Post Office Protocol
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Post Office Protocol (POP) は、電子メールで使われるプロトコル(通信規約)のひとつ。ユーザーがメールサーバーから自分のメールを取り出す時に使用する、メール受信用プロトコル。現在は、改良されたPOP3(POP Version 3)が使用されている。
目次 |
[編集] 概要
電子メールは、いつ・誰から送られてくるか分からない。しかし、ユーザーが自分のコンピュータを常にインターネットに接続してメールを受信できるように待機させておく必要はない。 これは、インターネットプロバイダー(ISP)や企業ネットワーク内にメールを配達・受信するためのメールサーバーが設置されており、メールサーバーが常にメールを受信できるように待機しているから。 メールサーバーにメールが届いた後に、ユーザーがメールサーバーからメールを取り出して、自分のコンピュータに取り込めばよい。この時に使われるプロトコルがPOP。 この作業は、郵便局(メールサーバー)に届けられた手紙をユーザーが郵便局へ取りに行く作業に似ている。 メールサーバーにメールが届いているかどうかもPOPで確かめることができる。 メールサーバーが故障して活動が停止してしまうとメールの送受信ができなくなる。
[編集] 使用するTCPポート番号
通常、POP2では109番、POP3では110番を使用する。
[編集] ユーザーの認証方法
認証方法として、平文のUSER/PASS 認証が広く用いられているが、サーバ/クライアント双方が対応していれば、オプションコマンドである APOP (RFC1460から追加)や拡張機能である SASLメカニズムを利用したAUTHコマンドなどを用いて認証を暗号化し、パスワード漏洩を防止することができる。 ただし、それらを用いても認証の部分のみを暗号化したものであって、その他のメールのヘッダや本文などの内容は平文のままである。そのため、内容を漏洩しないためにはSSLを利用した POP over SSL(ポート番号は995番)などを利用し、ネットワーク経路を暗号化する必要がある。
[編集] RFC
- RFC 3206 - SYS and AUTH POP Response Codes
- RFC 2449 - POP3 Extension Mechanism
- RFC 2384 - POP URL Scheme
- RFC 2195 - IMAP/POP AUTHorize Extension for Simple Challenge/Response
- RFC 1957 - Some Observations on Implementations of POP3
- RFC 1939 - Post Office Protocol - Version 3
- RFC 1734 - POP3 AUTHentication command
- RFC 1725 - Post Office Protocol - Version 3 (RFC 1939で改訂)
- RFC 1460 - Post Office Protocol - Version 3 (RFC 1725で改訂)
- RFC 1225 - Post Office Protocol - Version 3 (RFC 1460で改訂)
- RFC 1081 - Post Office Protocol - Version 3 (RFC 1225で改訂)
- RFC 937 - POST OFFICE PROTOCOL - VERSION 2
- RFC 918 - POST OFFICE PROTOCOL (RFC 937で改訂)