阪神9000系電車
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阪神9000系電車 | |
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2005年7月 甲子園駅にて | |
両数 | 6両 |
起動加速度 | 3.0km/h/s |
営業最高速度 | 106km/h |
設計最高速度 | 110(準備で120)km/h |
減速度 | 4.0km/h/s(常用最大) |
軌間 | 1,435mm |
電気方式 | 直流1,500V |
制御装置 | GTO素子VVVFインバータ制御 |
ブレーキ方式 | 回生制動併用全電気指令式電磁直通空気制動 |
メーカ | 川崎重工業 |
9000系電車(9000けいでんしゃ)は阪神電気鉄道の通勤形電車。主に優等列車で使用される通称「赤胴車」。
目次 |
[編集] 概要
1995年(平成7年)1月17日の阪神・淡路大震災により赤胴車には33両の廃車が発生、この廃車になった分の補充として1996年(平成8年)3月20日のダイヤ改正で一挙に6両編成5本(30両)が導入された(残りの3両は武庫川車両で8000系を新造)。その際、阪神系列の武庫川車両では大量の車両を短期間に製造する事が出来ない為、川崎重工業兵庫工場で新造された。又、当時の川崎重工業の製造ラインの関係で、又工期の短縮の為に、2シート工法軽量ステンレス車体(都営地下鉄三田線の6300形と同じ構造)となった。
- 走行装置、内装、冷房装置等は、1995年11月1日に導入された普通系車両5500系とほぼ同一であるが、制御装置のソフトを高速運転寄りに変更している。
- 8M1C、VVVFインバータ制御(GTO方式、三菱電機製)。
- 6両固定編成(3両ユニット×2)。
- 最高速度110km/h(120km/h対応)。運転最高速度106km/h(阪神線内)。
- 起動加速度3.0km/h/s。
- 新造当初、9203Tcに長期試験でヨーダンパが取り付けられていたが、直通特急運転開始後、乗入れ先の山陽電鉄の都合で、後に取り外された。
[編集] 9000系の発車式
1996年3月20日改正より運用され、一番列車は同日梅田駅10時00分発の特急須磨浦公園行きより運用を開始した。この日は9時30分過ぎに1番線に9000系を入線させる関係上、梅田駅では回送列車の臨時設定や着発線の変更、また一部の車両運用の変更が行われた。発車式は1番線で9時50分より開始され、阪神の当時の鉄道事業本部長による挨拶後、大阪市立菫中学校のブラスバンド部により「グラスは響くよどこまでも」が演奏され、演奏中に当時の梅田駅長の発車合図により出発した。なお9000系入線時には梅田駅の発車案内表示器には通常と違い「電車が接近します」と表示された(通常は「電車が到着します」である)。また梅田駅では希望者には9000系と5500系のその日の全編成の運用が記述された時刻表が無料で配布されていた。
[編集] 内外装
- 阪神としては、5201形試作車(通称シルバージェット)以来のステンレス車体(前面のみ鋼製)で、上部「オータムレッド」下部「オフィスグレー」の帯を入れている。なお緊急事態で増備された本形式以降、阪神でステンレス車体を持つ車輌は2005年まで存在しなかったが、2006年度に1000系が投入された。
- 正面デザインは東日本旅客鉄道(JR東日本)E127系に似るが、ブラック部分が下まで延長されている。ちなみにE127系(一部)も前述の6300形も川崎重工業が製造している。
- 車内は8000系8233F以降のバケット式ロングシートであるが、8000系よりモケットの赤みを強くしている。
- 5500系で採用した路線マップ併用LED式車内案内表示装置を、山側2ヵ所・海側1ヵ所に配置。
- 9203Fの梅田寄り先頭車と次位車(9203 - 9003)の連結部に、阪神で初めての乗客転落防止用外幌が試験的に取り付けられた。編成中、この1か所のみという変則的な設置であり、長期試験が行われた(現在も取り外されていない)。この結果、他形式に外幌の設置が進んでいるが、本形式には9203-9003間の1か所を除き外幌の設置は行われていなかったが、2006年8月に9201Fで本格的に設置された。なお、同時に車端ダンパの試験もこの1か所で行っている。
[編集] 運用
直通特急から準急まで、阪神本線~神戸高速鉄道東西線~山陽電鉄本線で急行系車両を使用する列車で幅広く運用されている。また近鉄奈良線の直通にも充当される予定である。
[編集] 在籍数
2004年11月現在、6両編成5本(30両)が在籍している。震災復旧用として急遽導入されたので1回限りの新造。主電動機や台車などは2001年3月に導入された9300系に継承された。
[編集] 将来
今後、近鉄乗り入れ対応のため1000系に合わせた改造(近鉄形ATS設置など)やリニューアルが始まる予定で、近鉄には当系列と1000系が使用される。この改造に先立って、検査入場した車両からバンドン式連結器の撤去・新連結器への交換が開始された。また西大阪線や近鉄線内での10連運転に対応するため1000系との連結対応となる。このため大阪方先頭車に貫通幌を取り付ける工事も予定されている。
阪神電気鉄道の車両 |
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現用車両 |
赤胴車: 1000系, 9300系, 9000系, 8000系, 2000系, 7890形・7990形, 8701・8801・8901形, 7801・7901形 青胴車: 5500系, 5131・5331形, 5001形(2代), 5311形 |
過去の車両 |
赤胴車: 3000系, 3801・3901形, 3521形, 7601・7701形, 3301・3501形, 3561・3061形 青胴車: 5261形, 5231形, 5151形, 5101・5201形, 5001形(初代) 小型旧性能車(鋼製): 1001形・1101形・1111形・1121形・1141形, 851形・861形・881形, 801形・831形, 601形, 701形 小型旧性能車(木製):301形・311形・321形・331形・291形, 51形, 1形 事業用車・電動貨車: 101形, 111形・112形・121形 (貨車), 67・69形, 151形, 155形 併用軌道線車両:201形, 91形, 71形, 121形,31形,1形, 51形・61形, 501形 |
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