プリンプリン物語の訪問地とゲストキャラクター
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プリンプリン物語は、1979年4月2日から1982年3月19日までNHK総合テレビで放送された人形劇。主人公である15歳の少女プリンプリンが、見知らぬ自分の祖国と両親を探して、仲間とともに旅をする。
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目次 |
[編集] アルトコ市
アル国アルトコ県にある都市。赤ん坊の頃のプリンプリンとモンキーが、沖合いの海で漁師に拾われた。15歳になるまでプリンプリン達が暮らした。
- 漁師たち(緒方賢一、山田俊司(現・キートン山田)、八木光生)
- 15年前、その赤ちゃんとモンキーを拾った。名前をつける際に彼らの知る限りの名前を列挙した「名前の歌」を歌い、やっと「プリン」という名前にたどりついたが、モンキーの求めで名前を重ねて「プリンプリン」と名づけた。
- 市長(斎藤隆)
- アルトコ市の市長。プリンプリンが拾われた際、世界中に「プリンセスの落し物」に心当たりのある国はすぐ連絡してほしい、と緊急連絡をしたが、どこからも応答はなかった。武器商人ランカーからは「パトカー50台」の寄付を受けるなどつながりが深く、頭が上がらないようだ。他に部長、課長、係長がおり、身体の基本パーツは同じだが、細部が微妙に異なる。総集編では必ずといっていいほど出演機会の与えられる、恵まれたキャラクター。
[編集] ラセツの国
2万5千年前に滅んだ国。
- ラセツの女王(中村恵子)
- 生まれたばかりの自分の娘を捨ててしまったが、国が滅んだことも知らず、娘シータを探して魂のまま、成仏せずに現世をさまよっている。プリンプリンを自分の娘シーターと呼んで、連れ去ろうとする。顔のない人形でかなり怖い雰囲気をかもし出していた。のちの総集編で魔女やキャプテン・チックとともに「お化け屋敷」のメンバーとして再登場した。
- ドン・ガバチョ(藤村有弘)
- ラセツの女王から逃れて黄色い潜水艦で漂流するプリンプリン一行に近づいてきた「ひょうたん島」に一人住んでいた人物。彼以外の人物はみなひょうたん島から出て行ってしまったらしい。プリンプリン物語へのエールを残して、ひょうたん島とともに去っていった。人気人形劇ひょっこりひょうたん島とのコラボレーションであり、NHK連続人形劇のキャラクターが、同シリーズの別の番組に登場するのは珍しい。
[編集] オサラムームー王国
南洋の小さな島国。「腹減った」と言うと椰子の実が落ちてくる。働かなくても食料が手に入るので誰も働かない。人種的特徴は明らかに南洋系だが、頭髪が緑という共通点である。国歌は「何もしないのがいい」というふざけた歌詞だが、編曲は賛美歌調で美しい。
動物学者のワット博士によると、プリンプリンが海で発見されたときに箱に同乗していたモンキーがオサラムームー猿かタンガラトントン猿である可能性が強いとされたため、祖国ではないかと訪れた。しかしオサラムームーには猿は一匹もいなかった。
- ジョン・ターカー/オサラムームー12.5世(山田俊司)
- 元は靴のセールスマン。オサラムームー人は全員裸足なので靴が売れず困っていた(有名なジョークのパロディ)。先王オサラムームー12世の臨終の際近くにいたため、後述の3人の王子が帰国するまでの間、仮の王を務める羽目になった。12.5世なのは、王子が即位すれば13世になるため。飛行機で追っかけてきた恋人にそそのかされ、ボンボンに王位を押し付けて飛行機で逃走。帰国後恋人と結婚した。
- 登場シーンで口笛を吹く癖があり、いかにも欧米人風の、なまりのある日本語やカタコタ英語で喋る。王位を押し付けたりジェットコースターにブレーキをつけ忘れた事もあるが、基本的には協力的でいい人である。
- その後のエピソード(マンガン王国編、ニューヨーク編)にも登場したが、その度にセールスする商品が変わっていた。
- アイ王子(井上和彦)・マイ王子(三ツ矢雄二)・ミイ王子(水島裕)
