霊能者
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霊能者(れいのうしゃ)とは、霊的存在や霊的世界と接触・交流する能力(霊能力)を持つ人[1]。『霊感体質』との違いは霊的な物を「感じてしまう」のか「自分の意志で」感じたり働きかけたりすることができるかどうかである。いわゆる『霊媒』も多くは霊感体質である。また預言者も多くの場合少なくとも霊感体質であると考えられる。
霊的な感覚や能力は多くの場合生まれつきまたは3~4歳頃までの育ち方などから来ているものであり、しばしば主観的なものであるため、本人にそういう感覚や能力があるのかどうかは、かなりレベルの高い霊能者以外には分からないことが多い。そのため本人がそういう感覚や能力を実は持っておらず単にそういう妄想を持っているだけというケースも非常に多い。また子供の頃はそういう能力があっても思春期を過ぎた頃に消滅することも多い。(思春期の頃に特に強烈になる人も多い。また幼少時は微かだった能力が思春期頃から強力になる人もいる)
日本では僧侶・神官・巫女・占い師・祈祷師などの職業をしている人の中に若干そういう人たちが存在するが、本当に実力のある人ほどあまり宣伝しないのでその存在は口コミによってしか知られない。これはこういう能力の性格上、一度にあるいは短時間で多数のクライアントの相談にのることはできないためである。そのため相談の依頼も1日に4~5人程度を上限にしている人も多い。ただ軽い相談事であればその限りではない。
占いの中で特に霊感・霊能と関わりのあるものはタロット、易、水晶玉、水盤占いなどであるが、少なくともタロットや易をするのに霊的な力は必須ではない。逆にあまり霊感を使う人の少ない手相占いでも霊感を主に占う人もいる。また、新興宗教の教祖になったりする人の中には霊能者または霊感体質の人は多いし、そういう力がなくてもこういうものに理解のある人は多い。
青森県むつ市の恐山大祭の時に集まることでも知られる東北地方のイタコは多くが霊的な才能を持っている人である。視力に障害を持つ人が多いが、一般に目や耳が不自由な人の中にはその感覚を補うために霊感が発達する人がいるとも言われる。
映画で有名になった西洋のエクソシストの場合も多くは霊的な力のある人と考えられる。これは日本では「拝み屋」として親しまれている祈祷師に近いものである。また中世に魔女狩りで処刑された人の中にはかなりの霊感体質の人がいたものと思われる。
ただし、霊能者・霊感体質については、現在のところ科学的根拠はなく霊能者には常に脳の共感覚、重度の心因反応・感情障害・統合失調症・脳の器質的疾患などがあるという疑惑がつきまとう。それに加え、霊能者によっては、ホット・リーディングの手法も組み合わせているという疑惑もある。MRIなども活用したきちんとした検証を受け、自らその正当性を証明した霊能者は、現在のところ存在しない。
霊感商法などにつながる恐れがあるため、むやみに肯定したり、否定したりせずに、不明なものとして、ありのままに受け入れること(半信半疑)が、霊感商法などに騙されにくく、霊などを信じる人との人間関係を損なわないためにも、妥当な姿勢と言える。
[編集] 註
[編集] 霊能者・霊感体質と噂される人の一覧
- ただし、江原啓之は霊能力者ではなく『スピリチュアルカウンセラー』と名乗っている。江原啓之参照。
- 宜保愛子(ぎぼ・あいこ)
- 木村藤子
- 隈本確(くまもとあきら)
- 弘法院恵正(こうぼういん・けいしょう)
- サイババ
- 下ヨシ子(しも・よしこ)
- 寺尾玲子
- 中井涼平
- 奈良文雄
- バラート・クラーラ
- ひょうたん良
- 深見東州
- フローレンス・ナイチンゲール
- 星椎水精(ほしい・すいせい)
[編集] 関連項目
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