死神 (DEATH NOTE)
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本項目では、漫画『DEATH NOTE』の登場人物である架空の存在について記述する。
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[編集] 概要
『DEATH NOTE』のおいての死神は、死神界からデスノートを用いて、人間界の人間の生命を専ら奪う。人間の本来の寿命からその分の生命を奪うことにより生きている存在。
死神が死ぬ基本的な条件は、「デスノートへの名前の記入を怠り、自らの寿命が尽きてしまった時」と「掟を破り一定(三級)以上の階級の罰を受けた時」と「好意を持った人間の寿命をノートでのばしたとき」である。
また現代の死神界は、以前は多かった人間界に関心を抱く死神が減った為に、昔のように死神がノートを用いて人間界に頻繁に干渉することは少なくなっている(作品冒頭部参照)。また、人間ならば致命傷となるほどの外傷を負っても、食事を取らなくても死なない。睡眠をとる必要もない。死神自身の意思で、人間界の物体に触れるかどうかを決める事ができる。そのため、壁抜けなども可能である。さらに死神たちは皆、自在にしまうことのできる羽を持ち、空を飛べる。雄雌の性別があるが、人間とはもちろん、死神同士も交尾などをしないため、どのようにして誕生するのかなどの詳細は不明。
人間界にノートを持ち込んだ場合、そのノートの所有者に憑き、その者の最期か、ノートの最期を見届けなければならない。最初の所有者が死んだ場合、ノートに所有者の名前を書き込む義務を持つ。「死神に憑かれた人間は不幸になる」という言い伝えがある。
死神界の死神は、人間界の人間とは数が比べ物にならないほど少ない。
死神界には、死神大王を頂点とした階級ランクが存在する。しかし、死神にとってこのランクはあまり意味がないものらしい。
[編集] 主要な死神
[編集] リューク (Ryuk)
(声:アニメ版・実写映画版共に中村獅童)
夜神月が拾ったデスノートの持ち主の死神。性別はオス。死神ランクは6。
色は黒に近い紫色。猫背で、腕が長く、髪は逆立っている。肩や背中からは羽根が生えており、ここに翼や食べかけのリンゴ等を収納している。身長は、髪を含めて200cm以上。
ノートを落とした理由は、死神界での退屈な日々に嫌気がさしたためである。死神大王が遺失物として預かっていたシドウのデスノートを騙し取り、人間に使わせようと人間界へわざとノートを落とした(リュークのノートの表紙にもDEATH NOTEと書かれている)。ノートの最初の所有者である月に憑き、何をする訳でもなく月の行動全てを傍観する事を楽しみとしている。月の部屋に仕掛けられた監視カメラを探すのを手伝ったり、捜査員に嘘をついたり、ある程度は協力することもあるが、殺しに関しては一切協力をしない。月と、マリオゴルフで一緒に遊んだりもする。リンゴが大好物で、長期間食べないと体を捻ったり逆立ちしたりなど、人間で言う禁断症状が出るほど。リンゴ欲しさに月の行動に協力した事もある。リューク曰く、死神(リューク)にとってリンゴは人間にとっての酒や煙草のようなもの。
元々は月に角や羽が生えたような容姿を想定していたが、月より目立ちすぎるという理由で不採用となった。
読み切り版にも別人だが同設定のリュークが登場する。
実写映画版ではノートを落とした理由は明らかにされず、なかば運命的な出会いという扱いになっている。また、月の冷酷さに対して疑問を投げかけるシーンがあるなど、月の冷酷さを強調する役割を果たしている。原作と違い、監視カメラの死角探し以外では月に協力していない。
[編集] レム (Rem)
(声:アニメ版 - 斉藤貴美子/実写映画版 - 池畑慎之介)
弥海砂にデスノートを与えた死神。性別はメス。死神ランクは4。
体格はほぼリュークと似ているが、色は白。髪の毛は、ゴムのような質の太い毛が数十本ほど生えている。
人間界を見通す場所でたまたまジェラスと遭遇し、一緒に死神界からミサを見続けていた。ジェラスの死後、彼のノートをミサに届けようと人間界に降りる。デスノートのルールや死神界の掟を逐一記憶していたりと、他の死神と比較してかなり生真面目な性格で、死神界でのランクも高い方。ミサに親心のような強い好意を抱き、自分の見えている寿命の前にミサが死んだら月が殺したと判断し月を殺すと宣言し、月の大きな障害となる(後に単行本に、「デスノートに関わると名前をノートにかかれなくても寿命が減る人間はいる」、というルールが出たため、それを考えればこのレムの発言はかなり無理がある。そもそも、自分が落としたもの以外のノートを持っている人間は殺すことができない、というルールも後に設定された)。全ての行動は海砂のために行い、海砂の頼みごとは可能な範囲内で行う。そのため状況によって月に対して嫌悪感を持ったり好感を抱いたりし、協力をすることもある。
