海底軍艦 (映画)
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『海底軍艦』(かいていぐんかん)は、1963年に公開された、東宝制作の特撮映画。
東宝特撮の最高傑作との呼び声もある、怪獣映画と戦争映画の融合した作品。登場する轟天号の存在感や、それにも負けない田崎潤扮する神宮司大佐らの熱演もあって、現在でも評価は高い。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] あらすじ
太平洋に沈んだ伝説上の大陸ムウ大陸にあった超古代文明ムウ帝国は、意外にも海底で存続しており、もともと自分たちの植民地であった全世界を返還せよと要求してきた。国連の要請でそれを迎え撃つことになったのは、帝国海軍の残党が密かに開発していた秘密兵器、海底軍艦「轟天号」であった。しかし、轟天艦長の神宮司大佐は海底軍艦出撃をかたくなに拒否する…
[編集] スタッフ
[編集] キャスト
- 旗中進:高島忠夫
- 神宮司真琴:藤山陽子
- 伊藤刑事:小泉博
- 楠見元少将:上原謙
- 西部善人:藤木悠
- 海野魚人(雑誌記者):佐原健二
- 神宮司八郎大佐:田崎潤
- 天野兵曹:田島義文
- リマコ(水着モデル):北あけみ
- メモ子:雨宮貞子
- 防衛庁長官:高田稔
- 丸徳タクシー:沢村いき雄
[編集] 豆知識
- 英題は Atragon。好評だったらしく、実際には続篇でもなんでもない『緯度0大作戦』が、海外では Atragon II の題名で公開されている。
- 「轟天建武隊」の名前は、明らかに回天特別攻撃隊の各部隊名の合成。そしておそらくは建武の中興(建武の新政)にもかけたもの。
- この作品で初めて登場したムウ帝国の守護怪獣マンダは、後の東宝作品『怪獣総進撃』(1968年) にも登場しているが、頭部のデザインが微妙に異なっている。
- 1995年には、OVA『新海底軍艦』(片山一良監督、岸間信明脚本)も制作されている。
- 後日、主人公旗中と神宮司大佐との会話での「戦争キチガイ」発言をカット・編集した『新版 海底軍艦』が公開されている(1968年) 。
- 2004年の『ゴジラ FINAL WARS』では、新旧轟天号が共演し、守護龍マンダも再登場している。
- 2005年の『超星艦隊セイザーX 集え!星の戦士たち』では、轟天号の発進シーンに本作のテーマ曲が流用されている。
[編集] 参考文献
- 『海底軍艦/妖星ゴラス/宇宙大怪獣ドゴラ(東宝SF特撮映画シリ-ズ4)』 ISBN 4924609137