近江鉄道220形電車
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220形電車(おうみてつどう220がたでんしゃ)は、近江鉄道の通勤型電車である。
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[編集] 概要
自社彦根工場で製造された両運転台の電車で、近江鉄道の電車としては初の冷房車となった。
製造当時、本線八日市駅~貴生川駅間は合理化のためLE10形で運用されていた。しかし、キハ10形は二軸車で車体が短かったことからたちまち輸送力不足に陥り、2輛連結での運用が主になっていた。このため、レールバス2輛を電車1輛で置き換えるために製造されたのが本形式、モハ220形である。
車体は17m弱の長さで、西武グループの同社らしく白地に赤・緑・青のライオンズカラーに塗られている。前面は三面折妻で、中央に非常用の貫通扉を備えており、貫通扉の有無以外は後の800系と同様である。貫通扉には西武ライオンズのマスコット「レオ」が描かれている。側面は両開き3扉であるが、側扉や初期の車輛の側窓は西武701系の廃車発生品を再利用している。主電動機・主制御器・台車は手持ち品を流用しており、1形や500系と同性能の吊り掛け駆動である。冷房装置は補助電源を介さない直流1500V直接駆動のものを設置している。
1991年から1996年までの間の各年に1輛ずつ、モハ221~226の6輛が登場し、LE10形や在来の両運転台の電車であるモハ100形・モハ200形の運用を置き換えた。車籍はモハ100形101~103、モハ200形203・205、モハ131形132のものを引き継いでいる。
現在、本線の八日市駅~貴生川駅間や多賀線の区間運転を中心に、全線にわたって使用されている。
[編集] 各車両の特徴
左から種車・概要・特徴・その他
- 221 モハ205形と西武モハ742 登場時は2段窓だった 前面の切れ込みが少し深い 現在彦根車庫でホキと連結されている。
- 222 モハ203と西武クハ1742
- 223 100形モハ101と西武クハ1741
- 224 100形モハ102と西武クハ1740 車籍上はこの車両が一番古く、初代歴は大正3年製の鉄道省デロハ6138形 青電になっている
- 225 100形モハ103と西武クハ1739 2回ラッピングされている
- 226 131形モハ132と西武モハ741 大型のスノープロウが装備されており、冬季はラッセル車として使われる
[編集] 外部リンク
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