実写映画版では後編から登場し、ジェラスの遺志に従ってミサを見守っている。さらに、月に嫌悪感を抱き、最期の行動も異なる。
[編集] ジェラス (Jealous)
(声:アニメ版 - 松山ケンイチ)
レムが弥海砂に与えたノートの以前の持ち主。性別はオス。死神ランクは13で、作中に登場する死神では最低ランク。
死神には珍しく、心優しい温厚な性格。ミサに恋心を抱いていたが、ストーカーに襲われたミサを助けた事で、死神のルールに触れて死ぬ。ジェラスのノートがレムを通じてミサに渡される。
実写映画版ではミサに対して恋心ではなく、親心を抱いており、「ミサを見守ってほしい」とレムに言い残している。
[編集] シドウ (Shidoh)
最初に夜神月が拾ったノートの、リューク以前の持ち主。性別はオス。死神ランクは8。
外見こそ恐ろしいが態度は弱々しく、デスノートによる寿命の獲得を、自らの寿命が尽きかける頃まで怠けていたり、自分のノートを紛失していたことに6年間も気付かなかったりと、怠惰で浅はかな死神。寿命が迫って人間を殺そうとしてようやく気付くも、大王に報告した時には既にノートはリュークに持って行かれており、ノートを取り戻すために人間界に降りる。細長い腕は鋭い刃物のようになっている。その愚鈍さゆえ他の死神にも罵られ、メロに利用される。
[編集] その他の死神
[編集] アラモニア=ジャスティン=ビヨンドルメーソン (Armonia=Jastin=Beyondllemason)
死神界の掟やデスノートについてのルールを把握している高位の死神。性別はオス。死神ランクは2。
金色の骸骨のような風貌をしており、装飾具や目など全身に宝石を埋め込んでいる。あまり登場はしないが、大王からの信頼も厚く、他の死神には相手にされていないシドウにノートのアドバイスをする等、他の死神の相談を受けること多々。
シドウには「宝石骸骨(ジャスティン)」と呼ばれる。
[編集] ダリル=ギロオーザ (Dalil=Guillohrtha)
金細工に身を包む死神。性別はメス。死神ランクは3。
人間界に興味がなく、趣味は髑髏積み。オリエンタル風な風貌をしており、笑い方は「ぐふっ」である。また、メスの死神でありながら、一人称は「俺」である。
[編集] デリダブリー (Dellidublly)
(声:後藤哲夫)
賭け事で暇を潰す死神。性別はオス。死神ランクは10。
巨大な鎌を持っており、一般的に認知されている死神像に近い容姿をしている。
[編集] ミードラ (Meadra)
斑点模様が特徴で、シンプルな容姿をしている死神。性別はメス。死神ランクは9。
死神の中で、かなりの巨体。その巨体が故に周囲からは一目置かれている。
[編集] グック (Gook)
(声:大西健晴)
リュークと交友がある死神。性別はオス。死神ランクは7。
デリダブリーとは、気が合い、二人で賭博を楽しんでいるが、勝った事が一度もない。
[編集] ゼルオギー (Zerhogie)
(声:匿名希望)
左手のフックと大きな羽飾りに身を包み、長老の様な風貌を持つ死神。性別はオス。死神ランクは5。
リュークが人間界に滞在していると知り、人間界に興味を示している。好奇心の強い性格。
[編集] カリカーチャ (Calikarcha)
エイリアンの様な風貌を持つ死神。性別はオス。死神ランクは11。
頭の側面に複数の目が並んでいるが、死神界ではかなり珍しい死神である。
[編集] キンダラ=ギベロスタイン (Kinddara=Guivelostain)
死神界にあって凶暴な性格をもつ死神。性別はメス。死神ランクは12。
暴れる事しか頭にない。原作では未登場。
[編集] ヌ (Nu)
岩の様な全身に目玉が数十個もついた死神。性別はメス。死神ランクは1。
死神大王に継ぐ実力であるが、原作では未登場である。アニメ版では、二代目オープニングに一瞬だけ登場する。
[編集] 死神大王 (King of Death)
全死神の頂点に立つ存在。ノートの管理もしている。
詳細は一切不明。遺失物として預かっていたシドウのノートを、リュークに騙し取られた。しかし、そういったトラブルに対しては適当らしく、シドウがそのことを報告してもほとんど無視してたようだ。他のほとんどの死神からは「ジジイ」と呼ばれる。姿は“あまりに凄いので人間には認識不可能”らしく、作中ではセリフにその名前が登場するのみ。
[編集] 関連項目
DEATH NOTE (カテゴリ) | |
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作者: | 小畑健(作画) - 大場つぐみ(原作) |
登場人物: | 一覧 - 夜神月 - L - 弥海砂 - 死神一覧 |
メディア展開: | アニメ - 小説 - 映画 |
映画音楽: | -映画音楽 - 映画音楽2 |