くるり
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くるり | ||
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基本情報 | ||
出身地 | ![]() |
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ジャンル | ロック | |
活動期間 | 1996年~現在 | |
レーベル | SPEEDSTAR RECORDS BADNEWS |
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公式サイト | くるり on WEB クルバビロン |
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メンバー | ||
岸田繁 佐藤征史 |
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旧メンバー | ||
森信行 クリストファー・マグワイア 大村達身 |
目次 |
[編集] メンバー
- 岸田繁(きしだ しげる、1976年4月27日 - ) ボーカル、エレキギター。京都府京都市出身。血液型:O
- 佐藤征史(さとう まさし、1977年2月1日 - ) ベースギター、ボーカル。京都府亀岡市出身。血液型:O
[編集] 元メンバー
[編集] サポートメンバー
- 辻村豪文 ギター
- あらきゆうこ ドラム
- アルバム『図鑑』、シングル『ハイウェイ』、オリジナルサウンドトラック『ジョゼと虎と魚たち』、百鬼夜行2002サポート。
- 2002年に森が脱退後、2004年6月15日名古屋ダイアモンドホール ~2005年1月10日「HEAL NIIGATA 中越地震ミュージック・ベネフィット」於横浜BLITZ。シングル『BIRTHDAY』サポート。
- クリフ・アーモンド(Cliff Almond) ドラム
- 2005年7月20日LIQUIDROOM 1st ANNIVERSARY liquid surprise 01day SP「廿日ゑびす」於LIQUIDROOM ~2006年10月9日「ボロフェスタ」於京都大学西部講堂&講堂前広場(2005年8月20日のRISING SUN ROCK FESTIVALを除く)。シングル『Superstar』、アルバム『NIKKI』サポート。
- 沼澤尚 ドラム
- 2005年8月20日「RISING SUN ROCK FESTIVAL」。シングル『Baby I Love You』、アルバム『NIKKI』サポート。
- 2004年6月15日名古屋ダイアモンドホール~2006年10月9日「ボロフェスタ」於京都大学西部講堂&講堂前広場(2006年夏フェスは一部でサポート)、シングル『BIRTHDAY』・『Superstar』・『Juice』、アルバム『NIKKI』サポート。
- 菊地悠也 ドラム(現行)
- 2006年みやこ音楽祭よりサポートメンバーとして参加。2007年2月26日公式ホームページにて今後もサポートメンバーとして参加することが報告された。
[編集] 来歴・概要
1996年、立命館大学の音楽サークル「ロックコミューン」出身で同級生だった岸田繁(2000年、産業社会学部卒)、佐藤征史(1999年法学部卒)、森信行(1999年産業社会学部卒)の三人で結成された。バンド名の由来は結成当時京都の地下鉄の案内板の矢印が「くるり」となっていたことから(千葉県のJR久留里線ではない)。
アマチュアバンドのコンテストの賞金10万円目的で結成。しかし岸田の話によると「普通に結成を持ちかければいいものを、当時凄くひねていたので、素直に言えず、賞金稼ぎという建前で結成を持ちかけた」という。くるりはそのコンテストで見事優勝する。演奏曲は『モノノケ姫』『夜行列車と烏瓜』『雫が咲いたら』(未発表曲。ワルツ調らしい)。優勝した時、岸田は喜びのあまり飛び上がって着地する際に顎を外す。打ち上げの際、安いパーティーパックで祝ったにもかかわらず、当時サークルの先輩であった大村達身(文学部中退)が高い物を頼みまくった挙句酔っ払って帰ってしまい、残金3万円弱を3人で分け、岸田はパチンコ、佐藤はビール、森は牛丼で全額使う。
同年2月、発売8曲入りカセットテープ『くるりの一回転』を発売。それなりに話題になったようで、FM802の深夜ラジオに出演(DJはブライアン・バートン=ルイス)。持ち前の毒舌、口数の多さで見事なお上品さだったらしい。収録後、既にロッキング・オンを辞め、SNOOZER創刊準備中の田中宗一郎に「ROCKIN'ON JAPANに載せろ」「辞めてるにしても知り合いやったら載せてやってくれ、って言ってくださいよぉ」と少なくとも4回は言ったらしい。
