日産・インフィニティQ45
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インフィニティQ45(INFINITI Q45)は、日産自動車で製造・販売されている乗用車。かつては日本でも販売されていたが、現在は日産がインフィニティブランドを展開する地域のみの販売である。海外では単に「Q」と呼ばれることも多い。
車名の「インフィニティ」は英語で「限りなく」を意味する。日産の海外高級車ブランドとしても用いられている「インフィニティ」の限りない発展を願ってネーミング。
Qは英語のCue(きっかけ)を、45は排気量(4,500cc)をあらわす。
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[編集] 誕生の経緯
インフィニティブランドの誕生のきっかけは、1985年のプラザ合意による円高であり、それによって海外では低価格で高品質が武器である日本車は、その武器を封じられ苦戦していた。そこで、トヨタと日産は、コンセプトこそ、従来の日本車の売りを踏襲するものの、さらに付加価値を高めた高級車の開発、生産を計画。その結果生まれたのが、トヨタ・セルシオとこのインフィニティQ45であった。ただ、セルシオが構想と開発に8年の歳月を要したのとは対照的に、インフィニティは、セルシオ開発が始まった3年後にその情報を得た日産が急遽開発に着手したことが決定打となり、それがそのまま両車の完成度、または販売成績に表れたと言われている。ちなみに、ホンダも高級車開発のプランをたてていたものの、未知の分野であるがゆえに販売店のリスクが大きいことから、得意分野であるスポーツカーに計画を変更。生まれたのがかの有名なホンダ・NSXである。
[編集] 歴史
[編集] 初代 G50型 (1989-1997年)
1989年、日産は北米の高級車市場の一角を狙いインフィニティディビジョンを立ち上げた。その際のフラッグシップカーとして投入されたのがQ45である。
日本国内での登場は1989年11月。
翌年、このクルマ(G50型)をベースとしてプレジデント(JG50型 JはJapan、日本国内専用の意といわれている)が誕生している。
Q45は「ジャパン・オリジナル」のキャッチフレーズの元、一般的な高級車のようにメッキ仕上げの大型フロントグリルや木目インテリアを備えることなく、グリルレスの薄いマスクに七宝焼きのエンブレムのみを取り付け、インテリアも漆塗り調という、世界の高級車の常識に挑戦するかのような斬新なコンセプトで発表された。日本文化を体現する一方で、その走りは北米市場の日産に対する期待を反映し、若かりし頃240Zに夢中になった「Z Car世代」をターゲットとしたスポーティーなものとされるなど、こちらも異色であった。
一時は、レクサスLSとの個性の違いから、一部での評価は高かったものの、実際にこのクラスのクルマを購入する層の多くには受け入れられることは無かった。
最初の志とはうらはらに、マイナーチェンジでグリルを取り付けられることになる。
足回りは、マルチリンク式サスペンションで、オプションに油圧式アクティブサスペンションがラインナップされていた。
[編集] 2代目 FY33型 (1997-2001年)
[編集] 3代目 F50型 (2001- )
- 2002年にもモデルチェンジが行われ、引き続き日産・シーマ(F50型)の海外仕様として「インフィニティQ45」が販売されている。
- 2005年7月 韓国にて発売。
- 2006年 北米での販売が終了。インフィニティブランドの旗艦車種はインフィニティ・M45となる。
[編集] 外部リンク
- インフィニティ・Q45公式サイト(英語)