あかんたれ
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『あかんたれ』は、1976年から放送された東海テレビ制作の昼ドラマ。花登筐の作品である。明治時代の大阪・船場の反物問屋・成田屋を舞台に、主人・秀吉が残したてかけ(妾)の子・秀太郎(秀松)の奮闘を描く。 志垣太郎の出世作。
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[編集] 概要
放送は1976年10月11日-1977年7月24日の月曜から金曜。ストーリーの途中で唐突に終了したが、設定にマイナーチェンジが加えられ「続・あかんたれ」として1978年2月27日から1978年9月29日まで放送された。フジテレビ系(東海テレビ製作)の昼帯ドラマの歴代最高視聴率番組(平均11.1%)として、その記録はもう30年も破られていない。
現在でも人気が高い作品であり、全国的に多くの局が再放送を行っている(何故かステレオ放送になっている場合もあり。当然モノラル音声にステレオ信号を付加したものである)。その際の放送時間は、早朝や午前10時頃が特に多く、本放送の回数が多かったため、1日に2本分放送されることもしばしばである。しかし、DVD化は未だにされていない(ぬかるみの女も同様)。
稀に出演者が視聴者に向かってカメラ目線で話し掛けたり、脇役が出演者の芸名や本名から流用した安直ともいえる名前にされていたり、ナレーションがやたら毒舌であったり、萩本欽一が筋に関係なく唐突に乱入したりと、今のドラマでは考えられないほどの大らかな作り方がされていて、それらもまた本作品の魅力であると主張するファンが多い
東海テレビの昼ドラマにおいて男性役者の主演作は同作から25年後の2003年に放送された「貫太ですッ!」(主演、山田純大)まで待たなければならない。
[編集] 出演者
- 秀太郎(主人公、「秀松」「秀どん」):志垣太郎
- 安造(正妻の長男、「安ぼん」「若だんさん」):沢本忠雄
- 糸子(安造の姉、「とうさん」):土田早苗
- 富江:(安造の姉、糸子の妹、「こいさん」)岡崎友紀
- ヒサ(正妻、「ご寮さん」):小山明子
- 治三郎(分家、「ご分家はん」):高田次郎
- お絹(秀太郎の生母):中村玉緒
- 秀吉(秀太郎の父):中村嘉葎雄
- 孝助(成田屋大番頭):石井均
- 直助:(成田屋中番頭)田中直行
- 糸茂(同業の問屋主人):小沢栄太郎
- 作造:谷幹一
- おいし(孝助の妻):石井富子
- たか子:千村みさき
- 鴻池の隠居:内田朝雄
- おすみ(秀太郎の祖母):森明子
- お梅(成田屋の女中「お梅どん」):臼間香世
- 音松(鉄川、又は音田)(秀太郎の先輩の丁稚):倉岡伸太郎
- 愛子(安造の妻):生田悦子
- 詐欺師・木下:垂水悟郎
- ナレーション:渡辺富美子
[編集] 主題歌
- 「あかんたれ」鶴岡雅義と東京ロマンチカ
(正編では三条正人、「続」では浜名ヒロシがボーカルを務めている)
[編集] 制作
[編集] 原作本(小説)
文藝春秋より、文春文庫にて「あかんたれ~土性っ骨」のタイトルで発売されていたが、長らく絶版となっていたために入手は困難であった。しかし、2005年現在、電子ブックの形で配布されている。大枠の設定はドラマに準じているが、個別のエピソードは別物となっている。
[編集] 外部リンク
[編集] 作品の変遷
東海テレビ制作 昼ドラマ | ||
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前番組 | あかんたれシリーズ | 次番組 |
渚より愛をこめて (1976.8.23 - 1976.10.8) |
あかんたれ (1976.10.11 - 1977.7.29) |
女のいくさ (1977.8.1 - 1977.10.14) |
つくしんぼ (1977.12.19 - 1978.2.24) |
続・あかんたれ (1978.2.27 - 1978.9.29) |
不信のとき (1978.10.2 - 1978.11.17) |