1997年、フジロックフェスティバル観覧。テントゾーンで死にかける。一度京都に帰り、会場で知り合ったシュガーフィールズのスタジオでデモを録音する為に上京するもフジロックフェスティバルや帰郷の際に金を使い込んでしまい、彼の自宅に泊まるまで公園のベンチで寝泊り、食事はミスタードーナツやマクドナルドの廃棄物という生活を送る(岸田はそれなりに楽しかったそうである)。その後無事録音。8月、2曲入りカセットテープ『チアノーゼ/ベースボールゲーム』を発表。11月、BADNEWSより6曲入りデモトラックCD『もしもし』を1000枚限定で発売。
1998年5月、「雨」をテーマにしたミニアルバム『ファンデリア』を発売。10月、シングル『東京』によってメジャーデビュー。激しいロックに乗せる郷愁感を誘う歌詞とそのなかで使われる「僕」という素朴な一人称が印象的。翌年ファーストアルバム『さよならストレンジャー』を発売。
2000年、ジム・オルークらを迎え、ロック色の強いアルバム『図鑑』を発売。2001年、アルバム『TEAM ROCK』では打ち込みを導入。
2001年9月にサークルの先輩であったギター・大村が加入。アルバム『TEAM ROCK』でのツアー中に岸田と佐藤が「今考えると物凄くくだらない事」(岸田談)で喧嘩をし、外から自分たちと仲のいい人を迎えようと岸田が「大学の時から10年間変わっていないアパートの電話番号」(大村談)に電話をしたのがきっかけ。当初、大村は全くくるりの曲を覚えておらず、岸田は帰り賃を渡して帰ってもらおうと考えたほど酷かったそうである(佐藤もDVD『くるくる節』で語っていた)。4人組体制でアルバム『THE WORLD IS MINE』を発表するが、2002年にドラマー・森が脱退。
ファンの心配を余所に長い沈黙(メンバーでイギリスに行っていたと言われる)の後、シングル『HOW TO GO』や映画「ジョゼと虎と魚たち」への音楽参加など前以上の意欲的な活動を見せる。
アヒト・イナザワ、あらきゆうこ他数々のドラマーとセッションを重ねた結果2003年11月にドラムセットプレイヤー(ドラマー)のクリストファー・マグワイヤ(Christopher McGuire)が正式に加入。新生くるりが放つアルバム『アンテナ』で再度方向転換。最初以上にグルービーで激しいロックを見せるも、アルバムツアー後、約一年後の2004年10月25日にクリストファー・マグワイヤ脱退。再び3人組のグループとなる。この日からサポートメンバーを除くドラムレスロックバンドとなった。
デビュー以来、一度「ポップジャム」(NHK)に『青い空』で出演したが、ステージ自体は生演奏ではなかったため、曲中の手拍子パートをメンバー全員が各担当楽器そっちのけで披露した。この結果、わずか数秒のことではあったが、メンバー全員が手拍子しかしてないのに楽器の音が聞こえるという現象が起こる。以来、地上波の音楽番組には出演しないスタンスでいた。しかし岸田と佐藤は「ミュージックステーション」(テレビ朝日)に「SINGER SONGER」のメンバーとして2005年8月5日に出演し、その後の2005年9月9日放送の同番組で、くるりのメンバーとして初めて地上波の放送に出演。この時披露した『赤い電車』が岸田が贔屓する京浜急行電鉄のCMタイアップがついていた事と、司会のタモリもまた鉄道ファンであり、その中でも京急が好きだった事もあってトークはかなり弾んでいた。その時彼等はシーメンス特有のVVVFインバータの音といった、具体的なことを語っていた。「TITLe」 2006年10月号でタモリと岸田の鉄道をテーマとする特別対談が組まれたこともこれがきっかけであると考えられる。さらに2007年1月には2週連続で「タモリ倶楽部」に出演する(京浜急行電鉄を貸し切って車庫見学も果たすという内容)。
フジ・ロック・フェスティバルには1997年の第1回には観客として参加。1999年のリーヴァイス・ニューステージ(現在のルーキー・ア・ゴーゴー)に初出場してから、2001年はフィールド・オブ・ヘヴン、2003年はホワイト・ステージと出場ごとに大きなステージで演奏するようになり、2005年には遂にメインのグリーン・ステージに立った。
COUNTDOWN JAPANについては第1回目から欠かさず参加している。
2007年2月26日、公式HPでギターの大村達身がバンドを離れるという発表があった。 現在くるりのメンバーはウィーンでレコーディング中。2007年5月30日にニューシングル、6月27日にニューアルバムがリリースされると公式HPで発表された。
