The 7th Blues
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The 7th Blues | ||
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B'z の アルバム | ||
リリース | 1994年3月2日 | |
録音 | - | |
ジャンル | J-POP | |
時間 | Disc1 48分31秒 Disc2 54分20秒 合計 102分51秒 |
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レーベル | BMGルームス | |
プロデュース | 松本孝弘 | |
チャート順位 | ||
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売上枚数 | ||
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B'z 年表 | ||
FRIENDS (1992年) |
The 7th Blues (1994年) |
LOOSE (1995年) |
『The 7th Blues』(ザ・セブンス・ブルーズ)は、日本のロックグループ、B'zが1994年3月2日にBMGルームスからリリースした、7枚目のオリジナルアルバムである。なお、アルバムタイトルの「Blues」の読み方は「ブルース」ではなく、「ブルーズ」である。アルバム未収録シングル曲は「愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない」、「裸足の女神」。
目次 |
[編集] 内容
B'z初の2枚組オリジナルアルバムである。タイトルにブルーズとなっているが、ブルース調の曲が大半を占めているわけではなく、アレンジとしてはジャズやファンク寄りのものも多い。DISC1は従来のポップ、ロック路線の曲が多く、DISC2はギターリフ中心のハードロックや60~70年代の洋楽を髣髴させるブルーズロック色の強いナンバーが多い。これまで意識して売れる作品を提供してきたB'zが、あまり深く考えず思いついた曲をどんどんレコーディングするという方針をとった。ミキシングエンジニアは、後にグリーン・デイなどを手がけるクリス・ロード・エルジ。また、東京スカパラダイスオーケストラなど、多くのミュージシャンが参加している。
ちなみにタイトルはアルバムが7枚目であったことに加え、ブルースでよく使われる「7thコード」をもじったもので松本曰く「酔った時の思いつき」だそうである(同年のツアータイトルは9回目のツアーということから『B'z LIVE-GYM '94 "The 9th Blues"』となった)。
アルバムの内容や、稲葉の長髪等、今までに無い位に暗い雰囲気を出している作品だったこと、1年にも及ぶツアーでメディアへの露出が極端に少なかったこと、そして、ライブもこれまでになく渋い内容だったため、このアルバムが発売された1994年をファンの間では「B'zの暗黒時代」と呼ばれている。またこのアルバムのコンセプトとしてこれまでのB'zファンをふるいにかけるような意図もあったためこのアルバムでファン離れした人も少なくなかったようである。それとは逆にこのアルバムからファンになった(特に男性ファン)もいたことも事実である。また、音楽評論家・音楽ファンの間で、人気絶頂期に出されたこのアルバムを似たような経緯で発表されたMr.Childrenの『深海』と対比されることが時々ある。
なお、このアルバムを最後にアルバムのカセットテープの発売をやめている。(シングルのカセットの発売は「love me, I love you」が最後である)
[編集] 売り上げ
- 1994年年間アルバムチャート4位。
売上はいずれも(株)オリコン調べ。
[編集] 記録
- 歴代アルバム売上チャート110位
- 歴代2枚組オリジナルアルバム売上チャート1位
[編集] 収録曲
曲の解説やタイアップ等はB'zで解説しているため一部簡潔に解説する。
[編集] DISC1
- LOVE IS DEAD (6:18)
- いきなり外国人同士の電話から始まる。シリアスな歌詞に、オルガンと生のブラスセクションをフィーチャーしたロックナンバー。2003年の『B'z LIVE-GYM The Final Pleasure "IT'S SHOWTIME!!"』ツアーでも演奏された。
- おでかけしましょ (3:27)
- パンク調で、曲名通り明るい雰囲気がするポップでスピーディな曲である。ミュージックステーションで「Don't Leave Me」と共に披露された。
- 未成年 (4:33)
- 大人の世界に入れてもらえない未成年のことを歌っている、哀愁漂うナンバー。ギターソロ以降の後奏は生ドラムの変わりにサンプリング・ループが使われたり、エンディングではピアノがソロを取りジャズ的アプローチになったりと、めまぐるしく展開する。また、曲終了直前が「GIMME YOUR LOVE -不屈のLOVE DRIVER-」の間奏の一部と同じギターアレンジである。