- 先王オサラムームー12世の王子たち。外国に留学していたが、先王の死でそろって帰国。プリンプリン一行は王子が帰国するまでこの地に留まることになるが、王位をめぐって兄弟で争いを始めてしまう。
- ジードロ(?)・バードロ(友部光子)
- シドロの両親。名前はカセイジンからクイズ形式で出された。3人の王子のどの国について行くかで、夫婦喧嘩を始めてしまう。
- ピコピコ(吉田理保子)
- オサラムームーの神殿で神にささげる踊りを踊る少女。オサゲと仲良くなるが、飛行機事故(実はヘドロの仕業)に巻き込まれてしまう。
- ネプチューン(川久保潔)
- 海の神様。海で亡くなった人の魂を連れて行くという伝説がある。ジャン・ポン編で戦いの神としてあがめられ再登場。さらに氷の島編において、ランカーのミサイルによって海底に閉じ込められたプリンプリン一行の乗るネッシー号を救う。
- 旅行者
- オサラムームー編のレギュラーではないが、便宜上初登場したここで解説。ジャッポン(後述)からの観光客だが、他の登場人物の様な球体関節人形ではなく、薄っぺらい板の様な人形で表現されている。ジャッポンで再登場。
[編集] アクタ共和国
プリンプリンたちがタンガラトントンに向かう途中、領空侵犯したとして飛行船コンコルドンで拿捕、連行された国。ルチ将軍が武器商人ランカーと大親友であったため、投獄されず軟禁される。
かつては同名の王国だったが、15年前にアッテンジャーIII世が治めるアクタ王国にクーデターが起こり、アッテンジャー王および王妃他はルチ将軍率いるクーデター軍の機関銃に倒れる。命令への絶対服従、デモやストライキの禁止、密告の奨励、手紙の検閲などを憲法で謳い上げる(最後の条項は一部のエピソードでしか確認できない)全体主義体制を敷いていた。
しかし当時5歳だった王子、3歳の女の子、生まれたばかりで名前のついていなかった王女は行方不明になったという情報から、プリンプリンたちは、その生まれたての王女がプリンプリンではないかとして、調査を始める。
「世界で一番優れた民族」といって憚らない国歌とともに、同作品で最も印象の強い国家として名をとどめている。空き缶を所構わず捨てる国民性がある(ハードなテーマばかりでは硬くなるのでユーモアを交えたのだろうか?)。反面、なぜか子供にも選挙権・被選挙権を認めるなど一見民主的な一面もある(プリンプリンはその選挙に立候補)
名称は放映当時にアウグスト・ピノチェト将軍の下に軍事独裁体制をとっていたチリ共和国にちなんでいると思われるが(塵芥の「ちり」に対して「あくた」)、物語の設定はナチス・ドイツを元にしていると思われ、軍人の「ガチョウ足行進」やルチ将軍がチャップリンの『独裁者』のように地球儀と戯れるシーン、彼の腹心の軍人「ヘムラー」なる人物名など、そのパロディーも随所に見られる。
ジプシーの兄弟(後述)が抵抗運動をするなど、中欧・東欧風の設定も見られる。ただし首都名(アクタラバード)には西・南アジア風にペルシア語の接尾辞が付いている。
- ルチ将軍(声神谷明)
- 巨大な頭部(サルバドール・ダリの絵からヒントを得たものか?)が特徴で、その独特な声色と台詞回しによる公言「知能指数、1300!」というフレーズが、放送当時の子供たちの間で人気を博し、『プリンプリン物語』を語る上で欠かせないものの一つとなった。またこの頭部は銃弾をも跳ね返す。好物は「アクタラジュース」という缶ジュースで、部下とともにことあるごとにこのジュースで乾杯をし、空き缶をぽい捨てする、というのがお決まりの行動である。
- 形式的には選挙で選ばれた指導者であるが、「ルチ将軍に投票したいものは投票しなくていい」「無投票はルチ将軍に投票したとみなす」「ルチ将軍以外に投票するものは投票箱を自分で用意すること」「ただしそんなことをしたら死刑」というめちゃくちゃな選挙4原則のために、強力な独裁体制が確立している。
- ランカー商会から多くの武器を購入している。「ヒ・トゴロシ爆弾」で反対派を地球ごと吹き飛ばそうとするにおよんで、さすがのランカーも鼻白んだ。その正体は隕石として宇宙から飛来した頭部だけの生命体であり、王家の墓に納められていたのが、墓守の体を乗っ取って人間に成りすましたものであった。べベルに首を切られた頭部は、隕石にもどって宇宙に帰っていった。
