女帝
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女帝(じょてい)とは女性の皇帝、あるいは天皇のこと。後者は女性天皇とも呼ぶ。
[編集] 概説
前皇帝の血族である女性が即位する場合と、皇帝家の血族ではない皇后が夫などの死後、女帝として即位する場合がある。ロシアのエカチェリーナ2世や東ローマ帝国のエイレーネーは後者の例である。
女性の継承権が認められていない場合に、皇帝権相続の妥当性が他国から承認されない場合もある。ハプスブルク家のマリア・テレジアが神聖ローマ帝国の継承権をもつかどうかは議論の的となり、戦争に発展した。結果、マリア・テレジアはオーストリア大公位を認められたものの、神聖ローマ帝国皇帝は夫のロートリンゲン公に譲ることになった(皇帝ではないが、イギリスのヴィクトリア女王のハノーファー国王継承が認められなかったケースも同様のケースである。サリカ法典を参照のこと)。
また、書によっては女性が皇帝の後見として政治を行う場合に「女帝」と呼ぶ場合もある。このような例には東ローマ帝国がある。