[編集] 音楽的特長
Vo岸田の囁くような歌声に、青春や人と人の出会い、別れといったほろ苦くも非常に文学性の強い歌詞がデビュー以来唯一変わらない特徴として挙げられる。が、サウンド面に関してはリリースするアルバム毎にコロコロと変化していく。インディーズで発売したアルバムは轟音ギターロック色が強く出ているが、その後にメジャーでリリースした1st「さよならストレンジャー」では生まれ育った街を彷彿とさせるメランコリックかつ時に力強いギターロック、2nd「図鑑」では前作と打って変わってインディー期にも似た絶叫、爆音ギターロックに仕上がり、3rd「TEAM ROCK」ではギターポップサウンドに打ち込み色を加えた作品、4th「THE WORLD IS MINE」はギターロック色を薄め、エレクトロサウンドに特化し、5th「アンテナ」では逆に打ち込みの色を薄め、ロックの色を濃くした絶妙なバランスのアルバムを発表、6thアルバムの「NIKKI」は初期のギターロックバンドに回帰しつつも、ビートルズやザ・フー、キンクスといった60年代ブリティッシュ風のバンドサウンドに仕上げたりと、どの時期の曲を聴いたかによって印象が微妙に違ってくるバンドである。
また彼らは自分達が強く影響を受けたもの、いいと思ったものには素直にリスペクトの意を込め、曲のアイデアとして拝借することもしばしば。判りやすいもので言えばアルバム「NIKKI」の曲の多くはビートルズやザ・フーの曲に影響を受けており、オマージュとして曲名を歌詞に盛り込んだり、メロディーやリフを一部拝借していたりもする。 平たく言えば、岸田繁は周囲の音楽に良くも悪くも非常に影響されやすく、それを岸田なりに消化して新たなくるりの音楽性を常に作り上げていると言えるだろう。そのため、アルバムごとに作風は180度変わることが多く、「ニューアルバムを出すたびにファン層が大きく入れ替わる」と言われている。
[編集] ディスコグラフィ
[編集] インディーズ
[編集] シングル
- 東京 <VICL-35032> (1998年10月21日発売)
- 最高順位64位 売上枚数8,890枚
- 虹 <VICL-35045> (1999年2月24日発売)
- 最高順位56位 売上枚数5,970枚
- TVK「Mutoma JAPAN」テーマソング
- 青い空 <VICL-35075> (1999年8月25日発売)
- 最高順位45位 売上枚数10,730枚
- ANB系「リングの魂」オープニングテーマ
- 街 <VICL-35097> (1999年11月20日発売)
- 最高順位59位 売上枚数4,020枚
- TBS系「リズムBaby」エンディングテーマ
- 春風 <VICL-35115> (2000年4月5日発売)
- 最高順位29位 売上枚数12,310枚
- ワンダーフォーゲル <VICL-35183> (2000年10月18日発売)
- 最高順位20位 売上枚数21,670枚
- ばらの花 <VICL-35225> (2001年1月24日発売)
- 最高順位20位 売上枚数46,690枚
- リバー <VICL-35267> (2001年5月17日発売)
- 最高順位37位 売上枚数8,410枚
- TBS系「世界ふしぎ発見!」エンディングテーマ
- ワールズエンド・スーパーノヴァ <VICL-35354> (2002年2月20日発売)
- 最高順位13位 売上枚数63,730枚
- 男の子と女の子 <VICL-35393> (2002年5月9日発売)
- 最高順位22位 売上枚数10,830枚
- 「キャナルシティ博多 誕生祭」CMソング
- HOW TO GO <VICL-35569> (2003年9月17日発売)
- 最高順位7位 売上枚数28,604枚
- ハイウェイ <VICL-35580> (2003年11月5日発売)
- 最高順位19位 売上枚数39,987枚
- 映画「ジョゼと虎と魚たち」テーマソング
- ロックンロール <VICL-35607> (2004年2月11日発売)
- 最高順位5位 売上枚数51,790枚
- Birthday <初回限定盤:VICL-35788/通常盤:VICL-35789> (2005年2月23日発売)
- 最高順位10位 売上枚数37,412枚
- Superstar <VICL-35863> (2005年8月24日発売)
- 最高順位11位 売上枚数28,845枚
- 赤い電車 <VICL-35884> (2005年9月22日発売)
- 最高順位14位 売上枚数26,699枚
- 「京浜急行電鉄」CMソング
