餓狼伝説 -THE MOTION PICTURE-
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餓狼伝説 -THE MOTION PICTURE-(がろうでんせつ - ザ・モーションピクチャー)とは、1994年7月16日に公開されたアニメ映画。 ストーリーは完全オリジナル。
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[編集] 解説
ファンからの評価は最悪で、アニメ版餓狼伝説どころか、サムライスピリッツ、龍虎の拳など順調に思えていたSNK格闘技アニメの歴史に終止符を自ら打ってしまったような作品になってしまった。
この作品には修行中のギースがレイジングストームを放ち、まだ未完成だと言う場面もあり、アニメ版餓狼伝説3への伏線と思わせる映像もあったが、アニメ餓狼シリーズは本作で姿を消すこととなる。
もっとも、ストーリー的な評価は悪くなく、「餓狼として観てしまうと最悪だが、こういう作品などだと割り切って観ると悪くない」との声も高い。また冒頭の仮面の男の仮面を砕くテリーのクラック・シュート、キム・カッファンの鳳凰脚のシーンなどはゲームファンにとって好評だった。
だが、これが唯一と言って良い程の評価点であり、空を飛ぶキャラクターの存在や、敵に向かって放つパワーゲイザーのかめはめ波化、ボスが精神体の上、巨大な怪物であり本来の作品イメージと乖離している。
不知火舞をはじめとする女性キャラクターの乳首が頻繁に露出する点についても「ここまで見えてしまうと返って不愉快」とする声もある。
[編集] ストーリー
全ての格闘技の開祖とも言うべき『ゴーダマス一族』の”マルスの闘衣”と呼ばれる謎の鎧と、その一族の子孫であるラオコーン、テリーに助けを求めてきた彼の妹であるスーリアを巡り、テリーたちの新たなる戦いが幕を開ける。
[編集] オリジナルキャラクター
- スーリア・ゴーダマス
- 17歳。ゴーダマス一族の末裔で、ラオコーンの双子の妹。兄とは気持ちが通い合わせたり、兄の傷が自分にもついたり(その逆もしかり)と、不思議な力を持ち合わせていた。
- ある日、兄の心がマルスの闘衣の怨念によって支配されつつある事を感じ、テリーに助けを求める。傷を癒す能力があり、全身に重症を負ったテリーに下着姿で寄り添い、傷を治した。テリーに恋心を抱き、メタルラオコーンとの最終決戦時に自らの胸を尖った岩辺で突き刺し、メタルラオコーンの隙を作った。テリーの渾身の力によるバーンナックルがメタルラオコーンの闘衣を破壊するが、そのフィードバックダメージに身体が耐え切れず絶命した。
- ラオコーン・ゴーダマス
- 17歳。ゴーダマス一族の末裔。父は考古学者だったが「マルスの闘衣」を発掘した後、仲間に裏切られ殺害される。その仇を討とうとして逆に殺されかけるが「力が欲しい」と願った直後闘衣を身に纏い犯人を倒す。以来闘衣の怨念に支配され残りの闘衣を探すようになる。必殺技はダーク・ブリッツボールとダーク・カイザーウェーブ。全ての闘衣を身に纏い、メタルラオコーンに変身する。闘衣をスーパーバーンナックル(公式ガイドブックにはこう書かかれていたが、劇中でテリーは『バーンナックル!』と叫んでいた)で破壊され、正気を取り戻すがゴーダマス精神体からアンディと舞を守り絶命。
- 公式ガイドブックによるとマルスの闘衣を纏った彼は、世界に存在するあらゆる必殺技(八極聖拳奥義・旋風拳など)を使えると注釈されていたが、劇中では結局クラウザーの技しか使うことは無かった上に、ドラゴンボールのエネルギー波のように撃つのでどちらがカイザーウェーブでどちらがブリッツボールなのか区別が付きにくかった。
- 冒頭の登場シーンでは闘衣の力で空高く舞い上がったと思えば、(おそらく)ダークブリッツボールで破壊活動を行い、闘衣を全て纏ったあとは変身まですると言う作品の方向性をドラゴンボール化を確定させた張本人になっている。
