シアトル・スーパーソニックス
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シアトル・スーパーソニックス | |
---|---|
創設 | 1967年 |
チーム史 | シアトル・スーパーソニックス (1967 - ) |
アリーナ | キー・アリーナ |
本拠 | ワシントン州シアトル |
チームカラー | 緑色、黄色 |
チームロゴ | 緑の円の中のバスケットボールを背景に白のSのロゴ。 |
ヘッドコーチ | ボブ・ヒル |
オーナー | プロフェッショナル・バスケットボールクラブ |
優勝歴 | 1回(1979年) |
ファイナル進出 | 3回(1978年, 1979年, 1996年) |
地区優勝 | 6回(1979年, 1994年, 1996年, 1997年, 1998年, 2005年) |
シアトル・スーパーソニックス(Seattle SuperSonics)は、アメリカ合衆国ワシントン州シアトルに本拠を置く全米プロバスケットボール協会(NBA)のチーム。ウェスタン・カンファレンス(西地区)のノースウェスト・ディビジョンに所属。ソニックスと略して呼ばれることもある。「超音速」を意味する「スーパーソニック」のニックネームは、シアトルでボーイング社を中心とした航空産業が盛んなことにちなんでいる。
目次 |
[編集] 歴史
[編集] 初期
チームの創設は1966年で、翌1967-68シーズンよりリーグに参加した。設立後10年ほどの間のほとんどは勝率5割以下の苦しいシーズンが続いた。この時期には、選手でもあったレニー・ウィルケンズやビル・ラッセルが監督を務めたことがあった。
1970年代終盤に、ソニックスは黄金期を迎えた。オールスター選手のジャック・シクマやデニス・ジョンソンを擁し、再び監督に就いたレニー・ウィルケンズに率いられたチームは1978年と1979年にNBAファイナルに進出、ワシントン・ウィザーズと対戦し、このうち1979年には優勝を果たした。
ウィルケンズが監督を務めた1980年代前半は勝率5割を超えるシーズンが多かったもののプレイオフを勝ち進めず、監督が交替した80年代後半にもチーム成績は伸び悩んだ。
[編集] ペイトンの時代
しかし1989年にショーン・ケンプ、1990年にゲイリー・ペイトンを獲得し、1991-92シーズンよりジョージ・カール監督を迎え入れると次第にソニックスは西地区有数の強豪へと成長して行った。
1993-94シーズンは63-19の成績でカンファレンス首位に立ち第1シードを獲得したが、プレイオフでは第8シードのデンバー・ナゲッツに敗れた。第8シードのチームによる大番狂わせは史上初であり、不本意な敗退を余儀なくされるものの、1995-96シーズンにはフランチャイズ最高の64勝をマークし、ソニックスは再びNBAファイナルに進出。ペイトン、ケンプ、デトレフ・シュレンプ、そして長年チームを支えてきたネイト・マクミランらが活躍するが、全盛期を迎えていたシカゴ・ブルズに2勝4敗で敗れた。
その後は1998年にカール監督が退任するまで好成績を残したが、20世紀が終わる頃までにはペイトン以外の主力選手はチームを去った。弱点だったセンターを補強するため、1999年にホーレス・グラント、2000年にはパトリック・ユーイングを獲得したが、ケンプと交換で獲得したヴィン・ベイカーが1997-98シーズン以降精彩を欠き、プレイオフは1STラウンドを突破できなかった。2000年にマクミランが監督に就任し、1998年のドラフトで指名した高卒のラシャード・ルイスが看板選手に成長したが状況は改善されず、2003年にペイトンはレイ・アレンらと交換でチームを去った。
[編集] ペイトン退団後
以降はアレンとルイスが中心となり、2005年にはカンファレンス準決勝まで進んだが、マクミラン監督や主力選手はチームを離れていき、再建を余儀なくされている。
[編集] シーズンごとの成績
Note: 勝 = 勝利数, 敗 = 敗戦数, % = 勝率 %
シーズン | 勝 | 敗 | % | プレイオフ | 結果 |
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シアトル・スーパーソニックス | |||||
1967-68 | 23 | 59 | .280 | ||
1968-69 | 30 | 52 | .366 | ||
1969-70 | 36 | 46 | .439 | ||
1970-71 | 38 | 44 | .463 | ||
1971-72 | 47 | 35 | .573 | ||
1972-73 | 26 | 56 | .317 | ||
1973-74 | 36 | 46 | .439 | ||
1974-75 | 43 | 39 | .524 | 1回戦勝利 カンファレンス準決勝敗退 |
ソニックス 2, ピストンズ 1 ウォリアーズ 4, ソニックス 2 |
1975-76 | 43 | 39 | .524 | カンファレンス準決勝敗退 | サンズ 4, ソニックス 2 |
1976-77 | 40 | 42 | .488 | ||