- ヘムラー大佐(関根信昭)
- ルチ将軍配下の軍人。腹心としてルチ将軍の命令を実行する。いつも詰めが甘く、作戦は失敗続きのヘタレっぷりが特徴。
- ステッラ(里見京子)
- ルチ将軍配下の女性軍人で。高圧的な態度でまわりを見下すプライドの高い性格。ヘムラー大佐と熾烈な権力争いを展開する。
- べベル(三波豊和)
- 流浪をつづけるジプシーのリーダー。その正体はアッテンジャー3世の遺児であった。反体制活動を続けながら、ルチ将軍を倒して国を元に戻す機会をうかがっていた。プリンプリンたちと協力してついにルチ将軍を倒すが、銃に撃たれ死んでしまった。
- マノン(上田みゆき)
- べベルの弟、とされていたがエピソード終盤で、実は少女でありアッテンジャー3世の遺児であることが判明。兄べベルとともにジプシーに身をやつしながらルチ将軍独裁の打倒をめざし、ついにこれを果たす。その後はアクタ王国の王女として国を再建することとなった。
[編集] バルンバ帝国
ブラックホールに巻き込まれたプリンプリンたちがたどりついた、ラテンアメリカ系の雰囲気の国歌をもつ国。神殿遺跡が多く残っている。帝国となっているが大統領制の国で、王はミイラと化しており、しかもその背後にはコンピューターが設置されていた。プリンプリンを皇帝に祭り上げ、ランカー商会製「シアワセ帽子」をつかって国民を操ろうと画策したが、プリンプリンたちやインコの活躍で失敗した。 太古には大変優れた文明を誇り(現代ではそうでもなく、タクシーに自動車でなく動物を使っている)古代バルンバの純金製ロケットまで作り上げたが、ロケットを奪おうとシドロ・モドロが操縦してロケットを飛ばし、海中に没してしまった。のちの総集編で、飛行中のロケットをシドロ・モドロが地上が眺めながら、自分たちが操縦してるんじゃなかったか、とツッコミをいれるシーンがあった。
- プーチン(山田俊司)
- バルンバ帝国の総理大臣。クスカと組んでクーデターをおこし、シアワセ帽子をつかって帝国を我が物にしようとたくらんだ。
- インコ(真理ヨシコ、総集編では別声優)
- 大統領の娘で、ローラースケートをはいている活動的な少女。ルンバ風の曲調が印象的なバルンバ帝国の歌を、毎回歌って踊っていた。運動音痴のため落ち込むカセイジンを歌で励ましたことから、いい感じの仲になる。
[編集] マンガン王国
国王一家をはじめ、国民が皆漫画好きでいつも漫画を読んで笑っている国。レギュラーキャラの大半は、トランプ用語からネーミングされている。行方不明の王女かもしれない人物がプリンプリン以外にも複数あらわれ、誰が本物のプリンセスかをめぐって一騒動となった。
- キング(山田俊司)、クイーン(新道乃里子)
- マンガン王国の王と王妃。ともに無類のマンガ好きで、いつもマンガを読んでいる。十数年前に王女バカラ姫を誘拐されてしまい、彼女の行方を案じている。その行方不明の姫ではないかとして、プリンプリンとペリンペリン他が現れて騒動となる。「プとぺのうた」が持ち歌。
- ジャック(柴田秀勝)
- キングの弟でありポーカーの父。軍事クーデターによってキングとクイーンを追い落とし、権力を握る。十数年前にはキングの娘のバカラ姫を、手下のジョーカーをつかって誘拐させた。ポーカーを王位につけようと画策する。
- ポーカー(里見京子)
- ジャックの一人息子。まっすぐな心根の少年で、自分を王位につけて権力を奪おうとする父親の野望を知って、思い悩む。プリンプリンと仲良くなり、彼女が本当のバカラ姫であればよいと願っている。
- モモンバ(滝口順平)
- けたたましい笑い声でいつも大笑いするお婆さん。
- ペリンペリン(友部光子)
- 旅のサーカス一座の花形スターである少女。プリンプリンと彼女のどちらが、行方不明になっているマンガン王国の王女かをめぐって騒動になる。一座をつれてデルーデル編にも登場。
- オレンジ仮面(増山江威子)
- マンガン王国の売れっ子漫画家。自分の人気マンガ「オレンジ仮面」と同じ名を名乗っている謎の人物。実は彼女こそが行方不明のプリンセス、バカラ姫であった。
- オチャノハッパ博士(?)