- 闇の雨 (4:48)
- 曲自体は基本は長調で明るめに作られているバラード。ブルーズ的アプローチのギターで始まるイントロと、静かな語り口で歌われるエンディングは両方ともに短調で、「薄暗い昼」や「雨」などを繰り返す歌詞の内容や、ドラムによる引きずるようなグルーヴなどの要素が相まって全体的に暗めの印象を与えている。
- MY SAD LOVE (3:58)
- ポップでキャッチーなシャッフルビートのナンバー。間奏、サビやエンディングで取り入れられているブラスセクションが楽曲全体を明るく仕立てている。昔の恋をわずらい悩んでいる女性と付き合っている男性の感情がテーマになっている。
- Queen of Madrid (4:49)
- ミディアムテンポのシンプルな8ビートの楽曲。アルバム中最も簡潔なバンド構成・編曲になっているうちの1曲。
- ヒミツなふたり (4:01)
- 歌詞の中の「男は無口な方がいいと誰か歌ったなあ」の誰かとは八代亜紀のことで、「舟唄」(この曲では「男」ではなく「女」であるが)が元らしい。『B'z LIVE-GYM 2003 "BIG MACHINE"』で9年ぶりに演奏された。
- Strings of My Soul (5:51)
- 松本のギターがメロディを奏でるインストゥルメンタル。元々はライブのソロコーナーで披露していたもの。松本のソロアルバム『House Of Strings』には別バージョンが収録されている。
- 赤い河 (6:21)
- WILD ROAD (4:20)
- ハモンドオルガンとディストーションギターが要となっているロックナンバー。バンド構成・編曲自体は簡潔だが、ハモンドオルガンやボーカルコーラスで厚みがだされている。
[編集] DISC2
- Don't Leave Me (4:23)
- シングル曲。このアルバムのカラーを象徴するナンバー。ベストアルバム『B'z The Best "Pleasure"』にも収録される。
- Sweet Lil' Devil (6:13)
- ギターリフやバンドのユニゾンが多く、ボーカルを含め各パートの即興的要素も多分にあり、当時のサポートメンバーとで組まれたバンドとしての一体感が最も著明的に現れた楽曲のうちの一曲。ギターソロ後の疑似ライブのようなパートはレッド・ツェッペリンの「HeartBreaker」をそのまま引用しており、実際のライブでは「HOT FASHION」や「GIMME YOUR LOVE」の一部が演奏されていた。
- THE BORDER (4:50)
- 本作では少ない、ストリングスのアレンジが前面に出たミディアムテンポの楽曲。バラード的なメロディアスな楽曲だが、女性コーラス群やワウワウエフェクトのかかったギターなど、ファンクやソウル・R&Bのようなアレンジが施されている。
- JAP THE RIPPER (5:51)
- 1993年の『B'z LIVE-GYM Pleasure '93 "JAP THE RIPPER"』ツアーで未発表曲として発表されたハードロックナンバー。ひずみの深いディストーションギターのリフや、アーミング奏法の使用、シャウトを多用するボーカルなど、本作の中でも最も激しい楽曲の部類に属するといえる。そのため好みもはっきり別れる楽曲である。曲のタイトルは「切り裂きジャック(JACK THE RIPPER)」に由来する。
- SLAVE TO THE NIGHT (5:08)
- 1stシングル「だからその手を離して」の2nd beatの「ハートも濡れるナンバー ~stay tonight~」のリメイクバージョン。歌詞は全英詩で作り直されており、タイトルもオリジナルと別のものとなり、サウンドデザインや編曲もブラスセクション、女性コーラス群がフィーチャーされ、本作なりの形になっている。この曲のソロギター・イントロの中盤では、ジミ・ヘンドリックスの「LITTLE WING」のイントロを引用している。
- 春 (5:39)
- 松本特有の泣きのギターがイントロの、全編短調のバラード。ギター、ボーカル、歌詞ともに哀愁が強い。タイトルとは裏腹にとても暗い印象を受ける。
- 破れぬ夢をひきずって (6:26)
- シンセチックな音色にギターが絡まってくるイントロから始まるロックバラード。シンセキーボードが全体的に支配しており、サウンドデザイン的には従来のB'zらしいといえる。
- LADY NAVIGATION (6:09)
- 8thシングル「LADY NAVIGATION」のアレンジバージョン。原曲は明るくアップテンポなポップなサウンドだったが、こちらはアコースティックギター、ベース、ピアノ、ドラム、ボーカル、および男性コーラスによる暗くて渋い、スローテンポのアコースティック・ブルースになっている。各パート重ね録りもなく、今作中最もシンプルな楽曲である。歌詞は全英詞で、ミニアルバム『MARS』に収録されている「LADY NAVIGATION ~Cookie&Car Stereo Style~」と大体同じだが、一部が変更されている(「N・A・V・I・G・A・T・I・O・N」が別のものに置換されるなど)。1993年の渚園ライブで披露したアコースティックバージョンが元になっている。
