美しい色彩である。
- 三色団子 - ピンク(食紅などの着色料)、緑(ヨモギや着色料)、白の団子を同じ串に刺した団子。花見だんごとして食べる。
[編集] 色々な団子
- 月見だんご
- 花見だんご
- 花見のときに食べる。通常、三色団子が用いられる。本来メインである花見よりその際に食べる団子(それに付随する酒宴)に興味を持つ様から出た、『花より団子』のことわざがある。
- 蓬団子(草団子)
- 白玉団子
- 白玉粉で作った団子。主に汁粉やみつまめ等に入れる用途で使われる。
- みたらし団子
- 全国的に一般には、甘味を付けていない団子3~5個を串に刺し、少しあぶり焼きにして、砂糖醤油の葛餡をかけたもの。岐阜県飛騨地方では、白い団子の串団子に、砂糖の入っていない醤油をつけてから、あぶり焼きにしたもの。
- 糸きりだんご
- 蕎麦団子
- 吉備団子(きび団子)
- 羽二重団子
- 羽二重のようにやわらかいことから命名された団子。
- 笹団子
- いきなり団子 - 小麦粉を使用して作る。
[編集] 民俗
団子は、日本民俗においてしばしば登場する。正月20日の二十日団子、春と秋の彼岸団子、4月8日の仏生会の団子、8月15日の月見団子、葬儀の枕団子などである。
一般に、米を粒のまま蒸して搗いたものを餅、粉をこねて丸めたものを団子というようである。
[編集] 団子にまつわる言葉
- 花より団子
- 団子に目鼻
- 団子レース
- 鎌団子
- だんごで負ける(俗語): テニスの試合で、0-6で負けること。
- 団子の串刺し: シナリオ等の構成の一種。複数のエピソードを無意味に連ねるもので、よくない見本とされる。
- 団子運転: 路線バス、ビルのエレベータ等において発生する現象で、複数の車両が間隔をあけずに続行運転となってしまう状態のこと。