西武所沢工場
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西武所沢工場(せいぶところざわこうじょう)とは、埼玉県所沢市の所沢駅の隣接地に西武鉄道が所有していた車両工場である。
戦後まもないころ西武鉄道は輸送力が需要に対して車両が逼迫していたため、戦災等で廃車となった国鉄の払い下げ車両を改造し、その車両をあてた。国鉄からの払い下げが一段落ついてからも、新造車は国鉄の使い回しの部品を利用し1969年までのすべての西武鉄道の車両がここで製造された。(外部発注は5000系の日立製作所が最初)。通勤形電車も1980年まですべてここで製造された。
西武鉄道の車両でだけではなく伊豆箱根鉄道など西武系列の車両も生産した実績を持つ。
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[編集] 歴史
- 1946年 旧陸軍立川航空工廠所沢支廠の土地建物を借受け、戦災を受けた西武鉄道株式会社、その他、事業所の諸施設を復興するため、株式会社復興社所沢車輌工場として発足。
- 1949年 日本工機株式会社を吸収。同年3月には三浦木工所を吸収。
- 1950年 株式会社復興社保谷車輌工場と合併。
- 1952年 近藤自動車株式会社を吸収。
- 1953年 土地、建物正式払い下げ
- 1954年 旧501系(351系)完成
- 1957年 朝日ヘリコプター所沢整備工場設置。
- 1958年 建設機械の修繕開始。
- 1961年 西武建設株式会社所沢車輌工場と社名変更。
- 1966年 自動車部門で民間車検指定整備工場となる。
- 1973年 西武鉄道株式会社へ所属替。
- 1977年 朝日ヘリコプター移転
- 1981年 所沢駅西口再開発に伴い、一部縮小。
- 1994年 自動車部門業務終了
- 1999年 9000系(9108F)の新造完成をもって車輌製造業務終了。
- 2000年 新2000系(2459F)の重検出場をもって全ての業務を新工場となる武蔵丘車両検修場へ移転、閉鎖
[編集] 生産された車両
[編集] 改造された車両
- 311・371系電車
- 401系(初代)
- クハ1411
- 401系電車(二代)
- 501系(三代)701系からの改造
[編集] 現在の状態
現在は所沢駅の西武新宿線、西武新宿よりに、線路跡がある。今は線路跡に入れないが、少し前までは線路があり、歩けるようになっていた。所沢工場はいま、まだ建造物と、工場に入る際に通過する所沢県道337号線と交差する踏み切りは残されている模様。
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