豊橋鉄道1800系電車 (2代)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
1800系電車(1800けいでんしゃ)は、東京急行電鉄7200系を譲り受けた豊橋鉄道の通勤形電車。
2000年に営業運転を開始した。
![]()
豊鉄1800系(新豊橋駅にて撮影)
豊鉄1800系なぎさ号(三河田原駅にて撮影)
|
豊橋鉄道渥美線では、1997年の架線電圧1,500V化を機に親会社である名古屋鉄道から7300系を譲り受け使用していた。しかし、この車両は吊掛式であると共に2扉クロスシート配置であったため、ラッシュ時を中心に遅延が発生し易く、問題が多かった。
そこで、7300系の置き換えを実施するにあたり、東急目蒲線の運行系統変更に伴い引退した7200系を譲り受けた。なお、東急時代に使用されていた回生ブレーキは豊橋鉄道への移籍の際に変電所絡みで使用停止(回生SW切)となった。空気ブレーキの制輪子もレジンから鋳鉄に交換された。2M1T編成での高加速性能は健在である。
運行開始から間もなくして高師車庫の火災により2両が廃車となり、部品供給用の2両を営業用に整備の上で使用している。
[編集] 編成
3両編成9本、計27両が在籍する。
上段に豊鉄に於ける車号を、下段に東急(注1)に於ける車号を記す。
←三河田原
豊鉄 | モ1801 | モ1811 | ク2801 | (注2)(注3) |
東急 | デハ7204 | デハ7209(II) | クハ7502 | |
豊鉄 | モ1802 | モ1812 | ク2802 | (注3) |
東急 | デハ7206(7210(I)) | デハ7207(II) | クハ7507(II) | |
豊鉄 | モ1803 | モ1813 | ク2803 | (注3) |
東急 | デハ7201 | デハ7210(II) | クハ7504 | |
豊鉄 | モ1804 | モ1854 | ク2804 | なぎさ号(注4) |
東急 | デハ7212 | デハ7301 | クハ7501 | |
豊鉄 | モ1805 | モ1855 | ク2805 | |
東急 | デハ7208(II) | デハ7302 | クハ7508(II) | |
豊鉄 | モ1806 | モ1856 | ク2806 | |
東急 | デハ7205(7209(I)) | デハ7401 | クハ7505(7509(I)) | |
豊鉄 | モ1807 | モ1857 | ク2807 | なのはな号(注4) |
東急 | デハ7251(7205(I)) | デハ7351 | クハ7554(7508(I)) | |
豊鉄 | モ1808 | モ1858 | ク2808 | |
東急 | デハ7260 | デハ7452 | クハ7560 | |
豊鉄 | モ1809 | モ1859 | ク2809 | |
東急 | デハ7256 | デハ7451 | クハ7552(7506(I)) |
注1:東急7200系は日立製作所の電装品を使用した車両を0番台、東洋電機製造の電装品を使用した車両を50番台としていたが、東洋車には一旦0番台で製造され後年改番されている車両(最終番号の後に新製時の番号を掲載。(I)(II)は代数)がある(同時に日立車にも改番が発生している)。
注2:高師車庫の火災により三河田原寄り2両は2代目であり、初代モ1801号は元デハ7203号、1811号は元デハ7202号である。
注3:中間車も運転台付きで撤去されていない。
注4:特別色編成。他編成は赤を基調としているが、なぎさ号は青、なのはな号は黄と愛称に因む色を基調とし、ドア部分がカラー塗装になっている、NANOHANAとNAGISAの文字が先頭車の前面左上に表記されている、先頭車の貫通扉と窓周りにグラデーションが施されているなど、デザインも異なる。なお、愛称とベースカラーは7300系の特別色編成から引き継がれた。
また、1806Fは全車に、1807Fはモ1807とモ1857に側面方向幕が付いており、この2編成のみ電動式で方向幕を操作している。他車は先頭部のみの手動式である。
渥美線では、代々譲渡車を使用している関係で、車両形式4桁のうち千の位と百の位で車体長を表している。すなわち、1800系は「18m車」という意味である。
また、それが適用されるのは原則Mc車で、Tc車はMc番号+1000が付番されている。
中間車はそれまで7300系を除いて存在せず、この1800系によって初めて本格的に登場した。M車ということで、形式番号はMc番号+50とされている。
カテゴリ: 鉄道関連のスタブ項目 | 日本の電車 | 豊橋鉄道