- ドリルで地面の掘りながら進む高性能地底装甲車、モグラベエを開発した博士。容姿はほとんど鉄腕アトムのお茶の水博士そっくりである。ガランカーダ編で埋蔵ダイヤモンド鉱石の調査のため登場。
[編集] ネチア
- ネチアーナ伯爵夫人(花形恵子)
- ネチア島の支配者たる大金持ちの伯爵未亡人。白塗りの顔で「おほほほほ」と騒々しく笑う。孫のネチアンを溺愛しており、甘やかして育てている。ネチアンの花嫁候補を探している。世界お金持ちクラブ会員で、ランカーとは旧知の仲であり再婚を迫るが、ランカーからは嫌がられている。ヘドロとともに「世界お金持ちクラブの歌」を披露する。15年前、息子夫婦とネチアンの妹を宇宙人にさらわれ、3人を探すために円盤型ジェット機を製造させた、と語ったが、実際には偽りであった。デルーデル編、ウンゴロ連邦編に再登場。
- ネチアン(水島裕)
- ネチアーナ伯爵夫人の孫の青年。甘やかされて育てられたため、お坊ちゃんで身勝手な面もある。プリンプリンを気に入って花嫁にしようとする。デルーデル編に再登場。
[編集] ジャン・ポン・ケントッキー
ジャンとポンの戦争の真っ只中に、プリンプリンたちは訪れてしまう。ケントッキーはジャンとポンに挟まれた新興国家。キング・ドロベロはジャンとポンを滅ぼして大国になろうとするが、ドロベロ失脚後は平和な国づくりを目指す。
- キング・ドロベロ(柴田秀勝)
- ケントッキーの王。しかし実は偽者で、本名はジゴロドジゴロリアン。本物のドロベロに瓜二つであったため、ケントッキーの秘宝「スター・オブ・トッキー」を狙って、パリで病死したドロベロに成りすました。自らプリンプリンの父と名乗るが、実はランカーの援助を期待してのことだった。同じ顔のドロベロ首相とドロベロ司令官がおり、互いに自分が本物だと主張していたが、後に結託して共同統治体制をとろうとする。
- ドロバンバ(真理ヨシコ)
- ドロベロ(ジゴロリアン)の母親。欲深い人物で、3人のドロベロと「ドロベロ4人組」を結成してケントッキーの支配を企む。
- テリー(一城みゆ希)
- パリに住むジゴロリアンの娘。父親を追ってケントッキーにやってきた。プリンプリンと仲良くなり、彼女に間違われて誘拐されてしまう。父親のジゴロリアンには、早く悪いことから足を洗って病気の母親と3人でパリで暮らすことを望んでいる。言葉遣いが下町風味の明るい少女。スター・オブ・トッキーをもってパリに帰ってしまい、騒動が大きくなる。デルーデル編にも登場。
- ウィリー(石丸博也)
- ケントッキーにすむ青年。ドロベロたちによる独裁政治に反対し、ケントッキーを民主的な「陽気で楽しい国」にするための運動を展開。エピソード終盤で、この国の王の子は王女でなく、王子である事が明らかになり、それが彼だと判明。彼自身とケントッキーの将来を左右することになる、大きな決断をする。
[編集] パリ~カッタルカ
パリは数少ない実名で出てくる都市。祖国を探すヒントを求めてやってくる。デルーデル編でも国外追放になったプリンプリンとカセイジンが送りこまれ、テリーやドロベロと再会する。カッタルカはドオンブリカに行くために通り道として訪れた町。
- 怪盗ロールパン(関根信昭)
- パリで活動する怪盗で、アルセーヌ・ルパンのいとこの親戚を自称。スター・オブ・トッキーを狙う。デルーデル編中のパリのシーンで再登場し、改心したドロベロ(ジゴロリアン)を唆してプリンプリン誘拐を企み、ランカーから身代金をせしめようとする。
- ムッシュ・ウエマチ(田中崇(現・銀河万丈))