- もうかりまっか (3:16)
- おもちゃの銃の発する電子音で始まる、陽気なブルースナンバー。本作中、ブルースという意味では、伝統的なブルース(12バー構成・ブルーズ)に最も忠実な楽曲である。歌詞が全て関西弁で、バンドメンバーが登場したりと面白おかしく書かれている。バンド全体を一度に録音するいわゆる一発録りされており、各パートにおいてスポンテニアスさがよく出ている。
- farewell song (6:22)
- ブラスセクションが穏やかにイントロを奏で始まるバラード。全体的に、コーラスや、ホーン、ストリングスが大々的に取り入れられており壮大さを出すアレンジになっている。エンディングはザ・ビートルズの名曲「Hey Jude」を意識したものになっている。ちなみに、曲終了直前の歓声の中に、よく聞くと「こひしかるべき~」と「LADY-GO-ROUND」の一節が歌われているのが分かるが、これもビートルズのオマージュである。
[編集] 参加ミュージシャン
- 松本孝弘:ギター、作曲、編曲
- 稲葉浩志:ボーカル、コーラス(DISC1 #8,DISC2 #7,8,9除く)、作詞
- 明石昌夫:ベース、マニピュレーター、編曲
- 青山純:ドラム、ティンパニ(DISC2 #6)
- 増田隆宣:キーボード(DISC1 #1,2)、ハモンドオルガン(DISC1 #6,10,DISC2 #1,5)、アコースティックピアノ(DISC1 #8)
- 小野塚晃(DIMENSION):アコースティックピアノ(DISC1 #1,2,DISC2 #6,8,9,10)、KORG SG-1(DISC1 #5)、ローズピアノ(DISC2 #3)、エレクトリックピアノ(DISC2 #7)
- 勝田かず樹(DIMENSION):ホーン配置(DISC1 #1)
- 数原晋:ホーンセクション(DISC1 #1)
- JAKE.H.CONCEPTION:ホーン(DISC1 #1)
- DE LA LUZ HORN SECSSION(オルケスタ・デ・ラ・ルス):[寺内茂:トランペット、佐々木史郎:トランペット、福本佳仁:トランペット、中路英明:トロンボーン、青木タイセイ:トロンボーン](DISC1 #2,7)
- SKA-PARA HORNS(東京スカパラダイスオーケストラ):[名古屋君義(現・NARGO):トランペット、北原雅彦:トロンボーン、冷牟田竜之:アルトサックス、GAMOU(現・GAMO):テナーサックス、谷中敦:バリトンサックス](DISC1 #5,DISC2 #1,5)
- 菅坂雅彦:トランペット(DISC1 #9,DISC2 #6,10)
- 横山均:トランペット(DISC1 #9,DISC2 #6,10)
- 村上準一郎:トロンボーン(DISC1 #9,DISC2 #6,10)
- 西山健治:トロンボーン(DISC1 #9,DISC2 #6,10)
- 山岸博:ホルン(DISC1 #9,DISC2 #6,10)
- 飯笹浩二:ホルン(DISC1 #9,DISC2 #6,10)
- 妹尾隆一郎:ブルースハープ(DISC2 #1,2)
- HIIRO Strings.(日色ストリングス):ストリングス(DISC1 #4,8,9,DISC2 #3,7,10)
- 高嶋りん(現・浦嶋りんこ):コーラス(DISC1 #3,10,DISC2#1,2,3,5,10)
- 岩切玲子:コーラス(DISC1 #2)
- 生沢佑一:コーラス(DISC2 #1,8)
- MICHELLE MURPHY:ギャングボイス(DISC2 #2,4,10)
- KURT SCHAELER :ギャングボイス(DISC2 #2,10)
- CAROL DAVIS:ギャングボイス(DISC2 #2,10)
- BILL KINSLEY:ギャングボイス(DISC2 #2,10)
- JEFF LOAD-ALGE :ギャングボイス(DISC2 #2,4)
- KOJI NUMAZAKI :ギャングボイス(DISC2 #2,4)
- J.D.COUNTS :ギャングボイス(DISC2 #4)
前作 | B'zのオリジナル アルバム | 次作 |
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RUN | LOOSE |
オリコン週間アルバムチャート第1位 1994年3月14日付~1994年3月28日付 (3週連続) |
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前作: hide 『HIDE YOUR FACE』 |
B'z 『The 7th Blues』 |
次作: 中西圭三 『Starting Over』 |