- Baby I Love You <初回限定盤:VIZL-150/通常盤:VICL-35895> (2005年10月26日発売)
- 最高順位4位 売上枚数24,455枚
[編集] オリジナルアルバム
- さよならストレンジャー <VICL-60365/再発:VICL-61760> (1999年4月21日発売) (2005年9月22日再発)
- 最高順位16位 売上枚数31,470枚
- 図鑑 <VICL-60530/再発:VICL-61761> (2000年1月21日発売) (2005年9月22日再発)
- 最高順位20位 売上枚数24,330枚
- TEAM ROCK <VICL-60696/再発:VICL-61762> (2001年2月21日発売) (2005年9月22日再発)
- 最高順位8位 売上枚数101,294枚
- THE WORLD IS MINE <VICL-60854/再発:VICL-61763> (2002年3月20日発売) (2005年9月22日再発)
- 最高順位5位 売上枚数121,720枚
- アンテナ <VICL-61306/再発:VICL-61764> (2004年3月10日発売) (2005年9月22日再発)
- 最高順位3位 売上枚数122,888枚
- NIKKI <初回限定盤:VIZL-156/通常盤:VICL-61770> (2005年11月23日発売)
- 最高順位3位 売上枚数125,910枚
[編集] 企画アルバム
[編集] アナログ
[編集] DVD
[編集] その他
- あやか市の動物園(2002年5月22日)トリビュートアルバム:HAPPY END PARADE~tribute to はっぴいえんど~
- どぉなっちゃってんだよ トリビュートアルバム:どんなものでも君にかないやしない「岡村靖幸トリビュートアルバム」
- EMOTIONAL RESCUE(2003年3月12日) ローリング・ストーンズ トリビュートアルバム:『IT’S ONLY ROCK’N ROLL(BUT WE LIKE IT LOVE)』/ZAZEN BOYSが提供した楽曲に岸田が謎のボーカリストSEXY JOEとして参加。
- Good-bye トリビュートアルバム:BEAT OFFENDERS ~A TRIBUTE TO THE COLLECTORS
- ジョゼと虎と魚たち(2003年11月5日)オリジナルサウンドトラック
- SING A SONG~NO MUSIC, NO LOVE LIFE~(2004年11月23日)シングル:こっこちゃんとしげるくん
- 初花凜々(2005年5月25日)シングル:SINGER SONGER
- ばらいろポップ(2005年6月29日)アルバム:SINGER SONGER
- Juice(2006年7月5日)シングル:くるりとリップスライム
- ラヴぃ(2006年7月5日)シングル:リップスライムとくるり
- 雪印マーガリン「ネオソフト」CMソング
- 五月の海(2006年11月22日) オムニバスアルバム:みやこ音楽トラック12
[編集] リミックス
- 広末涼子『RH Remix』(2001年8月29日) 大スキ!を岸田がリミックス。
- BACK DROP BOMB『REFIXX』(2002年5月22日) That’s The Way We Uniteを佐藤と岸田が「NOISE McCARTNEY from QURULI」としてリミックス。
[編集] アルバム未収録曲
リミックス、バージョン違いは除く
- ラブソング
- ハロースワロー
- 台風
- ギター
- サマースナイパー
- 箱根ワンダー~ワンダーフォーゲルRemix~(Remixとあるが、オリジナルが存在するわけではない)
- ノッチ5555(ワンダーフォーゲルの初回盤ボーナストラック)
- 青写真
- イメージファイト
- リコシェ
- 踊りませんか次の駅まで
- すけべな女の子
- 地下鉄
- さよなら春の日
- 真夏の雨
- 帰り道
- 真昼の人魚
- The Veranda
[編集] ライブツアー
- 退屈退治 vol.3(1998年)
- 三日で激ヤセ驚異のキノコパワー(1999年)
- ワンマンライブツアー~もうじき平成12年~(1999年)
- 世田谷線旧型車輌を残そうキャンペーン(2000年)
- TEAM PARTY 2001 &TEAM PARTY 200,000,001(2001年)
- うんぽこどっこいしょ(2002年)
- 安心しろ、秘孔ははずしてある(2004年)
- はぐれメタル純情派(2005年)
- はぐれメタル魔神斬り(2006年)
- くるり対バンツアー2006 ~毎日が地蔵盆~(2006年)
- まZEPPご飯!(2006年)