BAD COMMUNICATION
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BAD COMMUNICATION | ||
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B'z の ミニアルバム | ||
リリース | 1989年10月21日 | |
ジャンル | J-POP | |
時間 | 22分15秒 | |
レーベル | BMGビクター | |
プロデュース | 中島正雄 | |
チャート順位 | ||
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売上枚数 | ||
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B'z 年表 | ||
OFF THE LOCK (1989年) |
BAD COMMUNICATION (1989年) |
BREAK THROUGH (1990年) |
『BAD COMMUNICATION』(バッド・コミュニケーション)は、日本のロックグループ、B'zが1989年10月21日にBMGビクターからリリースした、初のミニアルバム、およびそのアルバムの1曲目に収録されている楽曲のタイトルである。このアルバムは、BMGルームス(現:VERMILLION RECORDS)の設立後も、発売権はBMG JAPANに残された。
目次 |
[編集] 内容
前作『OFF THE LOCK』のデジタルロックにユーロビートなどのダンスビートを加えたような感じである。収録曲は新曲『BAD COMMUNICATION』1曲とアルバム『B'z』に収録されている『だからその手を離して』、『君を今抱きたい』の全英詞リメイクバージョン2曲の計3曲のみで、ミニアルバムというよりはマキシシングルのようであるが、収録されている3曲全てが7分を越える大作となっている。リメイクされた2曲のサブタイトルに『-OFF THE LOCK STYLE-』とあるが、『OFF THE LOCK』の雰囲気はあまりない。B'zはこのミニアルバムのリリースと同時に積極的なプロモーション活動を始め、ブレイクのきっかけを作った。初期のデジタルビートを多用した時期においてターニングポイントとも言える重要な作品である。
ただ、松本本人はこの作品がここまでヒットするとはまったく思っていなかったらしい。その理由として曲が7分を超えていることや本人たちは遊び心や実験的な試みとしてリリースしたものであったためである。これは1st、2ndアルバムがまったくヒットしなかったため、3rdアルバムで勝負をかけるための布石だったと語っている(当時の業界は3枚目までにヒットさせなければ将来はないといわれていた)。稲葉自身もこの曲がヒットしたことについて当時は理解できなかったらしい。
また、B'zの「パクリ疑惑」において必ず筆頭となる曲である。しかしこれは上で記してあるように、遊び心で作ったイメージが悪い方向に運んでしまったようである。ただ、下の「収録曲」に記してあるがリフの引用やメロディーがあからさまに同じであり、尚ヒットしたことからも非難が強くなってしまった。
なお、有線では最初に英語版の方が注目されてしまい、間違って洋楽チャートに載ってしまった、当時のB'zはその曲をカバーしているグループと勘違いされていたという珍エピソードがある。
「エンドレスで、かまわない。止めるまで、DANCE空間。DANCE ORIENTED SPECIAL」がアルバムのキャッチフレーズ。
初回盤のみCDケースを入れる紙製の箱が付いており、外からCDのレーベル面が見えるようになっているため、CDケースの中にある紙が入っていない。同時発売されたカセットには、『BAD COMMUNICATION』のオリジナルカラオケが収録されている。また発売時に同時に製作された、プロモーション用7インチシングル(レコード)には、日本語ショートバージョンと英語ショートバージョン、また12インチシングル(レコード)には、英語ロングバージョンと、インストゥルメンタル(オリジナルカラオケ)が収録されている。また、12インチシングルのレーベルには、「Wors&music:B'z」と記載されており、ジャケット裏面にスタッフの表記が全て外国人(要はデタラメ)の表記となっている。なお、日本レコード協会ではシングル扱いとされている。
非公認ベストアルバム『Flash Back-B'z Early Special Titles-』には、全ての曲が収録されている。
[編集] 売り上げ
初動売上は8千枚程度だが、オリコンチャートに163週ランクインするロングセラーとなり、累計を118万枚まで伸ばした。ちなみにオリコンチャート10位以内に一度も入らずにミリオンヒットを達成した作品はこの作品と、Mr.Childrenの『KIND OF LOVE』の2作のみである。
売上はいずれもオリコン調べ。
[編集] 収録曲
曲の解説やタイアップ等はB'zで解説しているため一部簡潔に解説する。
- BAD COMMUNICATION (7:25)
- B'zのブレイクのきっかけとなったロック・ダンスビートナンバー。様々な音をサンプリングしている。ミニアルバム『WICKED BEAT』収録の全英詞バージョン(ショートバージョンがベストアルバム『B'z The Best "Pleasure"』に収録)、アルバム『LOOSE』収録の日本語詞ブルースバージョンがある。現在でもライブで披露される機会が多いが、その際は原曲とは大幅に異なるハードロックにアレンジされており、B'zのライブでも1、2を争う演奏回数、盛り上がりをみせる楽曲である。また、この曲のギターリフとAメロはLED ZEPPELINの『Trampled Under Foot』(フィジカル・グラフィティ収録)の全体のメロディと酷似しているため、盗作との批判が多い。
- OUT OF THE RAIN -OFF THE LOCK STYLE- (7:41)
- 1stアルバム『B'z』に収録されている『君を今抱きたい』の全英詞アレンジ違い。ダンスビートにアレンジされたにもかかわらず、原曲より繊細さが増しており、間奏のギターソロがとても儚い。今まで出てるB'zの全ての曲の中では一番長い曲である。
- DA・KA・RA・SO・NO・TE・O・HA・NA・SHI・TE -OFF THE LOCK STYLE- (7:19)
- 1stシングル『だからその手を離して』の全英詞アレンジ違い。大人の雰囲気がして堅苦しい感じがした原曲が激しいダンスビートナンバーに生まれ変わった。間奏のテクニカルなギターの速弾きがとても印象的。
- BAD COMMUNICATION オリジナルカラオケ(カセットのみ収録)
- 同時発売されたカセットのみに収録されている、表題曲のオリジナルカラオケ。尚、B'zは基本的に「TV STYLE」というカラオケのみを収録した企画アルバム以外では、「love me,I love you」までのシングルカセットでしかカラオケは収録されていない。(ただし、2005年リリースの『愛のバクダン』が初回盤のみ表題曲の「TV STYLE」を収録している)。
[編集] 参加ミュージシャン
前作 | B'zのミニアルバム | 次作 |
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WICKED BEAT |