- パリに住む世界的冒険家。プリンプリンをともなって、ドオンブリカへの通り道であるカッタルカに向かう。カッタルカから霧の中を通ってドオンブリカに向かう途中、プリンプリンとはぐれてしまい、そのまま本編では登場することがなかった。総集編においてプリンプリン一行が去ったあと、ドオンブリカに無事到着したことが確認された。
- マイヨー(吉田理保子)
- ドオンブリカへいくといって家を出た冒険家の兄ポンチュンを探すため、象にのって旅をしている少女。カッタルカからの旅の途中でプリンプリン一行と出会う。プリンプリンたちに遅れて彼女もドオンブリカに無事に到着し、ポンチュンとの再会を果たすが、ポンチュンの口から語られたのは、彼女の生い立ちの秘密であった。
[編集] ドオンブリカ
惑星直列の影響を受け、地球を離れ4次元の世界へと飛ばされた国。数年に一度もとあった場所へと戻ってくる。地球を離れたのが中世の時代であった為、文化などは中世のままで止まっている。
- ドオン殿下(屋良有作)
- ドオンブリカの名家ドオン家の若き当主。ブリカ家との対立が深まる中、プリンプリンをめぐってブリカ殿下との対立が激化し、ついに両家の武力抗争に発展。熱血漢でプリンプリンを危機から救出するなど行動派。
- ブリカ殿下(関根信昭)
- ドオンブリカの名家ブリカ家の若き当主。上品な物腰の人物だが、プリンプリンがドオンブリカの王女であると聞き、プリンプリンに求婚する野心家の面も。舞踏会好きで訪問客をやたら踊りに誘う。
- 魔女(里見京子)
- 大悪魔メフィストフェレスに魂を売り、魔女となった。ドオン殿下とブリカ殿下は魔女に唆され、それぞれ相手がドオンブリカ国王を殺したと思い込んでしまった。また王妃と王女の失踪の秘密の鍵も握る。捕まえたプリンプリンを渡すかわりに、自分に魂を売るようランカーに迫る。なぜか女が嫌い。
- ブリコ(里見京子)
- ブリカ殿下の年少の弟。
- ドオンブリカの王妃(里見京子)
- 行方不明になった赤子の王女を探すため、三次元と四次元のドオンブリカをつなぐ霧の中を、何年もさまいよい続ける。
- レオナルド・ド・ビンチ(増山江威子)
- 空を飛ぶための装置(腕と背中につける羽)と錬金術の研究をしている年配の発明家。「先生」とよばれている。たぶん女性。魔女にだまされて、鉄の球からピストルを大量生産する機械を発明してしまう。
[編集] ピテカンドロップオシモサク
四十八次元人(本来は3次元人には姿がみえない)が住む宇宙基地。展望台があり、宇宙人の観光客が地球を眺めている。
- オシモサク(山田俊司)
- 展望台の建築者。わかりやすいようにプリンプリン一行の前では「田吾作風」の3次元人の姿になった。ある意図から、宇宙船(ネチアーナ伯爵夫人の円盤型ジェット機にそっくりだが、こちらは本物の空とぶ円盤)をドオンブリカに送り、プリンプリンをピテカンドロップオシモサクへ招待する。
- オシモサコ(中村恵子)
- 48次元人の女性。オシモサク同様、尻尾のような機械によって3次元人の姿になる。
[編集] デルーデル
花が咲き乱れる国。15年前にクイーンが女の赤ちゃんを産んだその日に、夫であるキングが死去してしまった。後述のマブダーシが、王が死んだのは赤ん坊のたたりだと言い、赤ん坊を箱のような船に乗せて川へ流してしまうように指示した。その際、クイーンは召使に命じて赤ん坊の産着のポケットに「月のひとみの花」の種を入れさせた。
- モイヤー(三ツ矢雄二)