1977-78 | 47 | 35 | .573 | 1回戦勝利 カンファレンス準決勝勝利 カンファレンス決勝勝利 NBAファイナル敗退 |
ソニックス 2, レイカーズ 1 ソニックス 4, ブレイザーズ 2 ソニックス 4, ナゲッツ 2 ワシントン 4, ソニックス 3 |
1978-79 | 52 | 30 | .634 | カンファレンス準決勝勝利 カンファレンス決勝勝利 NBAファイナル優勝 |
ソニックス 4, レイカーズ 1 ソニックス 4, サンズ 3 ソニックス 4, ワシントン 1 |
1979-80 | 56 | 26 | .683 | 1回戦勝利 カンファレンス準決勝勝利 カンファレンス決勝敗退 |
ソニックス 2, ブレイザーズ 1 ソニックス 4, バックス 3 レイカーズ 4, ソニックス 1 |
1980-81 | 34 | 48 | .415 | ||
1981-82 | 52 | 30 | .634 | 1回戦勝利 カンファレンス準決勝敗退 |
ソニックス 2, ロケッツ 1 スパーズ 4, ソニックス 1 |
1982-83 | 48 | 34 | .585 | 1回戦敗退 | ブレイザーズ 2, ソニックス 0 |
1983-84 | 42 | 40 | .512 | 1回戦敗退 | マーベリックス 3, ソニックス 2 |
1984-85 | 31 | 51 | .378 | ||
1985-86 | 31 | 51 | .378 | ||
1986-87 | 39 | 43 | .476 | 1回戦勝利 カンファレンス準決勝勝利 カンファレンス決勝敗退 |
ソニックス 3, マーベリックス 1 ソニックス 4, ロケッツ 2 レイカーズ 4, ソニックス 1 |
1987-88 | 44 | 38 | .537 | 1回戦敗退 | ナゲッツ 3, ソニックス 2 |
1988-89 | 47 | 35 | .573 | 1回戦勝利 カンファレンス準決勝敗退 |
ソニックス 3, ロケッツ 1 レイカーズ 4, ソニックス 0 |
1989-90 | 41 | 41 | .500 | ||
1990-91 | 41 | 41 | .500 | 1回戦敗退 | ブレイザーズ 3, ソニックス 2 |
1991-92 | 47 | 35 | .573 | 1回戦勝利 カンファレンス準決勝敗退 |
ソニックス 3, ウォリアーズ 1 ジャズ 4, ソニックス 1 |
1992-93 | 55 | 27 | .671 | 1回戦勝利 カンファレンス準決勝勝利 カンファレンス決勝敗退 |
ソニックス 3, ジャズ 2 ソニックス 4, ロケッツ 3 サンズ 4, ソニックス 3 |
1993-94 | 63 | 19 | .768 | 1回戦敗退 | ナゲッツ 3, ソニックス 2 |
1994-95 | 57 | 25 | .695 | 1回戦敗退 | レイカーズ 3, ソニックス 1 |
1995-96 | 64 | 18 | .780 | 1回戦勝利 カンファレンス準決勝勝利 カンファレンス決勝勝利 NBAファイナル敗退 |
ソニックス 3, キングス 1 ソニックス 4, ロケッツ 0 ソニックス 4, ジャズ 3 ブルズ 4, ソニックス 2 |
1996-97 | 57 | 25 | .695 | 1回戦勝利 カンファレンス準決勝敗退 |
ソニックス 3, サンズ 2 ロケッツ 4, ソニックス 3 |
1997-98 | 61 | 21 | .744 | 1回戦勝利 カンファレンス準決勝敗退 |
ソニックス 3, ウルブズ 2 レイカーズ 4, ソニックス 1 |
1998-99 | 25 | 25 | .500 | ||
1999-2000 | 45 | 37 | .549 | 1回戦敗退 | ジャズ 3, ソニックス 2 |
2000-01 | 44 | 38 | .537 | ||
2001-02 | 45 | 37 | .549 | 1回戦敗退 | スパーズ 3, ソニックス 2 |
2002-03 | 40 | 42 | .488 | ||
2003-04 | 37 | 45 | .451 | ||
2004-05 | 52 | 30 | .634 | 1回戦勝利 カンファレンス準決勝敗退 |
ソニックス 4, キングス 1 スパーズ 4, ソニックス 2 |
2005-06 | 35 | 47 | .427 | ||
通算勝敗 | 1694 | 1470 | .535 | ||
プレイオフ | 108 | 109 | .498 | 優勝1回 |
[編集] 選手
[編集] 殿堂入りした選手
[編集] 永久欠番
- 1 ガス・ウィリアムズ (Gus Williams)
- 10 ネイト・マクミラン (Nate McMillan)
- 19 レニー・ウィルケンズ (Lenny Wilkens)
- 32 フレッド・ブラウン (Fred Brown)
- 43 ジャック・シカマ (Jack Sikma)
- ボブ・ブラックバーン (Bob Blackburn) (broadcaster)
[編集] 往年の名選手
- ヴィン・ベイカー (Vin Baker)
