崎元仁
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崎元 仁(さきもと ひとし、1969年2月26日 - )は東京都出身の作曲家、サウンドクリエイター。音楽製作全般を主業務とする有限会社ベイシスケイプ代表取締役社長。代表作に、ファイナルファンタジーXII、グラディウスV、伝説のオウガバトル等、多数。
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[編集] 来歴
作曲家としてのデビュー作品は、学生時代に有志で製作したREVOLTER(1988年、NEC PC-8801MkIISRシリーズ用)。ジャンルはシューティングゲームで、即売会等で販売された。また、REVOLTERのBGMのみを収録したミュージックテープ"MUSIC FROM REVOLTER"も併せて販売された。REVOLTERの曲が当時岩田匡治がアルバイトとして在籍していた職場の社長に気に入られてファミコン版大戦略に使用されたというエピソードもある。REVOLTERに関わった事をきっかけに、フリーのゲーム作曲家としての活動を本格化させた。
1980年代後半は、主にパソコンゲームを中心とした活動を展開した。まさに作曲家としての黎明期ともいえる時期であるが、崎元は作曲・編曲だけにとどまらず、自らが生み出す楽曲をパソコンで再現・演奏させる為の音源ドライバまでも崎元自らがプログラミング技術を駆使して作成していたことは特筆すべき事項である。崎元の開発したテルプシコラと名付けられた音源ドライバは、他社のドライバを遥かに凌駕した機能を有し、当時の貧弱なパソコン内蔵音源で圧倒的な音の厚みを実現してみせた。この事は、崎元が作曲家として業界に登場したと同時に頭角を現した理由のうち大きなウエイトを占める要素である。
1990年代に入ってからはメガドライブやスーパーファミコン等のコンシューマ機を主軸とした。この時期に担当した「伝説のオウガバトル」、「タクティクスオウガ」(共に発売はクエスト)の音楽がゲーム共々大ヒットしたことで、人気ゲーム音楽家としての地位を確立した。その後、オウガ開発チームの主力がスクウェアに移籍した関係で、崎元本人もスクウェアの「ファイナルファンタジータクティクス」等に関わった後、スクウェアの子会社であるスクウェアサウンズに入社し、会社員として同社の「ベイグラントストーリー」の作曲を全編担当した。その後は再びフリーとしての作曲活動を展開し、2002年10月4日には並木学、岩田匡治とともに有限会社ベイシスケイプを設立、同日同社の代表取締役社長に就任。現在でも各社のビッグタイトルを次々と精力的にこなしている。
シューティングゲームからロールプレイングゲームまでジャンルは問わず、サウンドプログラム、効果音作成、作曲でこれまでに100タイトル以上手がけており、ゲーム業界黎明期からの生え抜きゲーム作曲家として、常にトップクリエイターであり続けている。プライベートではオンラインゲーム廃人だったとの事。
[編集] 代表作
[編集] ゲームソフト
- マジカルチェイス
- ガントレット(メガドライブ版)
- 伝説のオウガバトル
- 疾風魔法大作戦
- タクティクスオウガ
- 蓬莱学園の冒険
- チップちゃんキィーック!
- ドラゴンクエストIII、VI(SFC版・編曲、効果音)
- トレジャーハンターG
- 蒼穹紅蓮隊
- ファイナルファンタジータクティクス
- レイディアントシルバーガン
- ベイグラントストーリー
- タクティクスオウガ外伝 The Knight of Lodis
- レガイア デュエルサーガ
- ブレスオブファイアV ドラゴンクォーター
- ファイナルファンタジータクティクスアドバンス
- グラディウスV
- ステラデウス
- モンスターキングダム・ジュエルサモナー
- ファイナルファンタジーXII
- ASH -ARCHAIC SEALED HEAT-
- デルトラクエスト
- グリムグリモア
- オーディンスフィア
- オプーナ