赤崎勇
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赤崎 勇(あかさき いさむ、1929年1月30日 - )は、日本の工学者。京都大学理学部化学科卒業。松下電器産業東京研究所基礎研究室長、名古屋大学教授、名城大学教授等を経て、現在、名城大学特任教授、名古屋大学特別教授。工学博士(名古屋大学)。
窒化ガリウム(GaN)の結晶化に関する技術を開発し、世界初の高輝度青色発光ダイオード(青色LED)を実現したことで有名である。青色LED関連の特許料を建設費の一部に用いて、名古屋大学東山キャンパス内に赤崎記念研究館が建設され、2006年10月20日に開館した。
[編集] 略歴
- 1952年 - 京都大学理学部化学科を卒業し、神戸工業(現富士通)に入社
- 1959年~1963年 - 名古屋大学助手、講師、助教授に就任
- 1964年 - 松下電器産業東京研究所基礎研究室長に就任
- 1981年 - 名古屋大学教授に就任
- 1992年 - 名古屋大学を定年退官し、同大名誉教授、名城大学教授に就任
- 現在 - 名城大学特任教授、名古屋大学特別教授
[編集] 主な業績
- 低温堆積緩衝層技術による高品質GaN結晶の作製に成功(1986年)
- p型GaNの結晶化に成功し、GaNのpn接合による青色発光ダイオードを実現(1989年)
- GaNからの室温における紫外光誘導放出に成功(1990年)
- GaN/GalnN量子井戸電流注入誘導放出の観測に成功(1995年)
[編集] 受賞歴
- 1989年 日本結晶成長学会論文賞
- 1991年 中日文化賞
- 1994年 オプトエレクトロニクス会議特別賞
- 1994年 日本結晶成長学会創立20周年記念技術貢献賞
- 1995年 化合物半導体国際シンポジウム賞
- 1995年 Heinrich Welker Gold Medal
- 1996年 IEEE Lasers and Electro-Optics Society's Engineering Achievement Award
- 1996年 紫綬褒章
- 1998年 井上春成賞
- 1998年 Laudise Prize
- 1998年 応用物理学会会誌賞
- 1998年 IEEE's Jack A. Morton Award
- 1998年 British Rank Prize
- 1999年 Solid State Science and Technology Award
- 2000年 朝日賞
- 2000年 東レ科学技術賞
- 2002年 応用物理学会業績賞
- 2002年 武田賞
- 2002年 藤原賞
- 2002年 勲三等旭日中綬章
- 2003年 日本学術会議会長賞
- 2003年 SSDM Award
- 2004年 文化功労者