- ブレント・バリー (Brent Barry)
- トム・チェンバース (Tom Chambers)
- デイル・エリス (Dale Ellis)
- パトリック・ユーイング (Patric Ewing)
- スペンサー・ヘイウッド (Spencer Haywood)
- ショーン・ケンプ (Shawn Kemp)
- ゼイビヤー・マクダニエル (Xavier McDaniel)
- ネイト・マクミラン (Nate McMillan)
- デリック・マッキー (Derrick McKey)
- ゲイリー・ペイトン (Gary Payton)
- サム・パーキンス (Sam Perkins)
- デトレフ・シュレンプ (Detlef Schrempf)
- スリック・ワッツ ('Slick' Watts)
[編集] 現在の所属選手
レイ・アレン (Ray Allen)
アンドレ・ブラウン (Andre Brown)
ニック・コリソン (Nick Collison)
ダニー・フォートソン (Danny Fortson)
ミカエル・ジェラバル (Mickael Gelabale)
ラシャード・ルイス (Rashard Lewis)
ヨハン・ペトロ (Johan Petro)
ルーク・リドナー (Luke Ridnour)
サエル・セネ (Saer Sene)
ロバート・スウィフト (Robert Swift)
アール・ワトソン (Earl Watson)
クリス・ウィルコックス (Chris Wilcox)
ダミアン・ウィルキンス (Damien Wilkins)
マイク・ウィルクス (Mike Wilks)
[編集] コーチ、その他
- ボブ・ヒル (Bob Hill) - ヘッドコーチ
[編集] 歴代ヘッドコーチ
- アル・ビアンキ (Al Bianchi) (1967-68/1968-69)
- レニー・ウィルケンズ (Lenny Wilkins) (1969-70/1971-72)
- トム・ニッソーク (Tom Nissalke) (1972-73)
- バックリー・バックウォルター (Bucky Buckwalter) (1972-73)
- ビル・ラッセル (Bill Russell) (1973-74/1976-77)
- ボブ・ホプキンス (Bob Hopkins) (1977-78)
- レニー・ウィルケンズ (Lenny Wilkins) (1969-70/1971-72)
- バーニー・ビッカースタッフ (Bernie Bickerstaff) (1985-86/1988-89)
- トム・ニューウェル (Tom Newell) (1988-89)
- ボブ・クロペンバーグ (Bob Kloppenburg) (1988-89)
- バーニー・ビッカースタッフ (Bernie Bickerstaff) (1989-90)
- K・C・ジョーンズ (K.C. Jones) (1990-91/1991-92)
- ボブ・クロペンバーグ (Bob Kloppenburg) (1991-92)
- ジョージ・カール (George Karl) (1991-92/1997-98)
- ポール・ウェストファール (Paul Westphal) (1998-99/2000-01)
- ネイト・マクミラン (Nate McMillan) (2000-01/2004-05)
- ボブ・ワイス (Bob Weiss) (2005-06)
- ボブ・ヒル (Bob Hill) (2005-06/現在)
[編集] 殿堂入り
- レニー・ウィルケンズ (Lenny Wilkens)
[編集] 日本での公式戦
- 1992年11月に、ヒューストン・ロケッツと横浜アリーナで2試合を戦った。ショーン・ケンプが第1戦で29得点20リバウンド(ともに試合最多)、第2戦で20得点12リバウンドと活躍し、チームを連勝に導いた。
- 2003年10月31日、11月1日に、ロサンゼルス・クリッパーズとさいたまスーパーアリーナで開幕2試合を戦った。エースのレイ・アレンは右足の故障で欠場したがロナルド・マレーが平均23得点、ラシャード・ルイスが第2戦でジャパンゲーム最高の50得点と活躍し、チームを連勝に導いた。
[編集] チーム記録
[編集] 外部リンク
イースタン・カンファレンス | |
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アトランティック・ディビジョン |
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デンバー・ナゲッツ | ミネソタ・ティンバーウルブズ | ポートランド・トレイルブレイザーズ | シアトル・スーパーソニックス | ユタ・ジャズ |
パシフィック・ディビジョン |
ゴールデンステート・ウォリアーズ | ロサンゼルス・クリッパーズ | ロサンゼルス・レイカーズ | フェニックス・サンズ | サクラメント・キングス |
サウスウェスト・ディビジョン |
ダラス・マーベリックス | ヒューストン・ロケッツ | メンフィス・グリズリーズ | ニューオーリンズ・ホーネッツ | サンアントニオ・スパーズ |