- プリンプリンが出会ったデルーデル人の少年。移動型の手回しオルガンを演奏しながら町を歩いている。プリンプリン一行をクィーンの居場所へと案内するなど色々協力をしてくれる。またプリンプリンがデルーデルの姫だったならば彼女ともっといられると、彼女にほのかな恋心も抱いていたようである。ランカー商会が花畑を潰して兵器工場を建設している事への、抗議運動を行う。
- クイーン(新道乃里子)
- デルーデルの女王。15年前に夫のキングと生まれたばかりのプリンセスを失ってからは、郊外の小さな小屋でひっそりと暮らしている。不時着したマイホーム夫妻に身の上を話したことから、マイホームはクィーンこそがプリンプリンの母ではないかと推理する。貧しかった少女時代はヨーデルの名手で、「アルプスの少女ハイチャ」と呼ばれていた。
- マブダーシ(緒方賢一)
- デルーデル一番の実力者だった。プリンセスを川に流すことを命令した諜報人。物語の10年前に、部下のス~パゲッチの謀反により、権力の座を追われた。
- ス~パゲッチ大統領(山田俊司)
- デルーデルの現大統領。妻のマカロ~ニ夫人に頭があがらない。息子のケ~チャップには甘く、オートバイを買い与えたりする。
- マカロ~ニ夫人(松島みのり)
- 現大統領夫人で、デルーデルのポリス長官。旧姓グ~ラタン。気の弱い大統領を叱咤して実質的に国政を牛耳る。その権力維持のためには手段を選ばない。息子のケ~チャップが王位につくのに邪魔となる、クイーンとプリンプリンをさらって、大統領官邸のあかずの間に監禁してしまう。20年ほど前のある出来事から、クイーン、そしてその娘かもしれないプリンプリンを深く憎悪する。
- ケ~チャップ(中尾隆聖)
- 大統領夫妻の息子。かなりずうずうしい性格で、プリンプリンに一方的に一目ぼれし結婚しようとする。王位につくために帝王学を学ばされているが、本人は乗り気でない。ファンキーなロックとダンスが好きで、自室はディスコの様になっている。ジャッポン製の高性能オートバイ「ナナハン」を父親にねだって買ってもらい、初めての運転で強引にプリンプリンを同乗させて暴走するなど、子供っぽい面が多かったが、プリンプリンとの出会いにより成長する。
- デルメンデルメン教授(石丸博也)
- デルーデルが誇る、花の研究においては世界的権威の植物学者。世界中の珍しい草花を集め研究している。日々草花に囲まれているせいか、花粉症と思われるくしゃみに悩まされている。
- フラワー(秋山るな(現・あきやまるな))
- モイヤーの幼馴染で、デルメンデルメン教授の助手をしている少女。教授のくしゃみを止めるおまじない(教授が3回くしゃみをしたら4回目を自分がする)が得意。オサゲに一目ぼれされる。
- 花屋のおばさん(里見京子)
- フランスとデルーデルの国境の町フィンで花屋を営んでいる。花の国デルーデルに毎週、一級品の花を仕入れに出かけている。パリからTGVでやってきたプリンプリンとカセイジンを、車でデルーデルまで送り届ける途中、ある一人の少女の悲しい生涯を彼女らに伝える。
- モンキッキ(堀絢子)
- ペリンペリンがつれてきたサーカス一座のサル。モンキーに瓜二つで区別のためにリボンをつけるほど。ワット博士によると正真正銘のタンガラトントン猿らしいが、トントンによればタンガラトントンに猿は存在しないらしい。
[編集] ジャッポン
デルーデル編の登場人物たちの会話の中に登場する、東洋の経済大国。ランカー商会の商品よりも、高性能・高品質のオートバイ、自動車、テレビ、コンピュータを生産し、抜群の経済力を持つが、ランカー商会からはあまり武器を購入しない。華道、茶道、着付け等の文化を持ち、ヘドロがそれらを嗜んでいる。またオサラームームーの節で前述した3人の旅行者が再登場した。実質上、実名で出てきた実在する国家である。
