智辯学園中学校・高等学校
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
智辯学園中学校・高等学校(ちべんがくえんちゅうがっこう・こうとうがっこう)は、宗教法人の辯天宗(べんてんしゅう)を経営母体とする智辯学園による全日制の私立の中学校および高等学校である。兄弟校である、智辯学園和歌山小学校・中学校・高等学校(和歌山県和歌山市)と区別する意味で、「奈良智辯」・「智辯奈良」と呼ばれることが多い。高校野球では原則として新字体を用いることになっていることから「智弁学園」と表記される。
中高一貫6年制過程の中等部と3ヶ年の高等部が存在する。中高一貫の生徒は、平日は1コマ70分の5時限授業、高校3ヵ年の生徒は、平日は1コマ70分の6時限授業で、土曜日は両コースとも、第2土曜日を除いて4時限の授業が行われる。
昼食は、3限目が終わった後にあり、パンの販売がある。しかし、学校のスローガンとも言える「親が弁当を作る」ということを前提としている。
所在地は奈良県五條市野原中四丁目1番51号である。智辯学園和歌山小学校・中学校・高等学校、奈良県香芝市にある智辯学園奈良カレッジ小学部・中学部・高等部は兄弟校。
最寄り駅はJR和歌山線五条駅。同駅および南海高野線林間田園都市駅、近鉄吉野線福神駅よりスクールバスが運行されている。
目次 |
[編集] 中学・高校入試
高校入試では英数一類・英数二類の2コースで募集している。前者は中学校校長の推薦による書類選考、後者は一般的な学力試験による選抜である。高校3ヵ年は、3年で公立高校の4ヵ年分の授業時間を確保し、徹底した学習指導を実施することを謳っている。
中等部(中高一貫)と高等部(3ヶ年)とでは、進路面で大きく開きがあると言われてきたが近年、中等部生の落ち込みと高等部生の上昇でその差は僅差になりつつあると言われている。
県北部に同法人による智辯学園奈良カレッジや学校法人聖心学園による聖心学園中等教育学校の新設によって、中高一貫の中学受験者は減少している。奈良県にある学校ではあるが、県境の和歌山県橋本市から通学している学生が非常に多い。
[編集] 卒業後の進路
例年東京大学・京都大学を含む国公立大学や、いわゆる関関同立などの私立大学に多数の合格者を輩出する進学校である。
[編集] 学校方針
東大寺学園や奈良学園のような自由な校風とは正反対の、西大和学園とならぶ校則の厳しい学校として知られている。
一般生徒は、中学校までしか部活動には参加できない。高等学校からは部活動は、硬式野球部・陸上部の2つのみとなり、スポーツコースの生徒のみが参加できる。硬式野球部・陸上部とも、全国的な強豪である。また、高校野球の時期にだけ、臨時に応援団やチアリーダー、吹奏楽部が開かれる。
[編集] 沿革
- 1965年(昭和40年)4月 - 奈良県五條市に高等学校が創立される。
- 1967年(昭和42年) - 6年一貫教育制の中学校が併設となる。
- 1968年夏 全国高等学校野球選手権大会(選手権大会)に初出場
- 1976年春 選抜高等学校野球大会(選抜大会)に初出場
- 1977年春 選抜大会で初のベスト4進出
- 1995年夏 選手権大会で初のベスト4進出
- 2001年秋 国民体育大会高等学校硬式野球で準優勝