近鉄花園ラグビー場
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近鉄花園ラグビー場(きんてつはなぞのらぐびーじょう)とは、大阪府東大阪市にある西日本のラグビーのメッカとされるスタジアムである。日本初のラグビー専用スタジアムとして1929年に開場した。現在、その名が示す通り近畿日本鉄道ラグビーチーム(近鉄ライナーズ)のフランチャイズスタジアムとなっている。
ここでは社会人ラグビーのトップリーグ(旧関西リーグ、全国社会人選手権大会)をはじめ、関西大学ラグビー大会、全国高校ラグビー大会の会場としても利用されている。また1999年には「国際グランプリ陸上・大阪大会」で長居スタジアムが使用できなかったためサッカーJリーグのセレッソ大阪-名古屋グランパスエイト戦が開催された。
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[編集] 施設概要
- 交通: 近鉄奈良線の東花園駅下車徒歩10分か近鉄けいはんな線・大阪市営地下鉄中央線の吉田駅下車徒歩15分
- 最寄りの南側駅の東花園駅には準急(昼間は区間準急)が停車。また、試合開催時間に合わせ一部の急行・快速急行も臨時停車する場合あり。
- メインスタジアム: 現在のスタジアムは1991年に完成したもので、3万人収容。メインスタンドは全面屋根架設。ゴール裏はメインから向かって右側に立見席があるが、左側(電光掲示板)の付近にはスタンドはない。
- サブグラウンド: メインスタジアムに隣接して近鉄所有のサブグラウンドが1面(通称第2グラウンド)、また東大阪市所有の花園中央公園にも第3グラウンド(※)といわれるサブグラウンド(正式名:花園中央公園多目的球技広場 愛称:トライ・スタジアム)がある。第2,3グラウンドは主に地域リーグなどでの使用だが、全国高校大会にも使用される。
- (※)この第3グラウンドは2004年10月に陸上トラック(直線8レーン、周回6レーン)を設置し、将来的には日本陸連公認第3種トラック昇格を目指して座席の改修などを施す予定。
[編集] 特記事項
2000年のシーズンには試験的にメインスタンド屋根の支柱とバックスタンドの広告看板に照明設備を取り入れ薄暮開催を実施したこともあったが、それ以後は行われていない。なお第2グラウンドには近鉄ライナーズの練習用にナイター照明設備が用意されている。
[編集] 沿革
- 1926年 大阪府中河内郡英田村(当時)の大阪電気軌道(大軌)社用地に花園競馬場が開場するも、数回の開催を行ったのみで閉鎖。
- 1929年11月22日 競馬場跡地に大軌花園ラグビー場が開場。同地にラグビー場が建設されたのはラグビー愛好家でもあった秩父宮雍仁親王の意向によるものだと言われている。親王は勢津子妃とともに開場式にも臨席している。
- 戦時中 花園練成場と名を変え、パイロットの初等訓練施設に転用された。またメインスタンド上屋は軍需物資として供出するため撤去された。
[編集] 運営問題
このスタジアムを運営する近鉄は赤字経営からの脱却を図るためレジャー事業の見直しを進めているが、2003年東大阪市から年間5000万円の助成金(補助)を受けたものの赤字経営の解消には至っていない。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 近鉄ラグビー部による花園ラグビー場の紹介
- 近鉄ライナーズ
- 東大阪市花園中央公園(ここの多目的球技広場は第3グラウンドと称される)
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