[編集] 氷の島
タンガラトントンめざして、ゴリラ型飛行船で移動するプリンプリン一行が降り立った場所。実際にはタンガラトントンではなく、海に浮かぶ氷の島で、一晩で割れて、海を上を漂流し始めてしまう。
- トントン(富山敬)
- 氷の島の上で途方にくれていたプリンプリンたちの前に、ネッシー号に乗って現れたタンガラトントン人の青年。プリンプリンたちをタンガラトントンまで送ろうとする途中、ランカーの発射したミサイルの誤爆によって、ネッシー号は海底に閉じ込められてしまう。その後海神ネプチューンに助けられる形で、プリンプリン一行とともにニューヨーク、そしてウンゴロ連邦へ。理知的で行動力もあり、ウンゴロ姫に関する詳細な調査をしたりガランカーダ行きを提案するなど、終盤のプリンプリンの祖国探しにおいて重要な役を担う。プリンプリンをめぐってボンボンと恋の鞘当も。タンガラトントンを「新しい世界」、それ以外の世界を「古い世界」と呼んだり、時々突然いなくなりしばらく姿をみせないなど謎が多い人物。その正体はタンガラトントン編で明らかになる。
[編集] ニューヨーク~ウンゴロ連邦
ニューヨークはパリと並ぶ実名都市。海底火山の爆発でネッシー号ごと飛ばされて到着。プリンプリン一行は熱烈な歓迎をうけるが、ウンゴロ連邦の国連代表に、プリンプリンはウンゴロ姫である、と告げられる。ウンゴロ連邦南洋の連邦国家。かつての統治者、パメパメハ大王を祭っている。
- ドンマイ(中村恵子)
- ウンゴロ連邦の国連代表部の女性。かなりガタイが大きくアクションも大きい人物。プリンプリンをウンゴロ姫と呼んでウンゴロ連邦にかなり強引に連れて行こうとする。
- ガッテン(富山敬)
- ウンゴロ連邦に住む漁師の娘。容姿はプリンプリンに瓜二つであるが、声や話し方がまったく違う。当年18歳で地元の男性と結婚式を挙げた。
- 魔術団の団長(里見京子)
- アブラカタブラオープンセサミ大魔術団の女団長。各国を巡業しており、その途中でウンゴロ連邦に寄っていた。人を箱から消し去ってしまう魔術が得意。オサゲを気に入り魔術のアシスタントにスカウトしようとして断られるが、その縁でプリンプリンたちはランカーの目を盗むため、彼女の乗る船に同行させて貰う。その後プリンプリン一行ともに幽霊船に移乗してガランカーダへ。ランカー曰く、彼の亡き母親に似ているらしい。
[編集] ガランカーダ
トントンの調査によりプリンプリンの祖国らしいと判明した国。プリンプリン一行はガランカーダに向かう幽霊船に乗って漂着する。実はランカーの故郷。インドもしくは東南アジア風のデザインモチーフが用いられており、ガムランによくにた鐘楽器による印象的なテーマ曲が流された。途中タンガラトントンに行った後、再度この国に帰還するが、プリンプリンは行方不明の王女とは別人と判明、この国もプリンプリンの祖国ではなかった。その後ランカーがガランカーダの砂漠に「プリンプリン&ランカータウン」という町(のちに国に昇格)を建設、無理やりプリンプリンの祖国としようとするが、ミサイルの自爆によって砂漠に沈む。プリンプリンたちは本当のお母さんから届いた手紙を頼りに新たな旅へと出発し、3年に渡った物語はエンディングを迎えた。
- ランミー(緒方賢一)
- ランカーの実家に住んでいる、13人兄弟の末っ子。海岸で倒れていたプリンプリンを助ける。よもや兄のランカーが世界的な闇の商人になっているとは知らないでいる。プリンプリン&ランカータウンカントリーでは、町建設および運営を取り仕切る立場に就任した模様。
