銀河戦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
銀河戦(ぎんがせん)は、サテライトカルチャージャパン主催の将棋のテレビ棋戦。毎年8月から9月にかけて、決勝トーナメントが行われる。1992年度創設で、2000年から公式戦となった。
銀河戦は同社のCS放送『囲碁・将棋チャンネル』で毎週木曜と土曜に放映されている。(詳しくはテレビ放送の項を参照)
目次 |
[編集] しくみ
予選・ブロック戦・決勝トーナメントからなる。ブロック戦以降の対局の模様は「囲碁・将棋チャンネル」で放送される。
[編集] 予選
ブロック戦に出場する棋士を決定するもので、将棋会館で非公開で行われる。 ただし、次の棋士は予選免除となる。
持ち時間は各15分で、使い切ると1手30秒以内で指す。ただし1分単位で合計10回の考慮時間がある(NHK杯テレビ将棋トーナメントと同じ)。
[編集] ブロック戦
A~Hの8ブロックに、各12名の棋士(合計96名、女流棋士2名、アマ2名=アマ王将・準アマ王将=を含む)がパラマス形式のトーナメントを戦う。出場順は女流・アマチュアが1回戦に出場し、その後は順位戦の順位が下位の棋士から順(フリークラス→C級2組→……→A級→名人の順)に出場する。
各ブロックの優勝者と、優勝者を除く最多勝ち抜き者(複数いる場合は、出場順が後の棋士)が決勝トーナメントに出場する。1回戦の出場者が優勝したときは、そのブロックからは優勝者のみが出場し、他のブロックの決勝トーナメント出場者を除く最多勝ち抜き者に出場権が割り振られる(2006年度までにこのような例はないが、同一システムで実施されている囲碁の竜星戦で発生している)。
[編集] 決勝トーナメント
16名による通常のトーナメントである。初戦は、ブロックの優勝者と他のブロックの最多勝ち抜き者が当たるように組まれる。
[編集] 歴代決勝結果
年は決勝トーナメントが実施された時点。ブロック戦は前年10月から行われている。
段位・称号は決勝当時のもの。左が勝者。
- 1992年:郷田真隆王位 - 森下卓七段
- 1993年:森内俊之六段 - 南芳一九段
- 1994年:田中寅彦八段 - 川上猛四段
- 1996年:森内俊之八段 - 田中寅彦九段
- 1997年:羽生善治四冠 - 福崎文吾八段
- 1998年:羽生善治四冠 - 佐藤康光名人
- 1999年:郷田真隆八段 - 谷川浩司棋聖
- 2000年:羽生善治五冠 - 堀口一史座五段
- 2001年:羽生善治四冠 - 深浦康市七段
- 2002年:谷川浩司王位 - 羽生善治竜王
- 2003年:佐藤康光棋聖 - 中川大輔七段
- 2004年:羽生善治王位・王座 - 谷川浩司棋王
- 2005年:渡辺明竜王 - 森内俊之名人
- 2006年:羽生善治三冠 - 小林裕士六段
[編集] テレビ放送
1週間に2局ずつ放送される。時刻はいずれも日本時間。
- 木曜日 20:00~21:38(再放送:翌週火曜日 8:00~、再々放送:水曜日 24:00~)
- 土曜日 20:00~21:38(再放送:翌週木曜日 8:00~、再々放送:金曜日 24:00~)
その他、前期以前の対局も放送されている。いずれも対局が早く終わった場合は、「スーパー詰将棋」などの再放送で穴埋めする。
[編集] 関連番組
- 銀河クラブ(毎週水曜日17:30~18:00、毎週金曜日12:30~13:00、毎週土曜日9:00~9:30) - 最新2局の棋譜解説や、翌週放送の見所などを紹介。
[編集] 備考
- アマチュア時代の瀬川晶司がベスト8に入った経験がある(2004年・第12期)。瀬川がプロ入りを嘆願するきっかけとなった。
- 女流棋士の斎田晴子がベスト8に入った経験がある(1996年・第4期)。
- 2005年5月26日放送(対局は同月10日)の第13期Cブロック9回戦で、加藤一二三が阿部隆との対局で「待った」の反則をしたとして、第14期大会への出場停止と対局料没収の処分を科された。実際には加藤が秒読みに追われいったん△3七桂不成と着手して秒読みが止まった後で、その駒を再び取り上げて桂成に指し手を変更したもので、阿部がその場で秒読みの扱いについて抗議して、消費時間は算入されたものの、対局は続行され、結果、加藤の勝ちとなった。しかし、放映後に視聴者からの抗議が寄せられた為、将棋連盟の理事会で検討した結果、反則となった。但し、理事会の決定が、次の10回戦の対局後だった為、加藤の勝ちは変わらなかった。(結局、加藤はその10回戦で深浦康市に敗れた。)
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
|