- ジャミン
- 炎と力を司るゴーダマス三結集(資料によると3人衆の表記もあり)の1人。スーリアに密かな思いを持つ。必殺技はバーンナックルに良く似た「ブーストナックル」、パワーゲイザーによく似た「アースウェイブ」など。
- 他の三結集と比べ、炎の力はあまり使わなかった。テリーいわく、「クラウザー以上の実力」らしい。
- 最後はバーンナックルとブーストナックルの打ち合いをわざと引き、スーリアとラオコーンの運命をテリーに託した。
- パーニー
- ゴーダマス三結集の1人。水を操る女戦士。ラオコーンのそばに仕え、影となり動いている。
- 唯一ラオコーンの言葉を信じ従っており、彼に密かに思いを寄せている。実力はかなりの物で、ローレンス・ブラッドを葬り去った。しかし、最後は不知火舞に不意打ちをされ、超必殺忍び蜂によって敗れる。
- 三結集のリーダー的存在であり、実力はハワーより上だったようだ(後に大張監督が語っている)
- ハワー
- 風を操るゴーダマス三結集の1人。
- 勝つためならば手段を選ばない非情な男。実力はかなり高く、戦いを楽しんでいることや、卑怯な手口を使うことで、ジャミンとは対立関係に有る。ナルシストで、自分の美しさをあえて隠すために、普段は仮面を付けている。
- 舞を弄んだ事でアンディと対立する。1度目は舞を人質に取り圧倒するも、2度目の対戦では自慢の顔をつぶされあっさりと敗れた。
- 必殺技は指先から強力な真空波を放つ「超真空斬」。
- 真のマルス(ゴーダマスの怨念による精神体)
- 闘衣の力により無敵の存在だったが、どこからか現れた4人の戦士達によって身体を炎につつまれ倒されたとされるゴーダマスの怨念が実体化した物。マルスの闘衣に怨念として意思を残し、偶然装着してしまったラオコーンに残りの闘衣を集めさせ、復活を目論んでいた。見た目は炎の巨人で身長は約10m~15m。口から熱線を吐くことから風の谷のナウシカに登場する巨神兵のパクリと言われた。なお、スーリアを失い、悲しみにくれるテリーの拳から直接放たれたパワーゲイザーにより倒されているが、この技がどうみてもバーンナックルから気が出ているようにしか見えず、公式ガイドブックの記述によりはじめてパワーゲイザーだった事が判明。大張監督的には「(神を倒すには)これしかない」技だったそうで、自身はかなり満足していたが劇場初見の人間にはワケがわからず(テリーも技名を叫ばなかった)、『大張監督のオナニープレイ』と冷ややかな反応をされてしまった。
- 後に餓狼MOWに登場するテリーが使用するバスターウルフにも似ているが、この劇場版の技が元になっているかは不明。
[編集] スタッフ
[編集] 主題歌
- ED「夜明けのレジェンド」(作詞:亜伊林 作曲:清岡千穂 編曲:井上日徳 歌:錦織一清)
[編集] キャスト
- テリー・ボガード:錦織一清
- アンディ・ボガード:難波圭一
- ジョー・ヒガシ:檜山修之
- 不知火舞:三石琴乃
- リチャード・マイヤ:佐藤正治
- ダック・キング:三ツ矢雄二
- ホア・ジャイ:長島雄一
- ビリー・カーン:西村朋紘
- ギース・ハワード:柴田秀勝
- キム・カッファン:中村大樹
- チン・シンザン:茶風林
- ビッグ・ベア:江川央生
- 山田十平衛:八奈見乗児
- ローレンス・ブラッド:戸谷公次
- キム・ドンファン:藤野かほる
- キム・ミョンサク:新山志保
- 市長:沢木郁也
- ジャミン:内海賢二
- パーニー:井上瑤
- ハワー:速水奨
- スーリア・ゴーダマス:櫻井智
- ラオコーン・ゴーダマス:三木眞一郎
- 千葉麗子ちゃん:千葉麗子
- JOEガール:萩森侚子
[編集] 関連項目
- 餓狼伝説(原作のゲーム)
- バトルファイターズ 餓狼伝説(テレビアニメ版)
- ストリートファイターII MOVIE