- ガラキン(辻村真人)
- ガランカーダの国王。一人娘のカーダ姫にプリンセスとしての心構えを身につけさせようと、プリンプリンを家庭教師にする。借金漬けのためいつも取立人におびえ、客が来るたびに箱の中や床下に隠れてしまう。魔術団の団長に自身が隠れるための「いないいないボックス」を製作してもらう。
- カーダ姫(佐々木るん)
- 当年10歳になるガランカーダの姫。宮殿には友達がいないため寂しい思いをしていたが、ガラキン王が家庭教師につけたプリンプリンに友達になってほしいと頼む。5つ年上の姉がいたが、生まれてすぐ名前をつけられる前に失踪してしまったことをプリンプリンに語る。
- ガラン(新道乃里子)
- 猿の谷に住む猿の女王。猿の面をつけていたが、実は10年ほど前猿にさらわれた娘を探す中、誤って猿の谷に転落してしまい、戻ることができなくなってしまった、ガランカーダの王妃であった。暴走した地底装甲車モグラベエにのって谷にきた、プリンプリンの連絡で救出され、王宮でガラキンやカーダ姫と再会。プリンプリンがさらわれた自分の娘なら、へその横にほくろが2つあるはずだと告げる。
- プリンプリンの母(新道乃里子)
- どこに住んでいるかわからない、プリンプリンの本当のおかあさん。猿の谷の塔のてっぺんに、彼女からプリンプリンに宛てた手紙があるのを花のアナウンサーが発見。手紙には、港へいき「希望」という名前の船にのって旅に出なさい、と書かれていた。このフレーズはエンディングテーマの歌詞をフィーチャーしたものである。声のみの登場であった。
[編集] タンガラトントン
物語序盤より、オサラムームーとともにモンキーの出身地、つまりプリンプリンの祖国の候補としてその名が登場していた国。かつては北の小さな島国であったが、エメラルドグリーンに輝く未知のエネルギー物質を発見したことから、ありとあらゆるものが機械化、自動化された超科学文明国へと変貌した。エネルギー物質掘削のため地下をどんどん掘り進んでいったおかげで、現在は海底にある機械化都市で住民は生活している(そのためデルーデルからタンガラトントンを目指したときには見つからなかった)。エネルギー物質の影響かどうかは明らかにされていないが、何十年も前のある日を境に突如子供が生まれなくなり、現在では老人と人間そっくりのロボット達のみが暮らしている。ロボットたちは自らを工場で生産することにより人口を増やしており、ロボットたちが新たなタンガラトントンの主となりつつある。したがってこの国もプリンプリンの祖国ではなかった。
プリンプリンと行動をともにしていた知的な青年トントンが、実はロボットであり、人間の長老たちに補佐されてタンガラトントンを治める王子であることが判明。そのトントンに機械の体になって結婚してほしいと告げられたプリンプリンは大きなショックを受ける。プリンプリンはトントンの申し出を断り、本当の祖国探しのために再びガランカーダに帰還する。
- 老婆(堀絢子)
- 何十年も前に生まれた最後の赤ちゃん。プリンプリンが自分の若いころにそっくりだと語っていた(実際髪型などはプリンプリンそっくりであった)。プリンプリンと結婚しようとするトントンに向かって、プリンプリンがロボットになってまでタンガラトントンで暮らすことが本当に幸せかどうか、と静かに問いかける。行過ぎた機械化文明に対するそこはかとない不安を視聴者の子供たちに投げかけた印象深いキャラクター。
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