はまゆり (列車)
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はまゆりとは、東日本旅客鉄道が盛岡駅~釜石駅・宮古駅間を東北本線・釜石線・山田線経由で運行する快速列車の名称。2002年12月のダイヤ改正までは急行列車であり、「陸中」と名乗っていた。
また、快速格下げ後も急行時代のリクライニングシートが使われているため、東北線内では701系のロングシートを敬遠して乗車する乗客もいる。
[編集] 運行概要
盛岡~釜石間を約2時間10分で結ぶ。
1日3往復の設定のうち、上り1本は宮古を始発とし、下り1本は釜石から普通列車となり宮古まで直通する。
- 停車駅
盛岡駅 - 花巻駅 - 新花巻駅 - 土沢駅 - 宮守駅 - (鱒沢駅) - 遠野駅 - (青笹駅) - (岩手上郷駅) - (平倉駅) - (足ヶ瀬駅) - (松倉駅) - 小佐野駅 - 釜石駅 {- 鵜住居駅 - 大槌駅 - 陸中山田駅 - 宮古駅}
- ()内は一部停車
- {}内は上り1本のみ運行
- 使用車両
- キハ110系を使用している。
- 全車禁煙車、自由席は1・2号車、指定席は3号車。
- ※3~6号は繁忙期4両(自由席1・2号車、指定席3・4号車)で運転。
- 全車禁煙車、自由席は1・2号車、指定席は3号車。
[編集] 釜石線優等列車の沿革
- 1959年 - 盛岡駅~釜石駅間を運行する準急列車「はやちね」運行開始。
- 1961年 - 上野駅~宮古駅間を運行する急行列車「陸中」運行開始。
- 但し、花巻駅より準急列車に格下げ。
- 1965年 - 盛岡駅発着で東北本線・釜石線・山田線経由で運行する循環準急列車「五葉」・「そとやま」、仙台駅~弘前駅間を東北本線・釜石線・山田線・花輪線経由で運行する準急列車「さんりく」運行開始。
- なお、「五葉」・「そとやま」については、通り順でいわゆる外回り・内回りで運行された。
- 盛岡駅→宮古駅→釜石駅→遠野駅→花巻駅→盛岡駅(外回り)「そとやま」
- 盛岡駅→花巻駅→遠野駅→釜石駅→宮古駅→盛岡駅(内回り)「五葉」
- なお、「五葉」・「そとやま」については、通り順でいわゆる外回り・内回りで運行された。
- 1966年3月 - 準急列車廃止に伴い、「はやちね」・「五葉」・「そとやま」・「さんりく」急行列車に昇格。
- 1966年10月 - 「さんりく」の系統を宮古駅で分割し、仙台駅~宮古駅間を「陸中」、宮古駅~弘前駅を「よねしろ」とする。また、「陸中」の上野駅発着を終了。
- 1968年10月 - この月にダイヤ改正が行われた時、急行「陸中」は仙台駅~秋田駅間を釜石線・山田線・花輪線を経由し13時間半かけて走るという遠回り列車(最短経路の北上線経由で同区間を結んだ急行「きたかみ」だと、同区間の所要時間は4時間半だった)であったが、当時の東北地区の多層建て列車の分割・併結の複雑怪奇さを象徴するような列車ともなった。
その概略を下り列車で示すと、仙台駅を発車した時の「陸中」は青森駅行きの「くりこま1号」、大船渡線の盛駅行きの「むろね」とまず併結して運転するが、一ノ関駅で大船渡線への「むろね」を切り離し、その代わりに同じ路線からきた「さかり」を併結、続く花巻駅で「くりこま1号」・「さかり」と分かれ、釜石線・山田線を走って盛岡駅へ向かい、盛岡駅で今度は上野駅から弘前駅まで行く「みちのく」と併結、花輪線を走って大館駅で「みちのく」と別れ、代わりに青森駅から来た「むつ」と併結して終点秋田駅に着くといった具合である。分割・併結をする方の列車も、その他の場所で別に分割・併結をしていたというから、それらの全体像はもはや訳の分からないものとなったという。 - 1970年 - 仙台駅~釜石駅の急行列車として「さんりく」運行開始。
- 1972年 - 急行「さんりく」廃止。
- 1982年 - 東北新幹線開業に伴い、以下の通り系統整理を行う。
- 急行「五葉」・「そとやま」廃止。内「そとやま」については、名称を残し盛岡駅~宮古駅間を運行する山田線快速の名称となる。
- 急行「陸中」北上駅発着となる。
- 急行「よねしろ」、盛岡駅~宮古駅間を廃止。
- 1985年 - 急行「陸中」盛岡駅発着となる。同時に「はやちね」快速列車に降格。
- 1986年 - 快速「はやちね」、名称上は廃止。
- 1989年 - 「ロマン銀河鉄道SL'89」運行。遠野の青年会議所の企画で、花巻駅~遠野駅間の団体列車扱い。
- 1990年 - 「ロマン銀河鉄道SL'90」運行。花巻-釜石間。上り列車はD51では坂を登れないために陸中大橋-足ヶ瀬間はディーゼル機関車のDE10重連前補機となり、そのあとにD51がぶら下がる形で運行される。
- 1990年 - 11月14日12時22分頃、岩手県和賀郡東和町のJR釜石線土沢駅構内で、盛岡発釜石行急行「陸中3号」(キハ110系気動車3両編成)が、盛岡客車区(現・盛岡車両センター)での給油忘れによる燃料切れで約2時間半の立ち往生。駅員がガソリンスタンドに手配したドラム缶と手動ポンプで給油。負傷者なし。
- 1991年 - 「陸中」の運行終了後に花巻駅→釜石駅間で急行「銀河ドリーム号」の運行開始。
- 1992年 - 急行「銀河ドリーム号」の運行終了。
- 1995年 - 「陸中5号」の釜石駅~宮古駅間を普通列車に格下げ。
- 1998年 - 土沢駅に「陸中」全列車が停車。
- JR東日本ホテルチェーン「フォルクローロいわて東和」が駅の近くにオープンしたため。
- 2001年 - 急行「陸中5号」(釜石・宮古行)を格下げし、快速「はまゆり」運行開始。
- 2002年 - 急行「陸中」を廃止し、すべて快速「はまゆり」とする。
- 2004年11月 - 臨時急行「陸中」が運行され宮古駅~仙台駅間をリバイバル運行。
- 2005年12月 - 快速「はまゆり2号」が足ヶ瀬、平倉、岩手上郷、青笹にも停車。
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